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<title>こんな感じで。</title>
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<description>エロ風味の小説とかエロ小説とか、たまにエロなしとか。 全体的にヌルいし、パクリ要素も多いです。 重点を置いているのは「読みやすさ」「とっつきやすさ」 感想などコメントにいただけると喜びます。</description>
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<title>ちょっと大昔書いたものを一時的に置いてみました。前後切れてます。</title>
<description> 「グッ」呻いたのは梶山の方だった。体の中に押し入ってきた異物に思い切り歯を立てられていた。驚いて腕の力が弛んだスキに、奈々子は男から離れた。「このっ…！」「（どこに逃げよう、どこに…）」深夜、厳しい寒さの中にガウン一枚で飛び出すことを考えるとゾッとする。こんな形での行為が本当に嫌なのだと心底から訴えれば考え直してもらえるだろうか？少女は一縷の望みをかけ、男に振り返った。それがいけなかった。逃げ果そう
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<![CDATA[ 「グッ」<br />呻いたのは梶山の方だった。体の中に押し入ってきた異物に思い切り歯を立てられ<br />ていた。<br />驚いて腕の力が弛んだスキに、奈々子は男から離れた。<br />「このっ…！」<br />「（どこに逃げよう、どこに…）」<br />深夜、厳しい寒さの中にガウン一枚で飛び出すことを考えるとゾッとする。こんな<br />形での行為が本当に嫌なのだと心底から訴えれば考え直してもらえるだろうか？少<br />女は一縷の望みをかけ、男に振り返った。<br />それがいけなかった。逃げ果そうというなら何も考えずに家を飛び出してしまえば<br />良かった。それができなければ最初から男を拒まなければ良かったのだ。梶山の腕<br />がすぐ近くまで迫って来ていた。歯を剥き出し、今まで見せたこともなかった恐ろ<br />しい形相で睨んでいる。<br />「ひっ…きゃあぁっ！いっ、いたっ！」<br />長い髪を掴み引っ張られて、痛みと恐怖のあまり奈々子は悲鳴を上げていた。その<br />声にも手加減せずに、力いっぱい髪を掴んだまま少女を振り回し、ベッドの上に投<br />げ出した。<br />「きゃあっ！」<br />ベッドにはクッションがついていたが、あまりにも強い力で叩きつけられたため、<br />奈々子は衝撃で内臓が浮き上がるかと思うほどの痛みを感じていた。<br />「ナメたマネしやがって！」<br />梶山の脅しつけるような声に少女は震え上がった。<br />「いや…ご、ごめんなさ…」<br />梶山もベッドに上がり、仰向けに倒れている奈々子に跨った。<br />「このアマ！」<br />「あっ！」<br />部屋中に乾いた音が響く。奈々子は平手で頬を打たれていた。<br />以前この家で暮らしていた時でさえ、一度も父から暴力を振るわれたことはかった。<br />驚愕のあまり少女は体が動かなくなってしまった。<br />「おとなしくしていれば優しくしてやろうってのに…このっ！」<br />「ひぃっ！」<br />今度は反対側の頬を殴り飛ばされる。上半身と両腕を男の体重で固定されているた<br />め顔を隠すこともできない。痛みと恐怖と息苦しさで体は震え、涙が溢れてきた。<br />「二度と生意気な真似ができないようにしてやる！」<br />「やめ…て…」<br />少女の哀願を無視し、梶山は襟元を掴み上げ、何度も平手を頬に打ちつける。痛み<br />を与えられるたびに漏れる悲鳴は次第に小さくなっていき、部屋には乾いた音が鳴<br />り聞こえるだけになった。<br />体から完全に力が抜けてしまい、少女は人形のように無言になり、動かなくなって<br />しまった。ただ呼吸だけが荒い。<br />「ほら、どうだ？あ？」<br />同じように息を荒くして、梶山は残酷な笑みを浮かべながら少女の顎をつかみ、涙<br />に濡れる顔を確認する。<br />「なんとか言ってみろ！オラ！」<br />「…ごめ…なさ…許し…て、下さい…」<br />苦しい息の下で、しゃくりあげながらもなんとか声を捻り出す。すぐに反応しなけ<br />ればまたどんな目に遭わされるか分からない。<br />「言うとおりに…します…から…お願いもう…ヒドイこと…し、しないで…」<br />「ったく最初からそう言やいいんだ！手こずらせやがって！」<br />緩めてあったネクタイを取り外し、ワイシャツ、下着と、もどかしそうに脱ぎ捨て<br />た。<br />「かわいがってやろう。たっぷりな…」<br />少女は全身を小刻みに震わせている。きつく閉じられた目からはポロポロと涙がこ<br />ぼれ続ける。<br />梶山の手がガウンの前を開いた。二つの小さな、それでもしっかりと女らしい膨ら<br />みが露になっていく。ホクロひとつない若い肌。<br />胸を見られたことで奈々子は完全に抵抗する意思を無くした。<br />「かわいいピンクだ…」<br />少女の顔が真っ赤になっている。体のことを言われるのは火が出るほど恥ずかしい<br />思いだった。<br />梶山が指を広げて両の乳房を掴んだ。男の手にすっぽりと収まってしまう程度の大<br />きさで、強くつかむと少女はビクッ、と反応する。<br />「いたっ！」<br />少女の悲鳴を無視して、いやむしろ痛みに耐え切れず叫ぶ様を楽しむように、行為<br />は続けられた。小さな乳房を指ではさんだまま、人差し指で乳首を強くこね回す。<br />「痛い！お父さん痛いです！お願い…優しくしてぇ！」<br />親指と人差し指で摘み上げ乱暴に擦っていると、その突起は硬くなっていく。だが<br />少女に快感はない。敏感な部分を嬲られるのは、傷口を触られる感じにも似ていた。<br />「お、お父さ…。ね、痛い…の…」<br />梶山はこね回していた乳首を強く引っ張った。少女の乳房は形が変わるほど吊り上<br />げられ、また悲鳴が上がる。<br />「キャアッ！」<br />「ギャアギャアうるせえよ！黙ってろ！」<br />少女の歯がガチガチ鳴っている。自分に覆い被さっている男はもはや父ではない。<br />顔を見ることさえ恐ろしかった。視線を横に反らし、声を殺して泣いていた。<br />膨らんで硬くなった乳首を男の口が含む。少しずつ感触を楽しむように、口の中で<br />弄ばれていた。<br />「どうしてぇ？こんな…ひどい…。さっきまであんなに…優しかったのに…」<br />少女が涙声で問いかける。男の答えは少女をさらに失望させた。<br />「そりゃそうだ。誰だって抱きたい女には優しくするだろう」<br />しゃぶりついていた口を離し、舌を伸ばして乳首を舐めあげる。指よりも柔らかい<br />愛撫に、それまでなかった感覚を知って少女はウッ、と唸った。<br />「最初からお前を犯すつもりだと言われたらどうする？お前だって逃げるだろ<br />う？」<br />少女の反応を見て、男はまた乳房に吸い付き、舌で乳首を転がしていった。空いて<br />いる方の胸も充分舌で解されていたため、少女は指でこね回されても痛みを感じな<br />くなっていた。時折、短い息と共に小さな声を漏らすようになった。それでも少女<br />自身にはそれを快感だとは思えない。<br />「ま、逃げたところで行きつく先は風俗だろうな、あのオヤジの斡旋で…」<br />男の言葉は、横尾のことを指している。奈々子も横尾を思い出し、再び体を硬くし<br />た。<br />「ヤツに処女を奪われたあげくにな」<br />それまで横尾に関しては何も触れていなかったが、真実梶山は腸が煮え繰り返る思<br />いだった。自分より先に奈々子の体を舐っていた。店に乗り込むのが遅れていれば、<br />梶山の計画は台無しになっていたのだ。<br />「ひっ？きゃあああっ！」<br />梶山は少女の乳首を一層強く摘み、捻り上げる。舌で愛撫していたもう片方にも激<br />しく歯を立てた。<br />「いやあーっ！いたあい！いたあい！」<br />「うるせえってんだよ！」<br />首を左右に振り懸命に痛みから逃れようとする奈々子を、梶山が追い立てる。幼い<br />乳首に噛みついたまま引き伸ばし、歯軋りするように顎を動かした。<br />「あんな野郎に簡単に体をねぶらせやがって！この尻軽女！」<br />「ひぃっ！やめてやめてェ～！」<br />奈々子が横尾に殆ど抵抗していないように見えたことに対しても、男は腹を立てて<br />いた。<br />乳首を摘んでいた指にも更に力が入る。<br />少しでも痛みを和らげようと、少女の上半身が浮き上がる。男の言葉に素直に従っ<br />ているはずなのに、仕打ちはますます酷くなっていく。<br />「許してえ！いやあ～！こんなのいやあぁ～！」<br />声を裏返らせながら許しを乞う少女から、梶山はやっと体を離した。<br />「お…っと悪かったな。つい興奮しちまった」<br />たとえ解放されても安心感はない。恐ろしい行為にはまだ先があるのだ。少女は涙<br />に塗れた顔をしゃくり上げている。体の震えが止まらない。<br />「フフフ…赤くなっちまったなあ…」<br />梶山が、奈々子の腫上がった乳首をいたずらに指でつつく。噛みつかれた方などは<br />血が滲んで痛々しいほどだった。<br />「こっちはどうだ？」<br />「あ…」<br />既にガウンがはだけて合わせ目から露出していた、下半身の薄い茂みに右手を伸ば<br />す。左手はまだしっかりと奈々子の胸を握っている。<br />「うっ…いや…」<br />中指を、茂みの付け根あたりから滑らせていき、少女の割れ目を探りあてる。一本<br />の筋をなぞって埋もれた敏感な蕾を通り過ぎ、未通の部分に到達していった。思っ<br />たほどそこは湿っていない。<br />「ふん、まだまだだな」<br />もはや体を隠す意味を為していないガウンの腰紐をほどいて、邪魔になるだけの布<br />地を完全に取り去った。<br />「よーく濡らしておかないとな」<br />「や…」<br />衣服を放り投げ、少し離れた場所から全裸になった体を改めて眺め、梶山は満足げ<br />にほくそ笑む。男の視線に、反射的に胸と恥部を隠そうとする腕を制止し、その姿<br />勢のまま暫くの間少女の初々しい体を凝視していた。<br />「よしよし、きれいな体だ」<br />小さく窪んだ臍を舐める。<br />「あ…や…」<br />そのまま下腹部、股間へと舌を這わせて行く。ぴったり閉ざしている足に手をかけ<br />た。<br />「足を開け！」<br />戸惑いながらも奈々子は男の言葉に従う。<br />「もっとだ！」<br />のろのろとした動作に焦れた梶山が奈々子の足を大きく左右に開いて、その間に体<br />を割り込ませる。少女にはとても信じられない、恥ずかしい体勢だった。<br />男の顔面が、開かれた恥部に近づく。ふっくらとした恥丘の下の割れた肉の間に、<br />未だ顔を出しきらないピンク色の蕾。小さな肉襞と、その奥の男性を受け入れた経<br />験がないことを証明する小さな入り口がある。<br />「ここもかわいらしいな」<br />間違っても奥にある膜を傷つけることのないよう、ゆっくりと中指を刺し込んだ。<br />「ひぅっ！」<br />初めての挿入の感覚に驚いて少女の体は跳ねあがった。<br />もうすぐこの部分を自分が汚す。はやく自分のものにしてしまいたいとも、まだ壊<br />さずにとっておきたいとも思う。複雑な気持ちだった。<br />口に少女自身の全部を覆うように含み、軽く吸う。<br />「あっ！…んっ…」<br />甘く痺れるような秘部への愛撫に少女が身震いする。<br />唇で包み込んで吸いつき、時折全体を舐めまわす。愛撫で開き始めた部分に尖らせ<br />た舌を刺し入れたり、その上のさらに小さな穴にまでも舌を伸ばしていった。<br />「あぁ…」<br />「気持ちいいのか？声が出てるぞ」<br />男の言葉に、股間に集中していた少女の意識が逸らされた。嫌だったはずの梶山の<br />責めをいつの間にか受けとめていた自分の姿を思うと恥ずかしくなり、二度と声を<br />出すまいと下唇を噛んでこらえた。<br />「ここはどうだ？」<br />さっきより大きく膨らんで、ちょこんと顔を出したピンクの肉芽を親指で刺激する。<br />「あっ？や、やめて！そんな…いやっ！」<br />今までとは全く違った反応を奈々子が示した。剥き出しになったクリトリスをいじ<br />られ、痛みにも似た鋭い快感が少女を襲う。あまりにも強い刺激に耐え切れず大声<br />を出してしまった。<br />「いやーっ！いやーっ！」<br />「そうか、ここがそんなにいいのか？」<br />その特別に敏感な部分を今度は舌でこね回しながら、甘い匂いを放って汁を滴り始<br />めた少女の入り口に指を滑り込ませた。<br />最初に挿入した時より、指はすんなり受け入れられた。男の口がクリトリスに集中<br />して吸いつく。指と舌の感触が心地良いのか少女は体を仰け反らせ、腰を浮かして<br />いる。淫猥な液が溢れ出てきていた。<br />「…濡れすぎだぞ、処女のくせに」<br />言い聞かせるように男が囁いた。<br />「いやっ…うそっ…」<br />もはや否定するのは口だけになっていた。指が第二関節まで収まった秘部も、梶山<br />が突起を刺激するたびに腰が動き、さらに奥まで咥えこもうとしているように見え<br />る。<br />「素直に感じてると言ったらどうだ？」<br />「いや…違います…んっ…」<br />弱々しく否定する少女の突起を梶山がさらに強く吸いあげた。<br />「感じていると言え！」<br />男の言葉に奈々子の体が大きく震える。<br />「ああ…か、感じ…て…ます…。」<br />「いい子だ」<br />梶山はそう言うと、奈々子の突起を舌と歯を使って軽く噛んだ。<br />「ああっ、あーっ！」<br />少女が一層大きな声を上げる。浅い絶頂に達したのだった。<br />脱力した奈々子を抱き起こし、梶山は改めて口づける。少女は甘んじてそれを受け<br />止めた。<br />「入れるぞ」<br />梶山が少女の顔を見据えながら囁く。両手で頭を抱き、ゆっくりと少女の体を元に<br />戻した。<br />それは少女にとって未知の行為であり、可能なら逃げてしまいたかった。しかし梶<br />山の執拗な愛撫のため体がそれを受け止める準備ができているのも事実だった。<br />奈々子はきつく目を閉じた。ズボンのジッパーを下ろす音が聞こえる。<br />硬く膨張した肉の塊が取り出され、濡れそぼった少女の陰部に宛行われる。その先<br />端で入り口を少し広げられただけで、奈々子は異質な痛みを感じた。<br />「あ…」<br />硬い肉の抵抗があったが、梶山は力任せに一物を刺し込んだ。<br />「あああーーーっ！」<br />予想していたよりずっと酷い痛みが少女を突き上げた。我慢できずにずり上がって<br />行く体を梶山は抑えつける。肉の凶器が未通の壁を押し退け、じりじりと奥へ突き<br />進んでいった。<br />「ひっ…あっ…、うっ…あ…ぐうっ！」<br />最後に背中を丸めて大きく腰を動かし、梶山の凶器は全て奈々子の膣内に納まった。<br />「いやあああぁーーーっ！」<br />「よしよし…根元まで入ったぞ…！」<br />まず最初の征服は果たされた。梶山は陰茎を深く奈々子に差し入れたまま乳房を弄<br />ぶ。<br />「どうだァ？大きいだろう？」<br />「いた…痛い…た、助け…て…」<br />少女は男から離れようともがくが、下腹の恐ろしい痛みで力が入らない。男も少女<br />の言葉を聞き入れる気はなかった。<br />「動かすぞ…」<br />「いやっ！」<br />男が腰を引くと、陰茎の肉色に混じって少女の鮮血が幾筋も現れ、白いシーツに滴<br />り落ちた。少女の証を確認し、梶山は残酷な悦びに顔を歪ませ、痛み苦しむ少女を<br />激しく突き動かした。<br />「あっ！あっあ…いやーーーっ！」<br />少女の両足首をつかみ、体を折り曲げ結合部分が見えるように体勢を変えて、奈々<br />子を突き、責め上げる。その度、小さな体から血が噴出し、ぶつかり合う場所を赤<br />くしていった。<br />「あーっ！ひいっ！」<br />「キツイな。あんなに濡れていたのに」<br />梶山は呟いた。締めつけとは違う、未成熟なための硬さが未だに男の進行を阻む。<br />「キャアアッ！イヤアァッ！」<br />なおも男に責め立てられ、少女は涙で顔を濡らしながら悲痛な声を上げ続ける。<br />「痛いか？ん？ハハハハ…。痛いのは最初だけだ。じきによくなるからな」<br />男は腰を動かしながら時に乳房を弄び、中央の突起をいじり回した。<br />「いいか？お前は私の女だ。他の男には手も握らせるなよ！」<br />既に痛みのため少女は声も出なくなっていた。男の言葉に答えられない。<br />「わかったのか？オラ！」<br />「あーーーっ！」<br />少女の両の乳房を力を込めて握り締め、一層強く突き倒した。<br />「痛いっ！痛いっ！わかりました！」<br />「よおし。お前の体は全て私のものだ。いいな」<br />梶山は少女の口に舌をねじ入れた。<br />少女には随分長い時間に感じられた。感覚はすでに麻痺している。ただ宙を見て、<br />時が過ぎるのを待っていた。<br />不意に梶山の動きが早くなり、顔つきが険しくなった。<br />「よし…中に出すぞ…！」<br />梶山の言葉にどんな意味があるのか、奈々子でも分かった。<br />「やっ…やめてっ…いやーーーっ！」<br />しかし男は奈々子を放そうとせず、膣内に全て放出してしまった。生温い液体が膣<br />を通して全身に広がっていくような感触に、少女は鳥肌が立つ思いだった。<br />「ふ…」<br />短く唸った後、男は長い息を吐いた。<br />「い…や…ぁ…」<br />・<br />煙草を深く吸い込み、少しずつゆっくりと煙を吐き出す。梶山は傍らで咽びなく少<br />女に目をやった。<br />「フフフ…」<br />「うっ…う…うっ…」<br />酷い初体験だった。体の中にまだ異物感が残っている。男の側から離れてしまいた<br />かったが、立ち上がる気力がない。<br />「ひっ！」<br />少女はビクッ、と体を揺らす。男の手がまた胸をまさぐりはじめた。<br />「いつまで泣いているつもりだ？ん？」<br />「い…いや…」<br />弱々しく拒否する少女の体を抱き起こし、先刻いじめぬいた乳房を背後からまた弄<br />ぶ。<br />「またかわいがってやろう」<br />「い、いやです、お願い…やめて下さい…イヤ…ン…ぐ…」<br />頭をつかんで強引に振り向かせて、唇を奪った。二つの乳首を摘み上げ、両手でそ<br />れぞれをこね回す。<br />「イヤァ…本当にイヤです…やめて下さい～…」<br />するとあっさり梶山は少女の胸から手を放してしまった。<br />「しょうがないな…ホラ！」<br />「ひっ？」<br />奈々子の頭をつかんで下に沈め、再び反り立った陰茎を鼻先に突きつけた。間近で<br />見るのはもちろん初めての、あまりにもグロテスクな肉塊を少女は直視できずに目<br />をきつく閉じた。<br />「しゃぶってみろ。丁寧にな」<br />できるわけがない。少女には考え及ばなかった形、大きさ。先程の行為のせいなの<br />か不快な臭いまで放っている。<br />「早くしろ！ほら舐めるんだよ！」<br />「いやっ、いやです！」<br />梶山は少女の頭を手で固定し、陰茎を顔に擦りつける。<br />「口で最後までできたら今日は許してやる」<br />万が一にも入りこんで来ないよう、口を強く結んでなるべくその物から顔を逸らし<br />ながら少女が問う。「許す」という言葉が男から解放される意味だと理解できた。<br />「さ、最後って？」<br />「ザーメンが出るまでだよ。それともまたオマンコに注ぎ込んでやろうか？あ？」<br />どうしてもそれは避けたかった。下半身が男の言葉に反応して疼いている。暫く迷<br />っていたが、少女は恐る恐る目の前の肉棒に震える舌を差し出す。男と女の体液が<br />乾いた跡に血の味まで混じって気色の悪い味がした。<br />「よおく舌を濡らして舐めるんだ」<br />一度舌を口に戻し、言われた通りに唾液をためてまた棒を舐める。<br />「よしよし…今度は口に含むんだ。歯をたてるなよ」<br />「は、はい…。ん…む…」<br />「舌を使え！」<br />嫌々ではあったが最初に舌を出した時ほど躊躇しなかった。このまま従っていれば、<br />もう犯されることはないのだと自分に言い聞かせる。<br />「う…ぐ。ん…んん…」<br />しかし期待通りにはいかない。初めてのフェラチオでそう簡単に射精させられるも<br />のでもない。ましてや一度出してしまっている。それを梶山が充分承知していて、<br />交換条件のような真似事をしたのは、もちろん少女が拙い舌技で陰茎を咥える様を<br />楽しむためである。<br />「ん…ん…あぐぅ…」<br />少女が苦しげに呻いている。長時間口に異物を咥えたままでいたため顎が痛む。<br />「うぐっ？」<br />不意に頭を両腕で抑えられ、驚いて口を放そうとする少女を男はさらに強い力で固<br />定する。<br />頭を鷲づかみにしたまま少女の口の奥に深く一物を突き入れ、激しく前後に動かし<br />た。<br />「うっぐっ…んんっ…」<br />少女は棒で喉をつまらせ、呼吸ができなくなっていた。<br />「いやっ！」<br />なんとか男から離れ、咳と共に喉に残る異物感を吐き出そうとしている。涙と唾液<br />にまみれた顔を気にする余裕もなくなっていた。<br />「も、もういやあ～」<br />「まったくヘタクソが…もういい！こっちへ来い！」<br />梶山はわざと怒ったような顔を作って見せた。<br />「あっ、やめ…」<br />「来いと言ってるんだ！」<br />自力で動くことのできない少女の腕を引き、四つん這いのポーズを強要した。後ろ<br />から尻を撫で回しながら、性器の間近に顔を近づけ、左右に開く。肛門まで露にさ<br />れ、あまりの恥ずかしさに逃れようと尻を捩る仕草が、逆に男を誘っている風にも<br />見えた。<br />「私を口でいかせられなかったんだ。しょうがないな」<br />さも少女が悪いといったな口ぶりで、果物のような尻を撫で続ける。もちろん最初<br />から、二度目の挿入を果たさずに終わらせる気などなかった。<br />「いやっ、そんな…許してぇ…あうっ！痛いっ！」<br />目的の場所に親指を突き立てる。既にその部分は乾いていたが、あまり抵抗なく指<br />を飲み込んだ。<br />「痛いわけないだろう？さっきもっと太いモノで広げておいたんだからなァ」<br />言うが早いか梶山は後ろから乱暴に挿入した。まるで内臓が巻き取られていくよう<br />な痛みに、少女はひときわ大きな悲鳴を上げる。<br />長時間少女をいたぶりぬき、弄んだ末にやはり膣内に射精して、儀式は終わった。<br /> ]]>
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<dc:subject>趣味の小説</dc:subject>
<dc:date>2009-07-22T21:38:43+09:00</dc:date>
<dc:creator>ひのつく人</dc:creator>
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<title>超久々に更新してみました。昔のなんですけど。</title>
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<![CDATA[ <a href="http://blog-imgs-27.fc2.com/h/i/r/hiro10390/1.jpg" target="_blank"><img src="http://blog-imgs-27.fc2.com/h/i/r/hiro10390/1.jpg" alt="1.jpg" border="0" /></a><br /><a href="http://blog-imgs-27.fc2.com/h/i/r/hiro10390/2.jpg" target="_blank"><img src="http://blog-imgs-27.fc2.com/h/i/r/hiro10390/2.jpg" alt="2.jpg" border="0" /></a><br /><a href="http://blog-imgs-27.fc2.com/h/i/r/hiro10390/3.jpg" target="_blank"><img src="http://blog-imgs-27.fc2.com/h/i/r/hiro10390/3.jpg" alt="3.jpg" border="0" /></a><br /><a href="http://blog-imgs-27.fc2.com/h/i/r/hiro10390/4.jpg" target="_blank"><img src="http://blog-imgs-27.fc2.com/h/i/r/hiro10390/4.jpg" alt="4.jpg" border="0" /></a><br /><a href="http://blog-imgs-27.fc2.com/h/i/r/hiro10390/5.jpg" target="_blank"><img src="http://blog-imgs-27.fc2.com/h/i/r/hiro10390/5.jpg" alt="5.jpg" border="0" /></a><br /> ]]>
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<dc:subject>ぶれーく</dc:subject>
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<title>こんな漫画でも時々見に来てくれる人がいるのが嬉しいですね～</title>
<description> 松子はヘタレ好きということで。
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<![CDATA[ <a href="http://blog-imgs-19.fc2.com/h/i/r/hiro10390/m10.jpg" target="_blank"><img src="http://blog-imgs-19.fc2.com/h/i/r/hiro10390/m10.jpg" alt="m10.jpg" border="0" /></a><br clear="all" /><br /><a href="http://blog-imgs-19.fc2.com/h/i/r/hiro10390/m11.jpg" target="_blank"><img src="http://blog-imgs-19.fc2.com/h/i/r/hiro10390/m11.jpg" alt="m11.jpg" border="0" /></a><br clear="all" /><br /><a href="http://blog-imgs-19.fc2.com/h/i/r/hiro10390/m12.jpg" target="_blank"><img src="http://blog-imgs-19.fc2.com/h/i/r/hiro10390/m12.jpg" alt="m12.jpg" border="0" /></a><br clear="all" /><br />松子はヘタレ好きということで。 ]]>
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<dc:subject>ぶれーく</dc:subject>
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<dc:creator>ひのつく人</dc:creator>
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<title>もふーん。拍手もらえて舞い上がってますとも。</title>
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<![CDATA[ <a href="http://blog-imgs-19.fc2.com/h/i/r/hiro10390/m7.jpg" target="_blank"><img src="http://blog-imgs-19.fc2.com/h/i/r/hiro10390/m7.jpg" alt="m7.jpg" border="0" /></a><br clear="all" /><br /><a href="http://blog-imgs-19.fc2.com/h/i/r/hiro10390/m8.jpg" target="_blank"><img src="http://blog-imgs-19.fc2.com/h/i/r/hiro10390/m8.jpg" alt="m8.jpg" border="0" /></a><br clear="all" /><br /><a href="http://blog-imgs-19.fc2.com/h/i/r/hiro10390/m9.jpg" target="_blank"><img src="http://blog-imgs-19.fc2.com/h/i/r/hiro10390/m9.jpg" alt="m9.jpg" border="0" /></a><br clear="all" /> ]]>
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<dc:subject>ぶれーく</dc:subject>
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<dc:creator>ひのつく人</dc:creator>
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<title>漫画を載せたら閲覧してくれる人が増えたみたいで嬉しいです。（エロなし？）</title>
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<![CDATA[ <a href="http://blog-imgs-19.fc2.com/h/i/r/hiro10390/m4.jpg" target="_blank"><img src="http://blog-imgs-19.fc2.com/h/i/r/hiro10390/m4.jpg" alt="m4.jpg" border="0" /></a><br clear="all" /><br /><a href="http://blog-imgs-19.fc2.com/h/i/r/hiro10390/m5.jpg" target="_blank"><img src="http://blog-imgs-19.fc2.com/h/i/r/hiro10390/m5.jpg" alt="m5.jpg" border="0" /></a><br clear="all" /><br /><a href="http://blog-imgs-19.fc2.com/h/i/r/hiro10390/m6.jpg" target="_blank"><img src="http://blog-imgs-19.fc2.com/h/i/r/hiro10390/m6.jpg" alt="m6.jpg" border="0" /></a><br clear="all" /> ]]>
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<dc:subject>ぶれーく</dc:subject>
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<title>漫画です</title>
<description> 前回ファイルがあまりにも無駄に大きすぎたので作り直しました
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<![CDATA[ 前回ファイルがあまりにも無駄に大きすぎたので作り直しました<br /><a href="http://blog-imgs-19.fc2.com/h/i/r/hiro10390/20080524190212.jpg" target="_blank"><img src="http://blog-imgs-19.fc2.com/h/i/r/hiro10390/20080524190212.jpg" alt="m1´" border="0" /></a><br clear="all" /><br /><a href="http://blog-imgs-19.fc2.com/h/i/r/hiro10390/20080524190253.jpg" target="_blank"><img src="http://blog-imgs-19.fc2.com/h/i/r/hiro10390/20080524190253.jpg" alt="m2´" border="0" /></a><br clear="all" /><br /><a href="http://blog-imgs-19.fc2.com/h/i/r/hiro10390/20080524190311.jpg" target="_blank"><img src="http://blog-imgs-19.fc2.com/h/i/r/hiro10390/20080524190311.jpg" alt="m3´" border="0" /></a><br clear="all" /> ]]>
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<dc:subject>ぶれーく</dc:subject>
<dc:date>2008-05-24T19:03:23+09:00</dc:date>
<dc:creator>ひのつく人</dc:creator>
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<title>ロリエロです。</title>
<description> メイドちゃん２大好きなご主人様のために、一生懸命頑張るメイドちゃんです。今日はメイドちゃんがお口を使って、ご主人様のオチンチンをあむあむします。ご主人様がベッドに寝て、メイドちゃんがご主人様の上に乗らなければいけないので、メイドちゃんが体重をかけすぎてご主人様が苦しくならないように注意しなければいけません。と言っても、体の大きなご主人様の上に小さなメイドちゃんが乗ったところで、それ程重荷になること
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<![CDATA[ メイドちゃん２<br /><br />大好きなご主人様のために、一生懸命頑張るメイドちゃんです。<br /><br />今日はメイドちゃんがお口を使って、ご主人様のオチンチンをあむあむします。<br />ご主人様がベッドに寝て、メイドちゃんがご主人様の上に乗らなければいけないので、メイドちゃんが体重をかけすぎてご主人様が苦しくならないように注意しなければいけません。と言っても、体の大きなご主人様の上に小さなメイドちゃんが乗ったところで、それ程重荷になることはないのですが。<br />それよりもメイドちゃんが気になることは、ご主人様のオチンチンをペロペロする時はお尻をご主人様のお顔に向けなければいけないので、お尻とお股がご主人様に丸見えになってしまうことです。<br />お尻とお股をご主人様に見られてしまうのはとっても恥ずかしくて、お股がとっても熱くなってしまうのです。<br />ご主人様のオチンチンの先をペロペロしたり、チュウチュウしたり、小さなお口でオチンチンを頬張って、歯を立てないように唇であむあむしたりします。それからオチンチンのつけ根のあたりや、その下にあるぷよぷよした袋なども両手を使って優しくゴシゴシしたり、もみもみしたりします。<br />オチンチンの下の方から上に向かってそーっと舐めたりもします。するとメイドちゃんの下が一番先端にたどりつく時に、ご主人様のオチンチンがピクンピクン、と動いたりするので、まるでご主人様が喜んでいるみたいでメイドちゃんはちょっと嬉しく思ったりします。<br />ご主人様のオチンチンをあむあむしながら、メイドちゃんは教えられたとおりにオッパイでご主人様のお腹のあたりを擦ります。メイドちゃんの小さなオッパイの先のピンクの蕾がご主人様の体と触れ合うと、その部分がなんだか熱くなって、普段は柔らかいふたつの蕾がどんどん硬くなっていきます。<br />すると、ご主人様に見られているお股のあたりがキュンキュンして、さっきよりももっともっと熱くなります。<br />「アアン！」<br />メイドちゃんの熱くなったお股の割れ目に、ご主人様の手が触れるとその部分から電気のようなものが走って体中に広がるので、思わずのけぞってしまいます。<br />可愛らしいメイドちゃんの、割れ目の奥にある小さなお口の中にご主人様の指が入っていきます。そうするといっそう、メイドちゃんの体はビクン、ビクンと震えてしまうのです。<br />「あん！やん！ご主人様ァ！」<br />ご主人様のひとさし指が下のお口に出たり入ったりするたびに、気持ちが良くなってしまって、メイドちゃんはお尻をくねくね振ってしまいます。ずっとずっと出し入れしているとご主人様の指はメイドちゃんのその部分から出てくるミルクみたいな匂いのするちょっと白くてネバネバしている液がたくさんついて、どんどんふやけていきます。<br />ぴしゃんっ！<br />「キャア！」<br />メイドちゃんがご主人様の指ばかりに気をとられてオチンチンをあむあむするのを忘れていると、お尻を打たれます。<br />痛いけど、でもこの頃はお尻を叩かれたりしている時でもお股がジンジン疼くようになってしまったメイドちゃんです。<br />あんまりにも長い間、オチンチンをあむあむさせられてアゴが痛くなってきた頃、ご主人様からお許しが出ます。そして、次は仰向けに寝ているので天井を指す矢印のように上を向いているご主人様のオチンチンの上に座るように指示されます。<br />ご主人様の方へ向き直って、ゆっくりゆっくりお股の中にオチンチンを埋めていきます。それを飲み込んでいく感触は、無理矢理体を開かれるような、硬い棒をお腹にグイグイ当てられるような、おかしな気分でした。<br />ご主人様のオチンチンがメイドちゃんの体の中に全部入りました。じっとしているとなんだかむず痒くなってきます。お尻をそーっと前後に動かしてみると、痒いところが擦れるような、それでいてさらに痒さがメイドちゃんのその部分から体中に広がるような、不思議な感じがします。<br />「あっ…、あん、ご主人様ァ～！」<br />教えられたとおりにお尻を上げたり下げたり動かしていると、ご主人様の手がメイドちゃんのオッパイに伸びてきます。<br />指先をあてると全部なくなってしまうくらいの小さなオッパイや、すぐにキュッと硬くなってツンと尖るピンクの蕾がご主人様は可愛くて好きだといつも言ってくれます。<br />ご主人様がお股やお尻を使っている時に、可愛いと言われたり頭を撫でられたりするのがとても気持ち良くて、メイドちゃんは大好きでした。<br />「ご主人様、ご主人様、ご主人様ァ～！はっ、はっ、ああん！素敵ィ～！」<br />下からご主人様が突き上げてきます。メイドちゃんも前に後ろに動いたり、お尻をぐるぐる回したりします。<br />メイドちゃんのお股にもある小さな蕾がご主人様のお腹や、オチンチンのあたりに生えている毛に当たって擦れて、メイドちゃんはとっても切なくなってきます。お股だけでなくオッパイにある蕾までキュンキュンとなって、つい声が出てしまうのでした。<br />「はん！はあん！ひゃあああん！ご主人様ァ～～～！」<br />ムズムズ、キュンキュンがとてもとてもガマンできないほど体中に広がった時、ご主人様も『うううっ』、と唸ります。メイドちゃんの体の中にずずう～っ、という感覚と一緒にぬめぬめっ、とした感触の白い液が入り込んできます。<br />「ふあぁっ、あああ～～～ん！」<br />寒いわけではないのですが、メイドちゃんの体はブルブルっ、と震えます。その後、腰のあたりが急に重くなって、メイドちゃんは体を起こしていることができなくなってしまい、ベッドに倒れてしまいます。<br />「あっ…ん、ご、ご主人様ぁ～…」<br />体はだるいのですが、ずっと寝転んでいるわけにはいきません。すぐに起き上がって、ご主人様のオチンチンにたくさんついている、ご主人様とメイドちゃんがいっぱいだした液を、お口でキレイにかたづけるまでが、メイドちゃんの役目なのです。<br />オチンチンをぺろぺろしている間、ご主人様がメイドちゃんの髪や頭を撫でてくれたりします。それがとっても嬉しく思うメイドちゃんでした。<br /><br />ある日のことです。<br />朝食の時間、メイドちゃんがいつものようにテーブルについたご主人様の足下に、膝の前にお皿を置いてお行儀良く座っていましたら、後ろからジャラジャラという音が聞こえてきました。<br />「（なんの音かしら…？）」<br />金属を引きずる音です。ちらっとご主人様を見上げると手に鎖を巻きつけていました。それをグイグイ引っ張っているのでそれで音がするんだなあ、とメイドちゃんは気がつきました。<br />ずいぶん長い鎖です。ドアの向こうまで続いているけれど…。<br />そういえば泥棒などがお邸に入ってこないように、お庭で大きな黒い犬を何匹も飼っています。<br />「（もしかして、あの怖い犬をお家の中に入れたのかしら？いやだなあ…）」<br />などとメイドちゃんが考えているうちに、ジャラジャラの音は聞こえてこなくなりました。鎖に繋がれているものが近づいてきたからです。<br />「あっ！？」<br />メイドちゃんは思わず声を上げてしまいました。鎖の先の首輪に繋がれているのは女の子だったからです。<br />メイドちゃんと同じくらいの年でしょうか？長い髪をさらさら揺らしながら、シクシクと泣いています。メイドちゃんや、ここに働いている他のメイドさん達と一緒の制服を着ているので、新しいメイドさんだということは分かりました。<br />「（でも…どうして鎖に繋がれているのかしら？病気かなにかかしら？）」<br />その子はご主人様の座る椅子を挟んでメイドちゃんの反対側に正座しました。メイドちゃんと同じように、目の前に平たいお皿が用意されて、そこにパンとハムを一切れ入れられました。<br />メイドちゃんも同じご飯です。でもご主人様が昨夜、メイドちゃんのお股を使ったのでメイドちゃんはお肉をひとかけ追加してもらえます。いつものようにメイドちゃんはご主人様にお礼を言って、ご飯をいただきます。<br />メイドちゃんはご主人様の向こう側にいる女の子が気になって仕方がありません。でも、何か聞こうにも女の子は出されたご飯にも手をつけず。泣いてばかりいます。<br />食事が終わるまでの間、女の子はずーっとずーっと泣きつづけていました。<br />「（もったいないなぁ…食べないならあたしにくれればいいのに）」<br />自分のご飯が食べ終わってから、メイドちゃんは泣いている女の子の前にあるパンとハムをずっと見つめていました。<br />ご主人様は、この子もメイドちゃんと同じように、ここで暮らしていくのだから仲良くするように、と言いました。<br />その後、ご主人様と一緒にメイドちゃんともう一人の女の子はお部屋に戻ります。そこで、お部屋のお掃除をするよう言われました。雑巾を渡してみますと、女の子はシクシク泣きながらもお部屋の家具などを磨き始めました。でも、ご主人様が鎖の端を壁のフックに取り付けてしまったので女の子が磨ける範囲はとても限られていました。<br /><br />夜になるとやはり、メイドちゃんと同じように女の子も毛布を一枚与えられて、ご主人様の眠るベッドの横で二人で眠ることになりました。<br />ご主人様がぐっすり眠っていたので女の子が何故泣いているのかメイドちゃんは小声で聞いてみることにしました。少しの間泣くのをやめて、女の子はメイドちゃんとお話しをします。<br />女の子は、雪ちゃんという名前でした。<br />雪ちゃんはこのお邸に売られて来たのだそうです。自分のお家を出て行くのを嫌がって逃げようとしたため、ご主人様に首輪をつけられて、鎖で繋がれてしまったそうなのです。それだけ話すと、雪ちゃんはまた泣きはじめました。<br />「（何がそんなに悲しいのかしら？）」<br />と、メイドちゃんは首を傾げます。<br />だって、このお邸にいればご飯は一日に３度食べられるし、雨の降る日や寒い日に外で眠らなくてもいいんですから。それに、売られて来たというなら、雪ちゃんのお父さんやお母さんはご主人様からお金を貰っているのだから、飢え死にしなくてすんだでしょうし。<br />メイドちゃんがそう思っても雪ちゃんに教えてあげることはできませんでした。雪ちゃんがずっとずーっと、泣き続けていたからです。<br /><br />お邸に来てからもう三日もたったのに、雪ちゃんはずっとずっと泣き続けていました。ご飯も一口も食べません。メイドちゃんはなんだかとっても心配でした。でも何と声をかけたらいいのか分かりません。<br />ご主人様がいくら優しくしてあげてもお返事もできないので、雪ちゃんは相変わらず鎖に繋がれたままです。雪ちゃんの細い首についている太い首輪と、歩くたびにジャラジャラ鳴る重そうな鎖を見ながら、鎖で繋がれているというのはどんな気持ちなのかしら、と時々考えたりして、少し胸がドキドキしたりもしていました。<br />実際、どんな気分か聞いてもみましたが、雪ちゃんは一層激しく泣き出してしまい、ちっとも分かりませんでした。<br />すると、ご主人様はもうひとつ首輪を出してきてメイドちゃんにはめてくれました。そして雪ちゃんについている鎖の反対側にメイドちゃんを繋げたのです。<br />「ああん、イヤン、ご主人様…」<br />鎖は本当に重くて、メイドちゃんはすぐに立っていることができなくなり、その場で膝と手をついてしまいました。なるで犬になったような気分です。<br />ご主人様はメイドちゃんの背中のチャックに手を伸ばし、するすると服を脱がせました。ブラジャーとパンティもあっという間に外されてしまいます。<br />「いやあん…ご主人様、恥ずかしいですぅ～」<br />だって、雪ちゃんもすぐ側にいるんです。しかも裸になっているのはメイドちゃんだけ。鎖が重くて頭が下がっているのでお尻を高く上げている状態になってしまい、お股もお尻も丸見えです。雪ちゃんはビックリしたみたいで手で顔を覆ったままブルブル震えているけれど、見られていなくてもやっぱりすぐ側にいるので声も聞こえるし、とても恥ずかしいです。<br />上半身を持ち上げて、ベッドまで四つん這いになって歩いて行くように言われました。お尻に視線を感じながら、重い鎖を引きずって言うとおりにします。少し進んだだけで、すぐに歩けなくなりました。ピンと伸びた鎖の先にいる雪ちゃんが、座り込んだまま泣いているからです。<br />「あっ！イ、イヤ、それはイヤン！」<br />ご主人様が乗馬の鞭の入ったバッグを出しているのが目の端に映りました。どうしても痛いのは苦手なので、メイドちゃんはご主人様があのバッグを持ち出した時が恐くて仕方ありません。<br />「いやあ～、ご主人様、イヤーン！」<br />ピシィッ！<br />「きゃああああっ！！」<br />悲鳴を上げたのは雪ちゃんの方でした。突然背中を打たれて驚いて、そして怯えています。<br />ご主人様はガタガタと振るえている雪ちゃんの頬を鞭でつついてメイドちゃんと同じように四つん這いでベッドの方へ向かうように命令しています。<br />ビシッ！<br />「あああーーーっ！！」<br />雪ちゃんが言うことを聞かないのでご主人様はさっきよりも強く背中を打ちました。雪ちゃんは顔中を涙でグショグショにしながらメイドちゃんについて膝で歩きます。ヒィッ、ヒィッ、と食い縛った歯の間から息をすすり上げています。<br />やがてメイドちゃんと雪ちゃんはベッドにたどり着きました。床に膝をついたままベッドに上半身を乗せ、二人ともお尻を突き出した恰好になりました。<br />「ふあぁんっ！」<br />ご主人様の指が奥までお股の中に入ってきたので、メイドちゃんはビックリしてのけぞってしまいました。いつもはいきなりそんなことをされたら痛いだけなのに、何故か今日はとても気持ちよくて、ご主人様が指を抜く時などはさらにお股がキュンっ、となってしまいました。<br />もう一度指が入ってくるとピチャピチャお水がはねたみたいな音が聞こえます。メイドちゃんのお股が指を離したくないようで、キュウキュウ締め上げてると、ご主人様が教えてくれました。<br />いつものように、小さくて敏感な蕾を触られてもいないのにどうしてこんなに濡れてしまっているのかメイドちゃんは不思議でなりませんでした。<br />「はん！あああっ、ああーーー！」<br />次に入ってきたのはご主人様のオチンチンですが、大きすぎてすんなり入りません。でも、無理に入ってくる感じもなんだか嬉しく思うメイドちゃんでした。<br />「あっ…う、うう～っ！ご主人様あぁ…んっ！」<br />ご主人様がオチンチンを入れたり出したりしながらいろんな場所にある蕾を優しくクリクリするので、メイドちゃんのお股は少しずつ開きながら、エッチな液をたくさん出します。そうなるともう、メイドちゃんのその部分は抵抗なくご主人様のモノを受け入れるのです。<br />パシィィン！<br />「きゃうーっ！」<br />メイドちゃんのお尻がご主人様の平手で叩かれました。びっくりして悲鳴を上げてしまったメイドちゃんですが、オチンチンの感触があまりにも気持ち良かったせいかそれほど痛くは感じませんでした。<br />パシーン！パシーン！<br />「はあん！はあぁぁんっ！」<br />ご主人様ったらメイドちゃんのお尻を叩きながらオチンチンで突き上げるので、メイドちゃんはお尻もお股も頭も胸のあたりも熱くなって、そのうちにどんどんワケが分からなくなってきてしまいました。<br />「あっ、あっあっ、ぐうぅっ、あああ～～～っ！」<br />とうとうメイドちゃんは上りつめて、体をエビみたいにのけぞった後、ベッドの上に倒れ込んでしまいました。<br />「はうぅぅ…ん…」<br />グッタリしているメイドちゃんからオチンチンを引き抜き、次にご主人様は雪ちゃんの方を見ました。<br />涙をボロボロ流して、震えながら二人を見ていた雪ちゃんは、ご主人様の視線に気づいてヒィッ、と小さな悲鳴のような声を上げました。<br />「いやあああああああ～～～！！」<br />雪ちゃんは床を這って逃げようとしますが、首から繋がっている鎖をご主人様がグイッ、と引っ張ったので、反動で後ろに倒れてしまいました。太い首輪が喉に少し食い込んで辛そうです。<br />「いやあああ！いやあああ！助けてえええぇ！！」<br />泣いて暴れるのをまたベッドに引き戻され、雪ちゃんはご主人様に背中を抑えられながらスカートを捲くられてしまいました。メイドちゃんより少し大きなお尻です。パンティを下ろす時に足をバタバタさせていたため、ビリッ、と音がしました。少し切れてしまったかも知れません。<br />「キャアアアアアアーーーッ！！」<br />雪ちゃんのお股はあまり湿っていませんでした。ご主人様のオチンチンが入った時にはとても痛がって、大きな悲鳴をあげました。それを見ていたメイドちゃんは雪ちゃんがとてもかわいそうに思えて、ハラハラしてしまいました。でも、ご主人様を止めることはメイドちゃんにはできないのです。<br />「ウアアアアーーーッ！イヤーーーッ！！」<br />しばらくご主人様が腰を動かしていると、泣きじゃくるだけで暴れなくなったので、雪ちゃんの体は仰向けに裏がえされました。ご主人様はメイドちゃんにおいでおいでをして、雪ちゃんがあまり痛くなくなるように少し手伝いなさいと言いました。<br />メイドちゃんはどうすればいいのかよく分かりませんでしたが、雪ちゃんが気持ち良くなればいいのかも知れないと考えて、自分がされて嬉しいことを雪ちゃんにもしてあげることにしました。<br />まずはほっぺにキスをして、たくさん流れる涙を舌ですくい取りました。次に、雪ちゃんのお耳をペロン、と舐めてみました。<br />「アッ…」<br />雪ちゃんが小さく声を上げました。メイドちゃんは雪ちゃんの首筋を舐めたり吸ったりします。<br />「ん…うぅ…」<br />小さくうめきながら雪ちゃんは首をぶんぶん振っていますが、嫌がっているのか喜んでいるのかメイドちゃんにはよく分かりません。でもさっきみたいに悲鳴を上げたりしないので、メイドちゃんはハラハラしなくてすみました。<br />今度はメイドちゃんよりちょっとだけ大きい雪ちゃんのオッパイをモミモミしてみます。雪ちゃんの顔を見ると、泣くのをやめてメイドちゃんのことをじーっと見つめていました。怒っているわけではないようです。メイドちゃんのものより赤くてちょっと尖った蕾を口に含みます。<br />「あっ…ン」<br />ピクン、と雪ちゃんの体が少し浮き上がりました。赤い円の部分を舌でなぞったり、蕾の先をつんつんしてみます。するとメイドちゃんの口の中で、それは硬く大きくなっていきます。舌をチロチロ動かしながら強く吸ったり、唇で挟んで顔をふるふる動かしたりしてみました。<br />「んんん…ぅ…」<br />雪ちゃんはメイドちゃんのすることをじっと見ています。そして、<br />「あ…あ…、いや…ぁ…」<br />と、思い出したようにたまに首を振って嫌がったりします。でもメイドちゃんには、それが嫌がっている顔には見えませんでした。ちょっと意地悪な気分になって、雪ちゃんの蕾をあぐっ、と噛んでみました。でも上の歯と舌を使って噛んだので、そんなに痛くなかったかも知れません。<br />「あっ！あああ！」<br />そう叫んだ雪ちゃんの体がビクッ、としました。<br />それからメイドちゃんはご主人様のオチンチンをあむあむする時みたいに雪ちゃんの上に乗って、お尻を雪ちゃんの顔の方へ向けました。メイドちゃんの目の前にはふさふさしたご主人様と雪ちゃんのアソコの毛と、二人の繋がった部分があります。<br />たくさんの毛を掻き分けて、繋がっているところを舌でチロチロします。ご主人様のオチンチンの根元と、ぷっくり膨らんでとても小さなオチンチンみたいな雪ちゃんの蕾を交互に舐め回してみたり、チューチュー吸い上げたりしました。<br />「はや…ふわあああんん…！ひあああ…っ」<br />雪ちゃんはなんだか面白い声を出しています。ご主人様もうううううっ、といつもより大きな声が出ているようです。それが自分が頑張っているせいだと思うと、メイドちゃんは嬉しくなってもっと一生懸命に舌を動かします。<br />「ああっ？やあん！」<br />ご主人様が雪ちゃんに、メイドちゃんも喜ばせてあげるように言いつけたので、雪ちゃんは言われたとおりにメイドちゃんのお股に口をつけました。雪ちゃんたらメイドちゃんの下のお口にブチューッとキスをするのでメイドちゃんは飛び上がってしまいました。<br />「きゃうぅっ！だめぇん…！」<br />メイドちゃんのピンクのヒダをレロレロ雪ちゃんが舐めたり、お口に含んだまま顔をふるふる揺らしたりするのがまるで、舌を絡め合っているみたい。時々お鼻がメイドちゃんのお尻のすぼまりにつんつん当たるのでついつい声を上げてしまいます。<br />「はん！はあん！あんっ！」<br />「くああああぅ…はうう、はうう、あうううぅっ！」<br />ご主人様があうううっ、と唸って、オチンチンを雪ちゃんから抜き取りました。ぷるん、と弾かれるようにメイドちゃんの目の前に飛び出したと思ったんに、<br />ぷぴゅっ！<br />みたいな可愛い音がしてメイドちゃんのお顔と雪ちゃんのお腹にご主人様の白い液がたくさんかかりました。<br />「あああん…！」<br />いつもはメイドちゃんのお尻かお股に入ってくるご主人様の液ですが、今日はお顔にいっぱいもらいました。体の中に入るより、お顔にかかる方がちょっと熱く感じるなあ、ってメイドちゃんはなんとなく思っていました。<br /><br />その後メイドちゃんと雪ちゃんの首輪と鎖を外してから、ご主人様はベッドに入って眠りました。<br />自分の毛布にくるまったまま、またシクシク泣いている雪ちゃんが心配でメイドちゃんは声をかけてみました。<br />すると雪ちゃんはメイドちゃんに抱きついて、キスをしました。<br />「ねえ、ずっと側にいてね？あなたがいてくれれば、あたしもガマンできるわ。辛くても、頑張って生きていこうね…」<br />涙声で雪ちゃんは呟きました。<br />「（…ガマンって、何をガマンするのかしら？辛いって、どういうことなのかしら？）」<br />メイドちゃんは、雪ちゃんが言っていることが本当は良く分からなかったのですが、雪ちゃんの顔があまりにも真剣だったので『うん』って言ってしまいました。<br /><br />次の日のご飯には、雪ちゃんとメイドちゃんの二人とも、お肉をひとかけずついただくことができました。<br />雪ちゃんはお皿に乗ったお肉やパンを暫くじーっと見つめていましたが、やがて手を出して食べ始めました。<br />雪ちゃんがお邸に来てから初めて何かを食べている姿を見てメイドちゃんは安心しました。<br />「（良かった。これできっと雪ちゃんも元気になるわね）」<br />メイドちゃんもご主人様にお礼を言ってから、喜んでお肉をいただきました。<br /><br />今日は、ご主人様に遊んでもらえる日です。<br />いつもはご主人様と二人きりなのですが、今日からは雪ちゃんも一緒に遊ぶのでメイドちゃんはとっても楽しみです。<br />お邸を出てお庭のひらけたところにつくと、メイドちゃんはいつものように服を全部脱ぎます。どうしていいか分からずに震えながらキョロキョロしていた雪ちゃんも、ご主人様に言われておずおずと服を脱ぎはじめました。<br />ふたりが裸になったところでご主人様はボールを取り出して、ぽーん！と投げます。<br />雪ちゃんは初めてですからまずはお手本を見せてあげなければいけません。メイドちゃんは両手と膝を床につきました。赤ちゃんのハイハイのようなかっこうでボールが飛んでいった方へ膝で走っていきます。<br />ボールに追いついたら口で咥えて､ご主人様のところへ戻ります。ボールが手元に戻るとご主人様はメイドちゃんのお口にクッキーを一枚入れてくれました。<br />ボール遊びの時にしか食べられないクッキー。甘いお菓子が大好きなメイドちゃんは、クッキーをたくさん食べられるこの時間が毎日楽しみでなりません。クッキーを食べている瞬間が、どんな時よりも幸せに感じます。<br />今度は少し遠くへボールが飛んでいきました。草の間に入ってしまったので探すのが大変です。ちょっと時間がかかったけどメイドちゃんはなんとかボールをみつけることができて、またご主人様からクッキーをいただきました。<br />次々に飛んでいくボールを追いかけながら、ふっと後ろを見ますと雪ちゃんはその場に立ったまま動きません。なんだか震えているみたいです。そして、また泣いています。<br />「（雪ちゃん、寒いのかしら…）」<br />メイドちゃんもまだ寒い時期にこの遊びをする時は体が思うようにうごかなくて、ちょっと泣きたくなってしまったこともあったけど、と考えていました。<br />クッキーがみんななくなって遊びの時間が終わると、ご主人様はメイドちゃんの頭をなでなでしてくれました。でも雪ちゃんは最後までボールを追いかけないでずーっと立っていたのでご主人様に乗馬の鞭でたくさん叩かれてしまいます。<br />メイドちゃんは目の前で叩かれている雪ちゃんがとってもかわいそうで、自分が叩かれている時より悲しく感じました。<br />そこでご主人様にお願いして、雪ちゃんが叩かれる数を半分にして、自分も同じだけ叩いてもらうことにしました。<br />メイドちゃんは雪ちゃんの横に並びました。二人で頭を地面につけ、お尻を高く上げて鞭を待ちます。<br />ぴしいぃぃっ！ぴしいぃぃっ！<br />「キャアアアアッ！！」<br />「ああああああっ！！」<br />ヒュッ…ビシッ！ヒュッ…ビシッ！<br />「いやああああっ！！」<br />「あああ～～～んっ！！」<br />白いお尻に赤い線がたくさんついて、火がついたみたいに熱くなるほどたくさん鞭で打ってから、ご主人様は二人を並べたまま交互にお股を使いました。<br />「ふうん、ああん、ご主人様ぁ…！」<br />「ぐうううぅぅ…ああ、うう…っ！」<br />ご主人様がお股からオチンチンを抜いて雪ちゃんの方へ行ってしまう時は、ちょっと寂しくなってついお尻をふりふりしてしまうメイドちゃんです。そんな姿を見てご主人様は嬉しそうにくすくす笑っています。<br />「あ、あ、あ、うう～ん、はあっ、はあっ」<br />「ううっ、ううっ、ううっ」<br />オチンチンが自分の中へ入ってくるたびに、二人は叫びだします。ご主人様はずっと、くすくすくすくす笑っていてとても楽しそうです。<br />「…？ご主人様ぁ？」<br />メイドちゃんはちょっと、すっとんきょうな声を出してしまいました。ご主人様が動きをやめてしまったからです。横にいる雪ちゃんの声も聞こえなくなったので、不思議に思っていると、ピシャピシャとお尻を軽く叩きながら、そのまま進んでいくように言われました。<br />軽く、とは言っても先程鞭でいっぱい打たれたところを叩くのでヒリヒリします。<br />お邸の裏側を犬のような恰好でくるっと回っていくと、勝手口があります。ここから近いのはバスルームです。<br />体が汚れたし、汗をかいたのでお風呂に入ることにしたとご主人様が言いました。<br /><br />脱衣所でご主人様がお洋服を脱ぐのを手伝ってバスルームに入りました。手のひらや膝についた土や草を流してから、素早くボディーシャンプーを体につけて、泡立てます。雪ちゃんもメイドちゃんを見習って同じようにしています。<br />ご主人様がお風呂の椅子に座ったら、いつものように背中を洗います。小さな胸をご主人様の背中に押しつけ、ゴシゴシします。ご主人様の背中を洗っていると、ボディーシャンプーの泡がぬるぬる滑りながらメイドちゃんの胸の蕾が刺激されるので、すぐにつん、と尖ってしまいます。硬くなった蕾で背中を洗い続けていると、胸とお股がキューンと疼いてしまいます。<br />雪ちゃんはご主人様の前の部分を洗うように命令されていました。胸やお腹を洗い終わると、次はオチンチンです。メイドちゃんよりちょっぴり大きなオッパイで、雪ちゃんはオチンチンを挟んで洗います。オッパイが小さいうえに体が細いメイドちゃんでは、どう頑張ってもご主人様のオチンチンを挟むことはできません。メイドちゃんは雪ちゃんのオッパイに少し、嫉妬を覚えました。<br />ご主人様の腕や足を丁寧に洗った後は、メイドちゃんと雪ちゃんのお股をご主人様に洗ってもらいます。二人でお風呂のふちによりかかって、お尻をご主人様の方へ突き出しました。<br />「アァ…ン…」<br />ボディーシャンプーを垂らしたご主人様の指がお股に入ってきたのでメイドちゃんはつい、声を出してしまいます。メイドちゃんのお股がもうとっくにヌルヌルになっているので、ボディーシャンプーをつけると雪ちゃんのお股よりたくさん泡立つと、ご主人様が言うので、メイドちゃんは恥ずかしくなってしまいました。顔が真っ赤になっていくのが自分でも分かりました。<br />横を見ると、雪ちゃんはお風呂のふちをギュッとつかんで歯を食いしばっていて、何も言いません。一生懸命耐えているような顔をしています。<br />そして先程のように、ご主人様のオチンチンがメイドちゃんと雪ちゃんのお股に交互に入ってきます。<br />「アッ、アアアアン！ふうん、はん、あん…！」<br />「あぐぐ、うううっ…！」<br />最初は辛そうにしていた雪ちゃんも、メイドちゃんの液とボディーシャンプーがたくさんまじったヌルヌルのオチンチンが入ってくると、どんどん表情が変わってきます。<br />「んん、あああ、ん…あ…ヤ…」<br />「ふああああん！ああん！ああ～～～！」<br />む、むぅっ、とご主人様が呻いて、白い液を外へ出しました。液は二人のお尻や背中にいっぱいかかりました。打たれた傷のところにもついてしまったのでそこがすごく熱く感じて、<br />「あっ、あっ、あっ、熱ぅ～いっ！」<br />「痛い、痛ぁ～い！！」<br />メイドちゃんと雪ちゃんの悲鳴がバスルーム中に響き渡りました。<br /><br />「（どうして雪ちゃんはいつも泣いているのかしら？）」<br />不思議に思ったメイドちゃんは、雪ちゃんが席を外している時にご主人様に聞いてみることにしました。<br />それは雪ちゃんが、メイドちゃんのように良い子ではないからだよ、とご主人様は教えてくれました。<br />メイドちゃんは思いました。<br />「（雪ちゃんもご主人様のことをもっと好きになれば、きっと悲しくなくなるのに）」<br /><br />雪ちゃんと出会って半月ほどが経過しました。メイドちゃんと雪ちゃんはとっても仲良しになっていました。<br />ある日、お邸にお客様がいらっしゃいました。ご主人様のお友達です。<br />ご主人様のお友達をおもてなしするのはメイドちゃんの役目です。<br />お客様はいつも案内されたお部屋でソファに腰かけて待っています。メイドちゃんはまず、お部屋の外で服と下着を脱いでから、コンコンとドアをノックして中へ入ります。<br />「失礼します」<br />手と膝をついてハイハイしてお客様のところへ歩いて行き、まずは目の前できちんと座って頭を下げ、ご挨拶です。<br />「いらっしゃいませぇ」<br />次に足の間に入ってズボンのチャックをお口だけを使って下ろします。<br />お客様のオチンチンはいつもパンパンに大きくなっていて、チャックを下ろす時にひっかかったりして大変です。チャックを下ろしたら中のパンツをやっぱりお口で掻き分けてお客様のオチンチンを上手に取り出して、あむっ、と咥えます。<br />お客様はいつもメイドちゃんがあむあむを始めると、すぐに『はふっ、はふっ』とか言い出して、あっという間に白い液を出してしまいますので、<br />「（ご主人様もこれくらい早く出してくれればいいのに）」<br />とか思いながら液をごっくんするメイドちゃんでした。でも液の量がとても多いし、オチンチンのまわりの毛がたくさんあって、それがお口に入ってくることもあるので、たまに気分が悪くなることもあります。<br />上手にできるとお客様がお土産をくれることもあります。キャンディーやチョコレートなど、メイドちゃんの好きなものばかりなのでそれは嬉しいのですが、このお客様は禁止されているにもかかわらず、ご主人様が見ていない隙に、すぐメイドちゃんのお股やお尻を使おうとしますので、それがちょっとイヤです。<br />今日も、メイドちゃんを後ろに向けさせてお尻をペタペタ触ってくるので早くご主人様がきてくれないかしら？なんて考えていると、お部屋の扉が開いてご主人様が雪ちゃんを連れてやってきました。<br />「（あっ…？）」<br />どうしてなのでしょう？雪ちゃんはまた首輪をつけられて、鎖に繋がれていました。せっかくこの頃は、雪ちゃんもあまり泣かなくなって、ご主人様とも仲良くなれたというのに。また鎖に繋がれて、雪ちゃんはシクシク泣いているのです。<br />「（雪ちゃんはまた悪い子になってしまったのかしら…）」<br />メイドちゃんはボンヤリ考えます。<br />雪ちゃんの鎖を壁のフックに取り付けてから、ご主人様がおいでおいでをしました。メイドちゃんはハイハイしながら近づいていってご主人様の側にちょこんと座ります。<br />やがてご主人様は、お客様と難しいお話を始めました。<br />お話の内容はメイドちゃんには分からないのですが、お客様の顔はこれまでになく嬉しそうです。きっと良いお話しなのでしょう。<br />それからご主人様は雪ちゃんの鎖をフックから外し、お客様に渡します。<br />お客様は鎖をつかむと、グイッ、と力いっぱい引っ張りました。<br />「ぐええぇっ！」<br />カエルが潰されたみたいな悲鳴が上がります。<br />「（ああっ！？どうしてお客様はこんな酷いことをするの？）」<br />メイドちゃんはハラハラしてしまいます。雪ちゃんが辛そうに、首のあたりを抑えてゲホッゲホッ、と咳き込んでいるのにお客様は引っ張るのをやめません。<br />どうしていいか分からずにご主人様の方を見ると、ご主人様はにっこり笑ってメイドちゃんの頭をなでなでしました。心配しなくてもいいということなんでしょうか？<br />お客様は雪ちゃんを床の上に寝かせて、足を開かせました。<br />「いやあ～！いやあ～！やめてえええぇ～～！！」<br />雪ちゃんはこれまでにないほど泣き叫びます。多分、今まで裸をご主人様以外の人には見せたことがなかったので恥ずかしいのと、お客様がご主人様に比べてとても個性的な容貌をしているので恐がっているのです。<br />お客様は雪ちゃんが泣いているのもかまわずに、足を大きく開かせてお股をジロジロ見ます。その後、両足を上に持ち上げ、雪ちゃんはまだ使われたことのないお尻のすぼまりを見ました。<br />「きゃああああ～～～！いやーーー！！」<br />雪ちゃんが真っ赤な顔を右に、左に、激しく振っています。ご主人様はお客様に、いつもメイドちゃんに使っているヌルヌルした液体の入っている瓶を投げて渡しました。<br />さっそくお客様の手で雪ちゃんのすぼまりに液体が塗り込まれます。<br />「いやっ！いやっ！いやああああ～～～！！」<br />雪ちゃんがどんなに嫌がっても、お客様はやめてくれません。液をたっぷりつけた指ですぼまりをグイグイ責めたてます。<br />雪ちゃんのすぼまりをグリグリと責める指が一本から二本になり、三本になりました。最初はびっくりして悲鳴を上げていた雪ちゃんですが、そのうちに声を出さなくなって、お客様のされるがままになちました。<br />「ううぅん…う…ン…」<br />ちょっと恥ずかしそうに、そんな声も聞こえてきます。お尻を責めているのとは別の手で、お客様が雪ちゃんのお股をいじったり、舌でペロペロと舐め始めたからです。<br />「ふうん…んんん…あ…」<br />お客様はとっても長い時間、雪ちゃんのお股とお尻をたくさん触ったり舐めたりしていました。本当に本当に長い時間、お客様は雪ちゃんを責めています。<br />ご主人様の足下で見ていたメイドちゃんは、なんだかほっぺと胸とお股が熱くなってくのを感じました。別に悲しくはなかったのだけれど、ちょっとだけ涙がたまって目がウルウルして来ました。<br />ちらっ、とご主人様を見てみました。ご主人様もニコニコしながらメイドちゃんのことを見ています。そして今、メイドちゃんの体がどうなっているのか見せるように言いました。<br />メイドちゃんは頭を床につけ、ご主人様から良く見えるようにお尻を高く上げました。<br />ご主人様の指が一本だけメイドちゃんの下のお口にそーっと入ってきます。<br />「ああああああん！」<br />それだけでメイドちゃんの体はブルブルっと震えてしまいました。自分でも触ってみると、そこは不思議なくらい液がいっぱい出ていて、ネトネトした液が指の先を通してすぐに指の付け根まで垂れてきました。<br />『お行儀が悪い』と言って、ご主人様はメイドちゃんのお尻をぴしゃん！と叩きました。<br />「ふあああんっ！」<br />お尻を叩かれて痛いはずなのに、その時はちっともイヤじゃありませんでした。それどころかもっと叩いて欲しくなって、ついお尻を突き出してしまいました。<br />ぴしゃん！<br />ぴしゃん！<br />ぴしゃん！<br />「キュウゥゥン！はあああぅん！」<br />ご主人様の手のひらがお尻やお股に当たる瞬間、メイドちゃんの体の奥の方にある何だか分からないものが全身をかけめぐり、オッパイの先にある二つの蕾や胸の中や、熱く膨らんでいるアソコの蕾やお股の中、おヘソの下あたりをキューッ、と締めつけて、その後なんとも言えないフワフワした気持ちになって、自分でも信じられないくらいに大きな声が出てしまいます。<br />「ご、ご主人様ああぁん…！あん、あああ～ん…！」<br />メイドちゃんのお股から出るネトネトは指で掬い取られ、お尻のすぼまりに塗られました。濡れた指ですぼまりをグリグリされるだけで、気持ち良すぎてウットリしてしまいます。<br />「ああ～、ご主人様～～～、あ～～～」<br />お尻にご主人様のオチンチンが当たります。メイドちゃんのお尻はもう、ご主人様が使えるくらいに柔らかくなって広がっていました。<br />「あああ～、あああ～、あああ～～～…」<br />オチンチンがすぼまりにゆっくり入ってくると、お尻からジワーッと痺れるような快感が広がります。<br />「ふうううんん、ご主人様ぁ、ご主人様あああぁ～～～…」<br />ご主人様のオチンチンが全部メイドちゃんの中に入りました。ゆっくりゆっくり出し入れしながら、メイドちゃんの体を強く押します。四つん這いで繋がったまま、歩くように言っているようです。<br />「あああ～、うう、おお～…ううぅ～…」<br />なんだか自分でも何を言っているのか分からなくなりながらも、メイドちゃんはご主人様の押す方向へ前進していきました。<br />「ひぃっ、ひぃっ、い、いやああああ～～～っ」<br />四つん這いで進んでいった先には雪ちゃんがいて、ちょうどお客様がお尻のすぼまりにオチンチンの先を入れているところでした。お尻にオチンチンが入るのは初めてなので、痛さと恐さと気持ちの悪さで顔はこわばり、大きく開いた目の中の瞳が右へ、左へ、ギョロギョロと動いていました。<br />「うぐぐぐぐ…うう、ぶっ、ぐぐううぅ…」<br />個性的な顔立ちのお客様が唇を吸ったり、お口の中をベロンベロン舐めたりするたびに雪ちゃんの体は跳ね上がったりブルブル震えたりしています。<br />しかもお客様の唾液の多いこと！唾液でお口の中をガボガボにされている雪ちゃんを見ているだけで、メイドちゃんは全身に鳥肌が立ってしまいました。<br />「は…うううう～～～！ああああ、あああ、ああ～～～っ！」<br />突然、ご主人様の動きが激しくなったので、メイドちゃんは雪ちゃんを観察するどころではなくなってしまいました。<br />「あうっ！あうっ！あうぅっ！おお～～～っ！」<br />じゅぶっ！じゅぶっ！じゅぶっ！<br />そんな音がメイドちゃんの頭に直接響くようです。お尻を突かれるたびに、どんどんどんどん気持ち良くなっていきます。<br />「あぐうぅ、ふあん、ふああんん…！」<br />メイドちゃんのお口から勝手に舌が出てきて、まるでお尻に入っているオチンチンを同時に舐めているかのように、れろんれろん、と動き回ります。<br />メイドちゃんは何かをおしゃぶりしたくってしかたありませんでした。でも、ご主人様もお客様もオチンチンは既にお尻に入っていて咥えることができません。メイドちゃんの舌はおしゃぶりできるものを探すように、お口からめいっぱい飛び出して何もないところをれろれろと動いています。<br />お客様の唾液をお口からこぼしながらグッタリしている雪ちゃんの口に吸いつきます。<br />「んんんんん～～～っ！」<br />ご主人様の突きに合わせてメイドちゃんの舌がグルグル回るので、メイドちゃんにキスをされながらお客様に突かれている雪ちゃんが驚いて声を上げます。<br />「ああ、んぐ、ああああ、いい、ああ、いい～～～っ！」<br />「ふんんん…っ！んんん、ぐううう～～～っ！」<br />雪ちゃんは顔をメイドちゃんに押しつけて、自分も舌を絡めます。<br />「んん～～～！んんんん～～～！」<br />「ふぐう、うぐぐうぅ～！」<br />ぐちゅっ、ぐちゅっ、ぐちゅっ<br />ご主人様とお客様にお尻を突かれながら、メイドちゃんと雪ちゃんは夢中になって舌を絡め、お口を貪り合います。汗と涙と唾液がたくさん出てとにかく絡まりあって、何がなんだか分からなくなっています。どんどんどんどん、お尻に出し入れするオチンチンの動きが早くなります。<br />オチンチンの動きが止まった瞬間、お尻の中でオチンチンがググッ、と膨らんだ感じがして、ぬめぬめっとした熱い液が、歯磨き粉がチューブからぴゅうっとでてくるみたいに飛び出して、メイドちゃんのお尻を埋め尽くします。<br />「あん…っ！あうううぅぅぅ～～～っ！！」<br />「ひああぁ、くぅわあああぁぁんっ！！」<br />メイドちゃんも雪ちゃんも体をくるんと丸めて叫びました。<br /><br />その後、雪ちゃんはお客様に貰われて行ってしまいました。<br />「（せっかくお友達ができたと思ったのに…）」<br />メイドちゃんは雪ちゃんがいなくなってしまったのが寂しくて仕方ありません。<br />メイドちゃんのまわりの人はみんなうんと年上で、同じくらいの年の雪ちゃんとお話しするのはメイドちゃんにとってとても楽しいことだったのです。<br />ふさぎ込んでいるメイドちゃんの頭を優しくなでなでして、ご主人様は『またお友達を連れてきてあげるから』と約束してくれたので、少し元気が出ました。<br />「（あっ、でも…）」<br />メイドちゃんはふと思います。<br />「（次にお友達が来るまでの間は、お肉とクッキーとご主人様をひとりじめできるのよね）」<br />そう考えると、幸せな気分になれるメイドちゃんでした。<br /><br />　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　おわり<br /> ]]>
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<dc:subject>趣味の小説</dc:subject>
<dc:date>2008-04-22T10:13:23+09:00</dc:date>
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<title>まーそのお茶濁し的な感じで（エロなし）</title>
<description> ときネギクエスト☆注・多少性格などいじっております。ご了承下さい。ヤナ・ナギ「私たちの村を救ってください！」村人の言葉に彼らは、引き寄せられるように集まった。彼らは戦う。世界を救うためではなく、ひとつの小さな村を守りぬくために。根岸「だーかーらー！違うんだってばあ！」あらんかぎりの力を込めてその場にいる全員を説得しようとする戦士・根岸。いでたちはそれらしいものの、体が小さく細く、やや頼りなげだ。倉
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<![CDATA[ ときネギクエスト☆<br /><br />注・多少性格などいじっております。ご了承下さい。<br /><br />ヤナ・ナギ「私たちの村を救ってください！」<br />村人の言葉に彼らは、引き寄せられるように集まった。<br />彼らは戦う。世界を救うためではなく、ひとつの小さな村を守りぬくために。<br /><br />根岸「だーかーらー！違うんだってばあ！」<br />あらんかぎりの力を込めてその場にいる全員を説得しようとする戦士・根岸。<br />いでたちはそれらしいものの、体が小さく細く、やや頼りなげだ。<br />倉間「な～にが違うんだ？お前ひとりでいい思いしやがって…」<br />盗賊・倉間は口の端をひくひくさせながら頭ひとつ分ほど小さい根岸を上から手で押さえつけていた。<br />メッチェン「フケツ…」<br />普段から口数の少ない弓術家・メッチェンも短い単語で簡潔かつストレートな感想を述べる。<br />タイキ「のぞきら！のーぞーきーらー！」<br />忍者・タイキが騒ぎ倒す。一人前に黒装束に身を包み、一ｍにも満たない小さな体を懸命に伸ばしている。<br />碧富「まあ、若い時はいろいろあるからなあ…ハッハッハッ！」<br />傍らの、大柄な中年拳闘士・碧富は笑い飛ばした。<br />ゾフィ子「私のチチが見たいのならそう言えばいいのに…」<br />豊かな胸をわざと見せつけるように前に張りだし、魔導士・ゾフィ子が言った。扇情的な服装のために今にもこぼれ落ちそうな胸に、男性陣何名かの視線は一瞬彼女に釘づけになる。<br />阿久井「だめよ～、根岸君～」<br />僧侶・阿久井は事態が分かっているのかいないのか、ほんわかとした笑顔を浮かべている。<br />リンコ「で？誰のチチが一番カッコよかった？」<br />巻き毛についた雫を絞りながら、遊び人・リンコが問うた。<br />根岸「え～？リンコちゃんはぜんぜんなかったし、ゾフィ子先生はすごくおっきいけどやっぱり一番は阿…」<br />…し～ん。<br />一瞬の静寂の後、何人かのメンバーが根岸に殴りかかった。<br />根岸「わーっ！ち、ちがっ、ちがっ、ちがっ…」<br />要するに、村のはずれにある温泉で女性陣が入浴中に、近くの森を根城にしているモンスター達の来襲があったのだ。<br />見張りに立っていた男性陣がすべて追い払い、事なきを得たものの、討ち漏らしを心配した根岸が女性達の様子を見に行ったのだが、場合が場合だけに誤解（？）を生んでしまった。<br />倉間「やっぱり見てんじゃねーか」<br />根岸「だからそのっ、見たとか見てないとか…」<br />リンコ「じゃー見てないの？」<br />根岸「あう…いやそのあの」<br />碧富「見たんだろ？」<br />根岸「でも、でもチチを見ようと思ったわけじゃ…ゴニョゴニョ…」<br />タイキ「見たのか？見てないのか？」<br />根岸「…見ました…」<br />ゾフィ子「フッ、やっぱりね」<br />メッチェン「…フケツッ…」<br />阿久井「あらあらまあ…」<br />根岸「だ～か～ら～っ！」<br />（エンドレス）<br /><br />ヤナ「勇者様！」<br />ナギ「勇者様～っ！」<br />時代は平和だった。<br />二大大国の百年にも及ぶ戦争は両国同時に世襲があり、互いの新王による和解という形で終結した。<br />傭兵を生業としていた根岸は仕事にあぶれ、生活苦に喘いでいた。<br />そんな中、ちょっとしたタイミングで助けた村人・ナギとヤナに妙に懐かれ、賃金０に近い金額で雇われることになった。<br />傭兵崩れの盗賊達に狙われ続けるヤナとナギの村を守る。<br />それが、根岸の仕事だった。<br />ヤナナギに案内され、町を転々としながら進むうちに、<br />碧富「ぅわかったぁ！俺に任せておけえぇ！」<br />根岸「別にそんなに力まなくても」<br />自ら協力を買って出た碧富、<br />阿久井「どうか、私も共に連れて行ってください」<br />根岸「そ、そこまでおっしゃるなら…（照）」<br />神の導きにより同行を決めた阿久井、<br />メッチェン「あたしがいたら…迷惑をかけるのではないですか…？」<br />根岸「僕には君が必要なんだよ！」<br />同族から狙われているらしいメッチェン、<br />倉間「オトシマエつけに行くんだよ！」<br />根岸「き、協力してくれるんだよね？」<br />件の盗賊達といわくありげな倉間、<br />ゾフィ子「私の美しさはこんな小さな町にはとどまらないのよ！」<br />根岸「えーっと、戦いにいくんですよ？」<br />迫りくる町の男達に辟易としていたゾフィ子、<br />タイキ「世界制服（○:征服）なのら～」<br />根岸「頼むから足ひっぱらないでね」<br />子供だてらに抜忍と化したタイキ、<br />リンコ「たのしそ～。ねーねー、リンコもいっしょにいく～ぅ」<br />根岸「遊びに行くんじゃないんだから…」<br />なんとなくぬるっとついて来たリンコ、<br />七人の仲間を従え、たまにゆるいツッコミをかましつつ根岸は村へ辿りついたのだった。<br /><br />根岸「どーせどーせ俺はノゾキですよ～、チチ好きのヘンタイですよ～」<br />倉間「やっぱりな」<br />ゾフィ子「オホホホホホ！チチ好き少年よ～！」<br />阿久井「あらあらダメよ～」<br />リンコ「わ～い！エッチだエッチだ～」<br />タイキ「エッチ男ら～」<br />碧富「まあ、若い時は（以下略）」<br />メッチェン「フケツッ！」<br />根岸「うわ～ん！みんなひどすぎるーーー！」<br />ナギ「勇者様！来ました！」<br />ヤナ「ヤツらです！勇者様！」<br />一同「なにっ？」<br /><br />彼らの戦いは始まる。<br />世界ではなく、小さな村を救うために。<br />（たまにときめきも有。）<br /><br />　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　おわり<br /><br />盗賊団を迎撃し、七人の仲間を従え（根岸が従い？）本格的に壊滅に乗り出す根岸！<br />倉間の意外な過去！<br />メッチェンの持つ紋章の秘密！<br />リンコはなんのために一緒にいるのか！<br />子供暗黒ラスボス、ジェンとタイキの関係は！<br />暗黒四天王の一、こがねの作った落とし穴にいちいちはまるな根岸！<br />暗黒四天王の二、螺にちょっかいかけられて毎回泣くな根岸！<br />暗黒四天王の三、風早に口ゲンカで負けてすぐにヘコむな根岸！<br />暗黒四天王の四、王子に食べ物であっさりてなづけられるな根岸！<br />がんばれ根岸！負けるな根岸！戦え根岸！<br /><br />以下次号！<br /><br />注:次回はありません。<br /> ]]>
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<dc:subject>趣味の小説</dc:subject>
<dc:date>2008-03-25T16:38:39+09:00</dc:date>
<dc:creator>ひのつく人</dc:creator>
<dc:publisher>FC2-BLOG</dc:publisher>
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<item rdf:about="http://hiro10390.blog72.fc2.com/blog-entry-52.html">
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<title>今回ＭＬ（メンズラブ）色が濃いです。苦手な方、ご注意下さい小説のネタを二人で煮詰めながらなりきって実際会話した折、できたものです。ちょっと尻切れになってます。</title>
<description> Dual personality, double character　　　　　　１「親睦会ですか？」風早鏡浬は黒目がちの瞳を手元の教科書から傍らの螺の方へと動かした。お互いの距離の近さに驚いて肩を竦ませ、思わず仰け反る。「ええ～、センセイ同士でゆっくり語り合う機会はなかなかありませんからねぇ～。同僚なんですからたまには一緒に飲みにいきませんか？」満面の笑みを浮かべて螺が更に身を乗り出す。非常識なほど近づいた顔に息がかかり、風早はぎ
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<![CDATA[ Dual personality, double character<br /><br />　　　　　　１<br />「親睦会ですか？」<br />風早鏡浬は黒目がちの瞳を手元の教科書から傍らの螺の方へと動かした。お互いの距離の近さに驚いて肩を竦ませ、思わず仰け反る。<br />「ええ～、センセイ同士でゆっくり語り合う機会はなかなかありませんからねぇ～。同僚なんですからたまには一緒に飲みにいきませんか？」<br />満面の笑みを浮かべて螺が更に身を乗り出す。非常識なほど近づいた顔に息がかかり、風早はぎこちなく微笑した。<br />「あのう…僕達二人で、ですか？」<br />「もちろん、碧富先生と阿久井先生、ゾフィ子先生にも声をかけてありますよ。それとも…風早先生は僕と二人きりになりたいんですか？」<br />一部声を大きくしつつ、螺はクスリと鼻で笑って逃げ腰になっている風早に更に近づく。<br />「ちっ…違います！」<br />にわかに頬を染め顔を逸らす相手に対し、また無遠慮に螺が近寄っていく。<br />「では、ＯＫですね。当日を楽しみにしていますよ」<br />最後は囁く様に耳元で呟く。唇の先が微かに頬に触れた。<br />「うわっ…先生！冗談も程々にして下さい！」<br />「なら本気ならいいんですか？」<br />慌てた様子で唇の触れた部分を押さえる風早を楽しくて仕様がないといった表情で、螺は喉の奥から笑い声を出す。<br />「ほ…本気は更に困ります…」<br />「はいはい、では親睦会楽しみにしていますよ」<br />意味深な笑みを残し、軽く手を振りつつ去っていく後姿を眺めながら、風早は安堵の溜息を落とすのだった。<br />「ウフフフ…」<br />二人の様子を影から見守っていたゾフィ子が壁際でほくそ笑む。<br /><br />　　　　　　２<br />「…本当に二人きりになってしまいましたね…」<br />「あう～…」<br />目当ての人物が来ず、凹みまくる螺を尻目にやれやれといった調子で苦笑する風早だった。<br />「期末が近いですから、皆忙しいのは仕方がない事ですよ」<br />メニューにさっと目を通し、それを向いの相手に差し出す。<br />「（この機会にゾフィ子先生との急接近を図ってたのに！ぬうぅ…）」<br />はぁ、と溜息をついた後、受け取ったメニューと風早を交互に見遣り、螺は小さく頷いた。<br />「（…ま、いいか。考えてみれば邪魔が入らないおいしい状況、という事だし）」<br />「…なんですか…？」<br />酒とつまみを注文した後、怪しい視線に気づいて不安気な表情を見せる風早であった。<br />「なんでもありませぇ～ん。今日はたくさん飲みましょうね～？」<br />「は…ぁ」<br />にこにこ、というよりはニヤニヤといった方が近い顔に思わず風早も笑顔が強張る。<br />「（適当に飲んでさっさとお開きにしてしまおう…それがいい…）」<br />運ばれてきた梅チューハイを一気に呷る風早とは対照的に、相手の様子を注意深く見守りつつちびちびとピーチフィズを啜る螺。お互いが、この後起こる出来事を当然予想できる筈もなく。<br />「あ、その梅下さい」<br />グラスの底に転がる緑の梅を螺が要求する。<br />「これですか…」<br />割り箸で梅を挟むが、強かに酔ったせいか覚束ない手つきであった。<br />ぱくり、と差し出した梅を直接口に咥えられ、風早は驚いて箸を取り落とす。<br />「螺先生…っ！」<br />更に赤くなった相手の顔を満足気に眺め、意地悪そうな笑顔を浮かべる。<br />「どうしました？…クククッ」<br />「いえ…行儀が悪いですよ」<br />がく。<br />肩透かしを食らってテーブルに手をつく螺。<br />螺がダメージ受けてる間にさらに梅チュー頼む風早。<br />「…か、風早先生…ピッチ早くないですか？」<br />「少し喉が渇いていて…あ、軟骨唐揚げも頼んでよろしいですか？」<br />二杯目の梅チューを飲み干した時には彼の目は据わっていて、顔つきも心なしか変わりつつあった。<br />「ど…どおぞ…（なんかこの人危なくね？）」<br />風早の変わり様にたじろぐ螺。<br />「（早めに酔い潰した方がこっちとしても都合がいいか…？）あ、先生、ここのメニューでいいものがあるんですよ。僕のオススメで…すいませ～ん、スペシャルコーラ２つ～」<br />手を上げて追加注文をすると、間もなく黒い液体が運ばれて来る。並々と注がれたそれは一見するとただのコーラの様だが、ラム、ウォッカ、ブランデー、ジンがミックスされていて、店内最強の酒と化していた。しかもコーラの甘さの為に本来の強烈な味と香が見事に隠蔽されている。<br />つまり…人を酔い潰すにはもってこいの酒である。<br />「………」<br />「どおぞ。おいしいですよ～…ってああっ！」<br />螺の言葉が終らぬうちに、件のコーラは飲み干されていた。通常なら急性アルコール中毒でも起こしそうな程危険な酒はあっという間に風早の胃に流し込まれた。<br />実は、風早ザルである。<br />「ちょっ…先生ペース早すぎ「…ビール」<br />言葉を遮り更に注文。<br />「そんなに一度に飲んだら毒ですって！」<br />勧めておいて焦ったのは螺の方であった。しかし、風早は相手の言葉に耳を貸さず、ただ前髪をかきあげただけという反応をした。<br />しかもまたビール一気飲み。<br />「仕方ないな…せめて何か一緒に食べた方がいいですよ。二日酔いになりませんから…ポテトフライどおぞ～」<br />ペースを乱されがちの螺は何とか主導権を握ろうと、というか風早のいつもの迷惑そうな顔を一目見ようとポテトフライを摘み、直接相手の口元に運んでみせた。<br />「はいア～ン」<br />ぱくっ。<br />「うあ」<br />あろう事かポテトをつまんでいた指ごと口に含まれてしまい、引いたのは螺の方であった。<br />「あ、ポテトと間違えた」<br />ニヤニヤと笑うその顔にまるで鏡を見ている様な気分になる。<br />「（ぬ…負けるもんか…！）お、おや先生、口にケチャップがついてますよぉ」<br />なんとか体勢（？）を立て直し、笑い返して風早の口元のケチャップを指で拭うとわざと目の前でそれを舐め上げてみせる。<br />「……結構可愛い事するね～」<br />まるっきり引く気配がありません、はい。<br />「（クッ…こうなったらっ…！）せんせ～い」<br />つい、と向かいの席からすぐ隣へ移動し、螺は風早に擦り寄る。相手はやはりたじろぐ事はなく、当然の仕草のようにその肩を抱く。<br />「（ううっ、本当にこれ風早先生か？）先生、ポッキーはチョコの方とスナックの方、どちらが好きですか～？」<br />「スナックプリーズ～」<br />そう聞くや、待ってましたとばかりにポッキーのチョコレートの方を咥え、風早の口元へ持っていく。<br />「はいっ、ポッキーゲーム～ｗ」<br />ぱくっ<br />「うおぉっ？」<br />躊躇することなくごく自然な動作でポッキーを口に含んだ風早に、今度こそ嫌な顔をするだろうと踏んでいた螺は目を剥いて一瞬後退った。<br />「（引くに引けない…くそっ！）」<br />半ばやけくそでポリポリとかじっていく。すると、<br />…ガブ<br />「う…なんつうことするかなこのオッサン…」<br />「あ、血ィ出た…」<br />思い切り噛みつかれたために唇が切れ、出血した相手の血が風早の口にも付着し、それを目の前で舐め取って見せる。<br />「時間短いからディープにさくさく行く…それが俺のモットー♪」<br />「時間？」<br />「そ、時間。俺って人格は酔ってる時にしか出てこないからよー、落としたい相手には即効迫る！」<br />「（このオッサン…二重人格かよ！）」<br />二重性格を自負する螺も、本物には焦る様だった。<br />「…何引いてんだよ、いつも素面の俺にはいろいろやってるくせに？」<br />「（しかも素面の時の記憶もコイツにはあるのか…？）」<br />クックッ、と普段の彼からはとても考えつかない程意地悪い笑みを浮かべ、舐めつけるような視線を送る。<br />「螺ちゃんだって嫌いじゃないんだろ～？こないだの教室の続きしてみねぇ～？」<br />誘う様に指を動かし、半開きになった口から舌を出して獲物を狙う蛇の如くチロチロと動かす。<br />「…ふん、今のあんたとキスしてもなんだか損な気がする」<br />「あ、そう。んじゃ」<br />不意をついて襟首を掴み、有無を言わさず唇を合わせる。螺が驚いて固まっている間に、歯の間にすかさず舌を割り込ませた。<br />「むが…うあああ（クッ、やられっぱなしだチクショー！）」<br />戸惑いつつも、反撃とばかりに風早に舌を絡め、唇を吸い上げる。<br />「ごちそーさん♪で、どうよ、俺のキスは？」<br />不敵な笑みがやたらとむかつく。本来なら自分が演じる筈の役回りをごっそり攫われているのである。<br />「…ヘタだ。愛がない！そんな気まぐれにキスされても嬉しくないぞ！」<br />思いっきり敗北感を感じながら、螺は服の袖で口を拭った。<br />「…愛ありまくりだろ～、嫌いな野郎にベロちゅーかますほど暇じゃねえよ」<br />多少プライドが傷ついたのか、下唇を突き出して拗ねた顔をしてみせる風早に、螺は苦笑する。<br />「あのう、お客さ～ん…」<br />店員に声をかけられあたりを見回すと、店内全ての店員と客の視線が自分たちに注がれていた。<br />かくして、公衆の面前で堂々といちゃついていたガタイのでかいカップルは、健全な店を締め出されたのだった（当たり前）。<br /><br />　　　　　　３<br />「はぁ…ふう…このオッサン…」<br />部屋に入るや、主である風早をベッドに放り投げて溜息をつく。螺は疲労困憊していた。<br />なにしろ車で送っている間も（酔っ払い運転）後部座席から頭を撫でまくるわ首に絡みつくわ。項に息まで吹きかけられた時には事故を起こす一歩手前であった。<br />「しっかし本当にでっけえ家だな…」<br />半ば呆れながら辺りを見回して、比較すれば兎小屋の様な自分の部屋を思い出し、二度目の溜息をつく。<br />「いい年して親の用意した家に住んでんのか…」<br />帰る道すがら風早の様々な事情を知ったせいか、無下にする事もできずに部屋まで付き合ったものの、お互いの暮らしぶりのあまりの落差に嫉妬まじりに毒づく螺。<br />「しょうがねぇだろ？二重人格の息子が心配だから、手元においておきたいんだってよ！それよりさ～」<br />用意のいい事にすっかり肌を晒している風早は、傍らで部屋の様子を眺める螺に向ってベッドから手を振る。<br />「螺ちゃんカモーン♪既成事実作ろー」<br />「今のあんたとはイヤだーーーー！もう寝ろ！」<br />「ヤダ！」<br />と、言うや腕を掴むと、有無を言わさぬ素早さで相手をベッドに引きこみ押し倒してしまった。<br />「さ、寝よっか～♪ん～、抱き心地いいじゃん、螺ちゃん」<br />「だ～～～～！酔っ払いと寝る気はなーいっ！」<br />さすが弓道部顧問、普段筆ばかり扱っている螺とは力の差が歴然としていた。たちまちのうちに両手を絡め取り、馬乗りになると身動きできない体勢に持って行ってしまった。<br />「酔っ払わないと俺になれないじゃん！」<br />シャツのボタンがひとつ、ふたつ、手馴れた調子で外されていく。<br />「…」<br />ふう、と三度目の溜息が螺の口からこぼれる。ふと風早の手が止まった。<br />「…もう酔い醒めかけてんだろ…？」<br />言うと、手首の戒めが解け、無言のままベッドから這い出す。<br />「…どいつもこいつも素面素面ってよ」<br />怒られた子犬が拗ねた様な顔で風早は小さく呟く。<br />「ほらほら、寝た寝た」<br />呆れ顔で肩を竦めると、その様子に小さく笑う。<br />「良い子は寝る時間だ」<br />「俺にとっては死刑宣告だぜ？寝たら死ぬのと一緒なんだ…」<br />「…普段意識の向こうに消し去られてるやつを相手にしてもな…坊やは良い子だねんねしな～」<br />ぽんぽん、と既にうとうとしかけている背中を撫でる。<br />「…二重人格になったのは素面の所為でも…俺の所為じゃない…」<br />「いいから寝るのだ。そしてまた明日おもしろい風早先生に戻ってくれ」<br />風早が完璧に熟睡するまで、螺は傍らでただ背中を撫で、寝顔を見つめていた。<br /><br />　　　　　　４<br />「…螺先生？」<br />二日酔いで重い頭を抱えながらベッドを抜け出して来た風早は、キッチンで勝手に牛乳を取り出し飲んでいた螺を認めて首を傾げた。<br />「おはようございます。良く眠れました？」<br />「え、は。はい…あぁ、昨晩…」<br />なんとか昨晩の出来事を思い出そうと記憶を探るもやはりすっぽりと抜けている様で、ぽりぽりと頭を掻きながら未だはっきりしない感覚で見慣れた部屋を見回していた。<br />そして、自分なりに打ち出した結論が<br />「そうですか…酔った僕を送って下さったうえに介抱まで。ありがとうございました」<br />「いえいえ…頭を上げてください」<br />深々とお辞儀をした後、ふと苦笑する螺の顔を見上げて風早はハッとする。<br />「あ…唇から血が出てますよ。どうかされたんですか？」<br />「ああ、これは…アブナイ人に噛まれました。とにかく、僕はこれで…」<br />ふふふ、と意味深い笑いと風早の脳裏に複数の『？』マークを残し、螺は部屋を後にした。<br /><br />「ま、これぐらいの収穫はね…」<br />乱暴に停められた車に乗り込み、無邪気な寝顔の風早が映った写メを眺め、くす、とほくそ笑む螺であった。<br /> ]]>
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<dc:subject>趣味の小説</dc:subject>
<dc:date>2008-02-14T22:14:04+09:00</dc:date>
<dc:creator>ひのつく人</dc:creator>
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<title>大学ノートに描いたんでアレですが</title>
<description> 萌学の初期メンバーです。左から　リンコ、螺、倉間、根岸、阿久井、ゾフィ子といいます。自分のキャラは左から１，２番目で、他のキャラはその時一緒に萌学を作った人達のキャラを真似て描きました。
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<![CDATA[ 萌学の初期メンバーです。<br />左から　リンコ、螺、倉間、根岸、阿久井、ゾフィ子<br />といいます。自分のキャラは左から１，２番目で、他のキャラは<br />その時一緒に萌学を作った人達のキャラを真似て描きました。<br /><a href="http://blog-imgs-22.fc2.com/h/i/r/hiro10390/moemen.jpg" target="_blank"><img src="http://blog-imgs-22.fc2.com/h/i/r/hiro10390/moemen.jpg" alt="moemen.jpg" border="0" /></a><br clear="all" /> ]]>
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<dc:subject>ぶれーく</dc:subject>
<dc:date>2008-02-11T10:23:07+09:00</dc:date>
<dc:creator>ひのつく人</dc:creator>
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<title>前回の話をキャラデザの人が気に入ってくれて、続きをリクしてくれたので気を良くして書いたものです。（エロなし）</title>
<description> A girl's sigh「にゃふ～っ…ｖ」分厚く大きいレンズを通してでも分かるほど、園夢は破顔していた。この世の幸せを全て一人で得たような彼女の胸には、てのひらにすっぽり収まる大きさのマスコットが数個握られている。「嬉しそうだね…」半ば呆れ顔で、やはり似たようなものを胸ポケットに入れた天花が呟く。「へへへ、今年も限定物ぜんぶＧＥＴしたよ～」「ソンちゃん『ベビー・ジーン』大好きだもんねえ。確かに可愛いとは思うけ
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<![CDATA[ A girl's sigh<br /><br />「にゃふ～っ…ｖ」<br />分厚く大きいレンズを通してでも分かるほど、園夢は破顔していた。<br />この世の幸せを全て一人で得たような彼女の胸には、てのひらにすっぽり収まる大きさのマスコットが数個握られている。<br />「嬉しそうだね…」<br />半ば呆れ顔で、やはり似たようなものを胸ポケットに入れた天花が呟く。<br />「へへへ、今年も限定物ぜんぶＧＥＴしたよ～」<br />「ソンちゃん『ベビー・ジーン』大好きだもんねえ。確かに可愛いとは思うけど」<br />胸ポケットのマスコットを取り出し、猫に似た愛らしいぬいぐるみのそれを繁々と眺める。天花が持っているのはクリスマス仕様の、サンタクロース姿の『ベビー・ジーン』だった。<br />ファンシーグッズのメーカーの主要キャラクターである『ベビー・ジーン』は、このシーズンになると毎年限定版として、クレーンゲームに数種類登場する。それを全て手に入れるのが園夢にとっては年間行事の一部であった。つまり、ハマっている。<br />「毎年、こればっかだよねー。なんでそんなに好きなの？」<br />「えっ？」<br />そう聞かれて、改めて考えると思い浮かばなかった。ただ、可愛いから好きというだけでは毎年貴重な小遣いをかけて大量に買い漁る理由にはならない。<br />分厚いレンズを通して見る腕の中の『ベビー・ジーン』は、それまで買いためて来た限定物と、大して変わりはない。家に帰るとやはり部屋中を覆いつくしている昨年までのものに仲間入りするだろう。既に目一杯だ。クローゼットも机の引き出しもベッドの上までも、『ベビー・ジーン』ばかりで溢れかえっている。<br />「うーん…？なんで好きなんだろ…？」<br />「でも好きなものに理由なんかないかぁ。あんたの彼氏みたいに？」<br />「！」<br />途端に園夢の顔は下から上へと赤みが差していく。耳まで真っ赤になるのにさして時間はかからない。<br />「なんですぐそっちの話しになるんだよもーッ！」<br />両手がぬいぐるみのせいで塞がっているので、園夢は肩で天花に向って体当たりをする。<br />「きゃっはっはっ！やーんもおっ」<br />実に楽しそうに、天花も反撃した。<br />「…っ、あ？そーいえばソンちゃんっ」<br />突然肩透かしを食らって園夢はバランスを崩す。手に持っていた『ベビー・ジーン』が腕から零れ落ち、道端に散布してしまった。<br />「もーッ！天花！」<br />「あっごっめーん。」<br />「これ…どうぞ」<br />通りすがりの少年がすかさず転がりまくった『ベビー・ジーン』の回収を手伝いに来た。だが、手渡されるのは持ち主の園夢ではなく、天花の方である。<br />「ありがとっ」<br />肩を竦め、得意の笑顔と上目遣いで少年を抹殺。園夢は半ば呆れ返った目でそれを見ていた。<br />「今の子、ちょっとかわいかったねーっ」<br />「ハイハイ…」<br />まともに異性の顔を見られない園夢には、少年の顔がちょっと可愛かろうがだいぶ可愛かろうが関係ない。ふう、とひとつ大きな溜息をつく。<br />「で、なんだって？」<br />「あ、そうそう。あのさ、今年のパーティなんだけどぉ」<br />まるで彼氏にプレゼントを強請るような甘ったるい口ぶりに、次の発言は容易に想像できる。<br />幼馴染みである彼女らは、同じく幼馴染みのナギと一緒に毎年クリスマスにはパーティを開いていた。場所は３軒のうちの１軒を順繰りに選んで行われる。因みに今年はナギの家であった。<br />「倉間先輩、呼んでぇ」<br />「（やっぱり…）」<br />ふう、と大きな溜息がこぼれる。季節柄、それは白く色づいて口から離れ、やがて消えていった。<br />「いーじゃんいーじゃんっ！ナギちゃんと同じ寮にいるんでしょっ？コネは使わなきゃあっ！」<br />「一応ナギちゃんに言っとくよ…」<br />気のない返事をしてみたものの、ナギに会いに行くきっかけを与えてくれた天花には密かに心で感謝した園夢だった。<br /><br />…夢を見ていた。<br />自分は激しく泣いているらしい。目と耳と頭と喉が痛い気がする。目の前にいるナギが苦笑しながら何言か話しかけてくる。<br />ナギの姿は現在の姿よりだいぶ小さい。ということは、自分もそれ相応の大きさをしているということだ。<br />まわりの風景ははっきりと判別できない。ただ、人工的な光と音楽、見知らぬ人達の声、そして大きな機械が溢れ返っている。<br />小さな頃から自分の心を抑え込むクセがあった園夢が、大勢の人間の前で泣き叫ぶなど珍しい話だ。<br />『…かぜっ…、俺が…から…』<br />自分の泣き声とまわりの音楽に紛れて、ナギの声ははっきりと聞こえない。<br />『ぜっ…い、俺が…から』<br />現在もそうしているように、ナギは園夢の両手を握りしめた。<br /><br />「ほわっ…？」<br />不意に目が覚めて、園夢は辺りを見回した。当然、その場所は自分の部屋である。<br />「…んんん…？」<br />ぼんやりとした頭で夢の内容を反芻する。<br />あれはどこだったのだろうか？何故自分は泣いていたのだろうか？<br />いつかどこかで実際にあった事件のような気がする。<br />泣いていたにも拘らず、その夢には悲壮感がなかった。<br />悲しみ、苦痛、悔恨、嫉妬、恥辱…。どの感情にもそれはあてはまらない。<br />ただ、甘酸っぱい感覚が、園夢の胸の中に残っていた。<br />「（ナギちゃんに聞けば分かるかなぁ…）」<br />しかしそれを口に出すのは酷く恥ずかしい気がした。<br /><br />「ナギならいないけど？」<br />朝早くナギの家を訪ねた園夢を迎えたのは、双子の弟のヤナだった。<br />彼も、ナギと同じく園夢の幼馴染みであり当然仲は良いのだが、お互い成長していくに従って、彼女の中でナギほど大きな存在ではなくなっていった。その理由はいまひとつ彼女にも理解できないのだが。<br />「おはよっ」<br />ひょこり、とヤナの背後から天然がかった髪の少女が顔を出した。<br />「あっ今宵ちゃん、オハヨ」<br />ガラスケースから抜け出てきた人形のような美しい少女に園夢は明るく手を振ってみせた。ヤナの彼女である今宵とは、最近になってやっと普通に話ができるようになった。とはいえ、大きな分厚いレンズ越しに、という条件つきだが。<br />「（こんなキレーな人が弟の彼女だったら、ゼッタイナギちゃんも…。あたしなんか相手にされないよなあ…）」<br />今宵の顔を見るたびに自己嫌悪に陥る園夢だった。<br />「ナギちゃんどこ行ったの～？」<br />ふう、とひとつ息を吐いてから改めて問う。<br />「多分、ゲーセン…でもお前は行かない方がいいかも…」<br />いかにも何か含んだような口ぶりに、何かを感じ取った園夢であった。<br /><br />「あれっ、ソン？ひとりでめずらしーじゃん？」<br />「ううん…」<br />勢い勇んで来たものの、園夢はいたたまれない気持ちに苛まれた。<br />「ソンちゃんて言うんだ。こんにちはっ」<br />ナギの側で微笑する彼女は、ふわっとした髪を揺らして首を傾げる。超絶とは言えないが、瞳の大きな愛らしい仕草の少女であった。短く切りそろえられたその髪は、ボーイッシュなハーフ丈のパンツスタイルによく似合っている。<br />「こん…にちは…」<br />小さな体に持ちきれないほどの小さな『ベビー・ジーン』達。<br />「ねえナギくん、コレどうすんの？」<br />「お前持って帰れ」<br />「こんなにいらないよう！」<br />どこにでもいるような恋人同士の会話が交わされている。<br />「お前ＵＦＯキャッチャー得意だって言ってたくせにハズレばっかじゃん…」<br />「それはーっ、取ったクジがハズレばっかりだからだよぉ」<br />そっけないふりをしながらも、ナギの顔からは少女に対して好意の色が見えた。同じく、少女もナギに甘えるような、それでいて世話を焼くような口調で接している。<br />園夢は自分の足ががくがくと震えているのを感じていた。視界が朧気になっていく。実際はただボーッとしているだけで、傍から見ると二人のやり取りをただ傍観しているようにしか見えていないのだが。<br />「ソン、俺らもーちょっとここにいるから」<br />それは単なる挨拶の言葉だったが、拒絶の意味にも取れた。<br />『もうちょっとここにいるから、お前はさっさと帰れ』<br />と、言っているように聞こえた。<br />「うん…もう帰る…」<br />なるべく平静を装って、踵を返してその場を去る。<br />自動ドアが開き、園夢を追い出し、再び閉まる。<br />その途端、目の前が揺らいでいくのを感じた。分厚いレンズが曇って何も見えなくなる。ぽろぽろと大粒の涙が頬を伝って、胸元を濡らした。<br /><br />「ナギちゃんのばかーーーっ！」<br />家に辿りつく頃には涙がすっかり枯れ、代わりに怒りがこみ上げてきた。<br />「あーんっ！ばかばかばか～～～っ！」<br />もちろん、ナギに彼女ができたとしても園夢が責める権利はない。恋人でもＧＦでさえもない、ただの幼馴染みなのだから。<br />理屈で分かってはいても、どうしても裏切られた気分は拭えなかった。それだけ、園夢はナギのことを頼りきっていたし、信頼していた。<br />そして、好きだった。<br />「バカッ！浮気者っ！女好きっ！鈍感っ！もーっ！」<br />根も葉もない恨み言を叫びながら、苦労してさんざん集めたはずの『ベビー・ジーン』達に八つ当たりをして壁やベッドに向って投げつける。<br />少女が抱えていたものが『ベビー・ジーン』だったことにも無性に腹が立つ。<br />「ナギちゃんなんかっ！ナギちゃんなんかあ～～～っ！」<br />ひととおりぬいぐるみを投げ終えると、園夢はベッドに突っ伏した。<br /><br />クリスマス当日。<br />「えーっ？倉間先輩来ないのおーっ？」<br />天花の思い切り不満気な顔での抗議にも、園夢は反応できないほど落ち込んでいた。<br />なにしろパーティにはいつものメンバーであるヤナ、ナギ、天花、園夢、それから今宵に加えて、この間の少女も参加していたのだ。<br />「ごめんね、お邪魔だったかなあ？」<br />そう言ってにこやかに近づいてくる少女を受け入れることも拒絶することも、園夢にはできそうになかった。<br />「アレッ？根岸先輩じゃ～ん！」<br />ぶーたれていた天花の顔がぱっと明るくなる。<br />「天花ちゃん、この人知ってんの？」<br />「うんっ、もちろん！倉間先輩のルームメイトだよねえ～？」<br />「わわっ！」<br />天花に腕に抱きつかれて、少女…いや少年は顔を赤くして思わず後退った。<br />「お…オト…コ？」<br />「あったりまえじゃん！倉間先輩が来られなかったのは残念だけどお、根岸先輩も可愛いし、結果オーライ？」<br />大胆にも、天花はその根岸に抱きついて体を摺り寄せはじめる。<br />「ちょっとちょっとちょっとお～！」<br />「ねぎにはこないだ、ムリヤリゲーセンつき合わせたからお礼に誘ったんだよ」<br />そう言って、ナギは自分の顔より大きなプレゼントを園夢に押し付ける。包装は手製だったらしく、不器用にラッピングされていた。<br />「きゃわっ…！な、なにこれ？」<br />解けた合わせ目から、巨大な『ベビー・ジーン』の顔が覗いている。<br />「ＵＦＯキャッチャーの特等。取るのすっげー苦労した」<br />「苦労したのは俺じゃないか～！」<br />天花に振り回されつつ、根岸が口をはさむ。<br />「えっ…なんで？嬉しいけど、こんなでっかいの…」<br />突然の出来事に混乱している園夢に向って、ナギはにっ、と口の両端を広げて笑って見せた。<br />「昔、約束しただろー？いつか絶対、俺が取ってやるからって！」<br />「え…？」<br /><br />この間、見た夢。<br />『…かぜっ…、俺が…から…』<br />小さなナギが呟いていた言葉。<br />『いつか絶対、俺が取ってやるから』<br />あの時、園夢は大きな『ベビー・ジーン』が欲しくて泣いていたのだ。クレーンゲームでしか手に入らない、大きな『ベビー・ジーン』。<br /><br />クリスマスパーティも終わり、園夢はベッドの上でナギに貰った『ベビー・ジーン』を抱えて呆けていた。<br />「（ナギちゃん…ずっと覚えててくれたんだ…あたしは忘れちゃってたのに…）」<br />大きな頭部に顔を埋めると、柔らかな感触が頬を撫でる。<br />「もう、バカァ…そんなこと考えてたなんてーっ…しかも秘密にしてたなんてズルすぎーっ…！」<br />ぬいぐるみを抱きしめる手に力が入る。<br />「ナギちゃんなんかっナギちゃんなんかあーっ…」<br />ぽす、と『ベビー・ジーン』を抱えたまま、ベッドに倒れこむ。湧き上がる興奮をごまかすように、激しく足をバタつかせた。<br />「ナギちゃんなんかあっ…大好きなんだからーっ！」<br /><br />Holy night advances and goes…<br /> ]]>
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<dc:subject>趣味の小説</dc:subject>
<dc:date>2008-02-11T10:01:15+09:00</dc:date>
<dc:creator>ひのつく人</dc:creator>
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<title>ちょいとした落書きですが</title>
<description> 園夢と天花。キャラデザを知人がしてくれました。でへでへ。
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<![CDATA[ 園夢と天花。<br />キャラデザを知人がしてくれました。でへでへ。<br /><a href="http://blog-imgs-22.fc2.com/h/i/r/hiro10390/sonten.jpg" target="_blank"><img src="http://blog-imgs-22.fc2.com/h/i/r/hiro10390/sonten.jpg" alt="sonten.jpg" border="0" /></a><br clear="all" /> ]]>
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<dc:subject>ぶれーく</dc:subject>
<dc:date>2008-02-04T15:09:53+09:00</dc:date>
<dc:creator>ひのつく人</dc:creator>
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<link>http://hiro10390.blog72.fc2.com/blog-entry-48.html</link>
<title>以前に「萌色学園～ときめきネギリアル～」という話題で盛り上がった折、出来上がったお話です（エロなし）</title>
<description> A girl's meaningless words「それでっ？どうすんの？」園夢の友達、天花の話はいつも接続詞から始まる。「どーってなにが？」また始まったと思うと同時に、幼稚園時代からのつきあいである天花の唐突な話題の変化に一切戸惑わない園夢は読みかけの文庫本から目を離さずに答えた。ほぼ、上の空。「バレンタインだよー！チョコチョコ！」「あ～、そーだね～…」そういうイベントもあったなー程度に考えてみるが、頭と目は文庫本の文
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<![CDATA[ A girl's meaningless words<br /><br />「それでっ？どうすんの？」<br />園夢の友達、天花の話はいつも接続詞から始まる。<br />「どーってなにが？」<br />また始まったと思うと同時に、幼稚園時代からのつきあいである天花の唐突な話題の変化に一切戸惑わない園夢は読みかけの文庫本から目を離さずに答えた。ほぼ、上の空。<br />「バレンタインだよー！チョコチョコ！」<br />「あ～、そーだね～…」<br />そういうイベントもあったなー程度に考えてみるが、頭と目は文庫本の文字を忙しく追い続けている。<br />「今年はあげるんでしょ、カレにー」<br />「カレ？」<br />脳内の大半を占めていた本の文字が、『彼』という単語を認識した途端にその場を追い出されて外へ散っていく。後には、天花から伝わってきた『彼』だけが頭の中を占領していた。<br />「カレってっ…カレじゃないよっ！」<br />「エーウソマジ？いっつも一緒なのに？」<br />「それはー、おさななじみだしー…」<br />「でも好きって言ってたじゃん？」<br />園夢の頬がみるみるうちに赤くなる。冷静さを取り戻すために本を読み続けようとするのだが、目の前の文字をいくら追いかけても既に脳内の全域を占領した『彼』により、本の内容が頭に入るスキがなく、何度同じ行を読み返しても理解できない状態になっていた。<br />「そうだけどっ…でも今までそんなことしたことないしっ」<br />「今年はすればいいじゃん？せっかくおなじ中学に入ったんだしー、もうコドモじゃないんだからぁ」<br />いや、十分子供だが。<br />「だってっ、そんなのヘンに思うよー」<br />「なんでー？なんでー？バレンタイン、超～っベンリじゃん？チョコ渡せばＯＫっ！みたいなー」<br />本の向こう側で好奇心に瞳をらんらんと輝かせて顔を覗きこむ天花を見上げながら、『ナギちゃんのこと、言うんじゃなかった…』という言葉を含んだ深いため息を園夢は吐き出した。<br />「ソンちゃん、顔あか～い」<br />くすくすと天花が声を上げて笑う。上目遣いのその（一見）控えめな笑顔に騙される男子は学年中に数知れない。<br />どう反応しても喋り続けるのをやめない彼女にとうとう読み続けるのをあきらめて、園夢は本を閉じる。<br />「んなこと言ってさー、天花はどーすんの？」<br />「あたしぃ？あたしは…」<br />一度戸惑ったような表情を見せた後、首を傾げていたずらっぽく笑ってみせると彼女は妙に大人びて見える。<br />「あたしのチョコなら誰だってよろこぶも～ん」<br />「なにそれっ！あほかっ！」<br />丸めた文庫本が天花を攻撃した。<br />「いったーい！なんだよーっ！」<br />叩かれた方もすかさず応戦する。<br /><br />「…なんかあった？」<br />いつもは判で押したようにピタリと揃えられた髪もしわひとつない服も、今日はとにかく乱れに乱れている園夢を見て、ナギが半分呆れ顔で言った。園夢の顔には悲壮感がないのと隣でピースしている天花も同じような格好であることからだいたい何があったかは予想がつくのだが。<br />「今っ、天花とぜっこーしたからっ」<br />（やっぱり）<br />「ナギちゃんなに笑ってんのっ！？」<br />「絶交した、って一緒に歩いてんだろ」<br />「だって天花の家遠いんだもん。こいつ一人で帰れないからしょーがないのっ「ねーっ」<br />『ねーっ』はステレオになっていた。<br />（仲いいんじゃん…）<br />天花の方向オンチは本当だったが、実際の目的は別にあった。もともと近所に住んでいたナギは、現在では寮に入っている。学年が違うために学園内で会うこともほとんどなく、わざわざ理由をつけて会いにいかなければまるきり顔を合わせない日もある。<br />しかも、園夢の気持ちなどかけらも気づいていないだろうナギが自分から会いにくるなどということも皆無だ。好かれてはいるだろうが意識されたことはない。そういった微妙なポジションであった。<br />「またね～」<br />「またねーっ」<br />「…絶交したんじゃないのか？」<br />にこやかに手を振り合うふたりを見てぽつりと呟く。<br />「うるさいのーっ！」<br />園夢の剣幕に押し黙ったナギだが、それでもまだなにか言いたげに唇の端が震えていた。<br />「んんっ…」<br />大きく咳払いをし、胸に手をあて、一度深呼吸をする。うっかりナギのひやかしの言葉に尖らせてしまった唇を直すために自分の頬をぱん、ぱんと叩く。<br />「ねえ、ナギちゃん２月の第二日曜は帰ってくる？」<br />つまり、２月１３日である。<br />「合宿」<br />即答。<br />ちょっとず～んとなった園夢であった。<br />（うっ、ううんっ、次の日学校で渡せばいいんだからっ！）<br />と、思ってはみたものの、極度の対人恐怖症である園夢には人前で男子に、バレンタインデーにチョコレートを渡すという行為は気絶するほど恥ずかしい、いや恥ずかしいを通り越して恐怖であった。そのシーンを思い描いただけでも緊張の為に胸が高鳴り、気絶してしまいそうだった。<br />男子女子問わず、小さい頃から接しているナギと天花以外はメガネがなければ話すことも目を合わせることもできない。<br />園夢は対人恐怖症を自覚した頃からだてメガネを着用していた。顔の半分近くを隠す大きな厚いレンズ越しならそれがフィルターの役目をして、なんとか普通に人と向き合うことはできる。それでも内心は、この二人以外の人間と話をする時は心臓が痛いほど鼓動しているのだが。<br />「って、あっ！メガネ…！」<br />ふと気づいて自分の顔を触るとそこにいつもの大きなレンズがない。<br />「忘れたっ…今日天花が一緒だったからっ…！」<br />途端に園夢の表情がまるで世界の終わりでも来たかのように絶望で歪む。胸の前で固く握り締めた手が震えだす。<br />「や、やだっ、どおしよっ…あっ」<br />特に何、ということもなく、ナギは震える園夢の手を自分の両手で触れた。まるで小さな動物を寝かしつけるように、手を包み込んだまま上下に揺らす。<br />そうすることで園夢の気持ちが幾分落ち着くのを知っているナギにとっては、昔からある日常的な動作であった。愛情でも同情でも義務でも権利でもない、生活の一部に近いものがあった。<br />「帰るっか」<br />「…バス停まででいい」<br />強がってはみたものの、先を行くナギの手が離れた瞬間を考えただけで気が遠くなりそうだった。<br />「バス、乗れたらもう大丈夫だから…」<br />「ヤダ。家までいく」<br />（『ダメ』じゃなくって『ヤダ』ってなんか変）<br />つい先程まで泣きそうな顔をしていた園夢だが、ナギのつないだ手があれば周りは気にならなくなる。<br />「…ありがと」<br />「ん～…」<br />バスに乗り、並んで座る。その間もずっと握った手を離さない。傍からみれば仲のいい、幼いカップルである。<br />（でも実際あたしってなんなんだろ？）<br />「ねー、ナギちゃん？」<br />「んー？」<br />部活帰りで疲れているのだろう。ナギは目を閉じ、背もたれに深く体を預けて首を前後に揺らしていた。<br />（悪かったなぁー…あたしのせいでこんなことになっちゃって）<br />それでも握り締めた手が緩むことはない。<br />「ねーっ、ナギちゃんさあ、チョコ好きだっけ？」<br />言ってしまってから園夢は空いている手で自分の口を押さえた。現在は２月。あからさまにバレンタインデーを意識した質問だ。急にこんなことを言い出したら変に思われるに決まっている。<br />「ううん、チョコかあ～」<br />目を開けずに口だけが動く。<br />「チョコより天丼が好きだ…」<br />「てっ、天丼っ！？」<br />ぐごごごごっ、と胃を捻るような音が聞こえてきた。<br />（お腹減ってんのか）<br />バスが道を曲がり、横に揺れた。前に項垂れていたナギの体が園夢にしなだれかかる。<br />「ひゃ…ナギちゃんっ」<br />そのまま寄りかかった状態で、ナギは動かなくなってしまった。一瞬前まで会話していたのに３秒後にはもう熟睡している。<br />「おもっ、重いからっ！重いからっ！」<br />対人恐怖症で起こる緊張とは少し違う動悸に、園夢は少し戸惑っていた。<br /><br />さて、バレンタイン当日である。<br />「決めたっっっ！今年は高等部の倉間せんぱいっ！！」<br />午前４時に起きて作った巨大な手作りチョコを手に、天花が意気込む。彼女のチョコの行方を気にして意味もなくまわりをうろうろしていた数名の男子生徒が『あああ～…』といううめき声と共に膝をついた。<br />「なんで今日決めてんの！？」<br />「ん～っ、いろいろ迷ったんだけどさあ、やっぱ狙うなら一番人気でしょう！？勝負一発当たってくだけろってーの！！じゃあ行ってくるからっ！！オラ～～～ッ！！」<br />巨大チョコを小脇に抱えて天花は走り去って行った。<br />「くだけちゃダメなんじゃん？？？」<br />半ば呆れつつ、園夢も気になって窓から高等部に通じる渡り廊下を眺める。程なくして、ものすごい勢いで走る天花と、つられるように中等部の女子らがダンゴ状態でそれを追う姿が認められた。<br />『キャ～～～～～～ッ！！』<br />誰が発しているのか分からないが、黄色い声が校舎にこだまする。<br />「すごいな～っ。あれ全部倉間先輩狙いかなあ～」<br />などとのんきに眺めていると、中等部女子一団が消えた廊下の先からさらに大きく膨れ上がった集団が戻って来た。<br />その先頭にいるのが件の『倉間先輩v』である。<br />『キャ～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～ッ！！！！』<br />「うわああああああ～～～！！」<br />集団はそしてまたどこかへ走り去って行った。<br />「そっ…園夢…」<br />数分後、服も髪も乱れに乱れ、コントの大爆発のオチのようないでたちの天花がよれよれと教室に戻って来る。腕には、渡すはずのチョコがやはり酷くよれた状態で抱えられていた。<br />「それじゃ砕けようがないじゃん…」<br />「うううっ、後は任せた…がくっ」<br />口で言って、天花はその場に崩折れてみせた。すかさず何人かの男子生徒が彼女を受け止め、砕けた巨大チョコの山分けの相談を持ちかける。天花もまんざらでもない様子ではあった。<br />「天花って毎年それだよねー。いっつもてきとーな相手を当日になって決めて、しかもいつも一番人気で、ぐっちゃぐちゃにされて結局渡せなくて帰ってくるよねー」<br />「…ほっとけ。それよりあんたはどーなってるワケ？」<br />「ん？あたし？」<br />へへっ、と園夢は笑ってみせた。<br /><br />学食。<br />園夢は肘をテーブルにつき、両手で頬を支えたポーズでにこにこと笑っていた。視線の先には、ナギがいる。<br />チョコレート騒動もひと段落ついて、プレゼントの山を抱えた倉間がやって来て、通りすがりにナギの背後からテーブルを覗き込んだ。<br />「色気がねぇバレンタインだな～」<br />くす、と小さく笑って倉間は去っていく。<br />「いーんだもん。ねっ、ナギちゃん」<br />「んあ…」<br />一心不乱に天丼を頬張っていたナギが顔を上げる。<br />「うん、うまいよ、うまい」<br />それだけ言ってまた、意識を丼に戻した。<br /><br />Ｈａｐｐｙ　Ｖａｌｅｎｔｉｎｅ！<br /> ]]>
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<dc:date>2008-02-02T19:53:41+09:00</dc:date>
<dc:creator>ひのつく人</dc:creator>
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<title>こんな終わりになりましたが。</title>
<description> ＩＮＳＵＬＴ　３吉沢は完全に開き直ってる。あたしも今、開き直った。「バカじゃないの？」フン、といかにもバカにしたような口調で鼻で笑ってやった。「あんた、今朝あんなのであたしをイかせたつもりになってたワケ？」「なんだとぉ？」吉沢の指の動きが止まった。動揺してるのがわかる。あたしも、本当言うと心臓バクバクで、ものすごい緊張してるんだけど、多分ここで弱気になったら負けだ。「別にあたしはあんたにイかされた
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<![CDATA[ ＩＮＳＵＬＴ　３<br /><br />吉沢は完全に開き直ってる。あたしも今、開き直った。<br />「バカじゃないの？」<br />フン、といかにもバカにしたような口調で鼻で笑ってやった。<br />「あんた、今朝あんなのであたしをイかせたつもりになってたワケ？」<br />「なんだとぉ？」<br />吉沢の指の動きが止まった。動揺してるのがわかる。<br />あたしも、本当言うと心臓バクバクで、ものすごい緊張してるんだけど、多分ここで弱気になったら負けだ。<br />「別にあたしはあんたにイかされたわけじゃないっての」<br />「な、なに言ってんだよ？あんなに気持ち良さそうにあんあん言ってただろ？何回もイったんだろ？」<br />なるほど。今の言葉で、吉沢は女をよく知らないことに、あたしは気づいた。多分童貞だ。雑誌とかビデオで知識はいっぱいあるんだろうけど、チカンで女に触ったことはあるんだろうけど、本当には知らないんだと思う。あたしはまた鼻で笑った後、続けた。<br />「バカ！男がひとりで女をイかせられるわけないでしょ！」<br />これは本当だ。いっくら男がうまくたって、女の方が協力しなきゃ、イクことはない。そう考えると、セックスを楽しもうって時の主導権は女にある。<br />吉沢は固まってた。あたしの言ってることが分からないらしい。<br />その時、電車が止まった。あたしは吉沢の右手を両手で握りしめて、まわりに迷惑がかかるのも気にせず後ろに振り向いた。手首をひねられてチカン吉沢は『ギャッ』と言った。電車の扉を、吉沢を捕まえたまますり抜ける。<br />「な、なんだよ？どこ行く気だよ！」<br />ホームに降りたところで吉沢がふんばってあたしを止めた。でも逃げようとはしない。逃げたってもう正体がバレてるんだから、捕まるのはわかってるからだと思う。<br />「警察にでも連れてこうってのかよ？チカンされて悦んでた女が？」<br />開き直ってふてぶてしくあたしをにらむ吉沢。逆ギレムードだ。でもこのチカン男が焦って、なにかあたしにたいするいいわけを考えてるのが手に取るようにわかる。<br />「だったらなあ、言っちまうぞ。あんたが毎日わざと男に触らせるためにそんな服を着て体を見せびらかしたり、体を押しつけたりしてる痴女だって！トイレで毎日オナニーしてることもな！」<br />大声でチカン男はどなりちらす。ここで挑発に負けてどなり返しちゃいけない。あたしは落ち着いて、余裕しゃくしゃく、って顔をしてなきゃ。吉沢だって、本当は今、自分が言ってることがめちゃくちゃないいぶんだってわかってるはずだ。<br />あたしはもう一度鼻でフン、と笑ってやった。<br />「あ、そ。じゃあ言えば？チカン男がそんなこと警察で騒いだって、誰が信じると思う？言ったっていいよ？あたしは別に平気だもん。会社の連中にも言えば？でもそんなことしたらあんたがチカンだってことも同時に知られるってことだよね？」<br />吉沢は黙ってしまい、ぶるぶる体を震わせた。まったく、気が小さいクセに女を脅そうってんだから笑っちゃうよね。<br /><br />あたしは吉沢を連れて、駅のすぐ近くにあるラブホに来ていた。安いし、あんまりいいとこじゃなかったけど降りたとこが寂しい駅だったんでしょうがない。<br />吉沢は珍しそうにキョロキョロしてる。そして、ビクビクオドオドしてる。こんなとこに連れてこられたんでかなりビックリしてるようだ。あたしはそれがおもしろくて、少しの間、黙って吉沢の様子を観察してた。<br />「あのう…貴美恵さん…」<br />やっと小さい声で、遠慮がちに話し出した吉沢をそこにほったらかしにして、あたしはシャワーを浴びにいく。適当に洗い流してから部屋に戻ると、あたしがシャワーに入った時と同じかっこうのまま立ちつくしてる吉沢がいて、おかしかった。こいつ、かなりビビってる。<br />「あんたもシャワー浴びてきて！」<br />バスタオル1枚を体に巻いただけのカッコだったけど、両手を腰に当てて女王様みたいなポーズでいばってみせた。別にこれから『愛のイトナミ』ってやつをするわけじゃないってことを、ヤツに分からせたかったんで、わざと強い口調で命令するみたいに言ってやった。<br />「はい…」<br />消えそうなくらい小さな声で、吉沢は返事した。あたしの言葉に、体のでっかい吉沢が素直に従うんで気分が良かった。<br />ここで脱ぐように命令したら、その通りにした。しょぼしょぼした態度のわりにはアノ部分はものすごい勢いでそり返ってる。あたしとのセックスを期待してるに違いない。なにこいつ？図々しい！<br />「なんでホテルなんかに…？」<br />あたしと同じ、バスタオル１枚で出てきた吉沢は、前かがみになりながら聞いてきた。このホテルの雰囲気と、タオルから覗いてるあたしの胸の谷間やつけ根まで見えてる太腿に興奮してるんだって分かると、あたしのいじわるな心はますます昂ぶっていった。<br />「いーい？あたしの言う通りにしないと警察につきだしてやるからね！」<br />ここに入る前に、すぐ近くに小さな派出所があるのを、あたしと吉沢は見た。その前まできた時、ヤツの腕がブルブルって震えた。顔なんかもすんごいおびえてるのがおかしかった。<br />吉沢をベッドのまんなかに寝かせたあとあたしはクローゼットから抜き出しておいた２本のバスローブのベルトで、吉沢の両手をベッドの両端に縛ってやった。<br />「き、貴美恵さん、なにを…」<br />いかにも嫌がってそうに見えたけど、吉沢は抵抗しようとしない。本当に嫌ならあたしなんか、いくらでも突き飛ばして逃げられるハズだ。<br />「女がどうやったらイクのか、あんたに教えてあげる！」<br />今、あたしの顔はすっごくイジワルそうに見えてると思う。吉沢はまた何か言おうとしてたみたいだけど、別にヤツと話し合う気はない。ずっと、男にやってみたいことがあった。で、今から、吉沢でそれを実行するの。胸がドキドキいってる。<br />あたしは、縛られて動けない吉沢の顔にまたがって、自分のアソコを吉沢の口に押しつけて、言った。<br />「なめて」<br />あたしが上にのっかってるんで、吉沢の顔はほとんど見えない。でも、ヤツの目がまずギョロっとあたしを見て、それから口をふさいでるアソコの方に目線を向けたのがよくわかった。<br />あたしのアソコはとっくにびちょびちょだ。電車の中で触られてたせいもあるし、男の体をおもちゃにするっていうことでもすごく興奮してたと思う。<br />「はやくなめて！言うこときけないんなら今から通報しちゃうからね！」<br />なんてね、ラブホのベッドに男を縛っておいて、この人チカンですなんて言ったってヘンに思われるのはあたしの方だ。でも、吉沢はあたしの言葉にビビって言い返さない。この男はバカだ。<br />「はっ…アアン！」<br />吉沢の舌があたしのアソコをなめあげた。<br />ビチョ、ベチョ、クチュッ…すごくやらしい音がする。<br />穴の中に舌を入れて来た時は、男のアレでも指でもないヌルヌルっとした感触に、体が震えた。<br />「くふっ、はうう、ひああんっ！」<br />ズズズ…ビチャ、ビチャ、ズズズ…アソコを掃除機で吸い込まれたらこんな感じ？吉沢はあたしのアソコを吸い込んで、流れ出てきたあたしの液を飲んでるようだった。<br />「ね、ねえ、貴美恵さん」<br />口をおさえられてるせいでくぐもった吉沢の声が、アソコにじんじん響いた。まるでアソコと会話してるみたい。<br />「…入れないの？」<br />甘えた顔でヤツはあたしを見上げてる。<br />「ダメ！もっともっとなめて！」<br />「だってすごい濡れてるよ」<br />あたしは吉沢の口にグリグリあそこを押しつけながら、一人で好きなだけ気持ち良くなれるこの行為に没頭した。<br />「濡れてるからなによ！あたしはもっと気持ち良くなりたいの！」<br />そしてクリの部分をヤツの鼻に当たるようにして、腰を左右、前後に動かして刺激した。いつもなら男に邪魔されて入れてるころだけど、今は好きなようにできる。<br />「ハァン！ハァン！ハアァァ！！」<br />吉沢の鼻と口を使ってあたしのあそこ全部をマサツする。<br />もう少し、もう少し、もう少し…<br />「いっ…イクうううぅっ！！」<br />自慢の太腿で吉沢の顔を潰れるほどはさんで、アソコを口と鼻におもいっきり押しつけた。すごい快感！アソコもヒクヒクしてるのが自分でわかるし、太腿も力を入れすぎて硬くなってる。吉沢は今、息ができないに違いない。顔がブルブル震えてる。<br />「あ、あぁ、あ…」<br />少しして、アソコの痙攣がおさまってから吉沢の顔を降りた。ヤツはあたしから解放されて、一度息をおもいっきり吸った後、口をあうあうさせながらハアハア言っていた。喋れないほど苦しかったらしい。オチンチンのところを見てみたら、巻いてたバスタオルがずれてそこから吉沢のが飛び出してて、ビクビクなってる。射精したあともあったけど、でもまだ硬そう。上向いてるし。なにこいつ、感じてたんじゃないの！Ｍじゃない！？<br />あたしは吉沢のそれをきつく握ってやった。<br />「うぅっ…！貴美恵さ～ん…！」<br />手を上下に動かしてみる。ヤツは女の子が責められてるみたいに小さな声でうなって、体をよじった。ちょっとキモい。<br />「なによ…入れて欲しいんでしょ！？」<br />あたしはまたわざとイジワルっぽく言う。<br />「入れて…」<br />「『入れてください』だよ！」<br />両手でオチンチンを強く握る。ただでさえ硬いのが、もっと硬くなっていった。<br />「あうっ！入れてください、貴美恵さ～～～ん！」<br />ルックスが良くない吉沢だけど、そんな風にしおらしくなってる時はけっこう可愛いな、って思った。<br />（えっと、次の生理は一週間後くらいだったなあ…うん、大丈夫でしょ）<br />あたしは一瞬考えてから、精液がついたままの吉沢のオチンチンをもうグチュグチュになったアソコで飲みこんだ。すぐにそれは隠れてなくなって、あたしと吉沢はぴったりつながった。<br />「あ～～～、いい～～～っ！」<br />いつもセックスする時の、演技が混じったかわいい声じゃなく、感じたままの声を出していた。顔も、別に取りつくろわない吉沢にはすごい恐い顔に見えてただろう。<br />「き、き、き、貴美恵さ～～～ん！」<br />あたしは吉沢とつながったまま、クリを自分でこすった。いつもトイレでしてるオナニー。イクことはイクけどアソコがからっぽで、少し物足りない気もしてた。でも今日は中に、指より太くて長いモノが入ってる。信じられないくらい気持ちよかった。さっきイッたばっかりなのに、もうすぐイキそうになってる！あたしは３本の指を使って、クリの部分とそのまわりをすばやくこすった。<br />「ああああ、あああ、ああああ、はあああーっ！」<br />「貴美恵さん、貴美恵さーん…！」<br />吉沢が甘ったれた声を出してる。でも自分から動こうとはしない。セックスが初めてだから、動き方がわかってないんじゃないかな。でも、その方があたしには都合がいい。ヘンなふうに動かれるとイキそびれたりするから。<br />吉沢はあたしとセックスしてるつもりだろうけど、あたしは違う。コイツを使ってオナニーしてるの。好きなように、好きなだけ、誰にも邪魔されずにイク。<br />「あああ…貴美恵さん」<br />「イク、イク、またイク、またイク！あああっ！！」<br />イク、って言うとイッてなくてもすごくいい。あたしがイかないと男はすぐ「満足してないの？」とか「まだしたいんでしょ？」とか聞くから、いつものセックスだったらイッてないのにイク、とかイッちゃう、とか言うけど、今は、本当にイク時かイキたい時に言える。それに、セックスの時にオナニーしながら好きなように動けることなんてあんまりない。それどころか怒りだす男だっている。<br />「貴美恵さん、出ちゃうよ！出ちゃうよ！」<br />「ダメ！！勝手に出したら許さないから！！ガマンしなさいっ」<br />気持ち良くなってくると腰が勝手に動いちゃう。イキそうになるとアソコがキュッとしまるって、言われたこともあるし。別に吉沢に気を使ってるわけじゃないけど、吉沢も良くなっちゃうみたい。<br />あたしは吉沢を無視して指を動かしつづけた。<br />「ああん、もうイク、イッちゃううぅっ！！」<br />ビクビクビクっ！て体が震えて、いままでのセックスの中で、一番感じることができた。しかも、オナニーの時みたいにイッた後スーッと快感が抜けてくんじゃなく、いつまでも気持ち良さが続いてた。<br />いやん、最高。<br />「…貴美恵さん、俺…」<br />縛ったままの吉沢の横で、あたしは少しの間うっとりしたまま横になっていた。ヤツを見たら、なんとまだオチンチンが立ってた。さっき、あたしの言いつけを守ってイクのをガマンしてたせいで、自分はイキそびれちゃったみたい。<br />「なあによ。イッてないの？イカせて欲しいんでしょ？」<br />あたしはまたイジワルな顔に戻った。吉沢は捨てられた犬みたいに悲しそうな顔して、黙ってうんうん、首を縦に振った。<br />ベッドに立ち上がって、上の方から吉沢を見下ろす。おびえたような、何かを期待してるような、そんな上目づかいでヤツもあたしを見返していた。<br />「あんたなんか…こうよ！」<br />と言って、吉沢のオチンチンを足で踏みつけてやった。ぐにぐにっとしてて、でも硬い感触が気持ちよかった。さっき本気で感じちゃったからネバネバしたあたしの液がいっぱいついてる。<br />「あっ！」<br />急に風船が割れた時みたいにびっくりした。だって吉沢ったらあたしに踏まれてピュッて出しちゃったんだもん！<br />「やだあ！マジ出してんの！あんた本当にＭなんじゃないの！？」<br />そんなにおかしくもなかったけど、あたしは大笑いしてやった。吉沢は顔を真っ赤にして、ぶるぶる震えてる。<br /><br />それからゆっくりシャワーを浴びて、服を着た後、吉沢を部屋に残してホテルを出た。ヤツは何も言わなかった。やりすぎちゃったかな、って思ったけど、別に怒ってるようでもないし、悔しがってるようにも見えなかった。<br />多分、少ししたらヤツも勝手にベルトをほどいて出てくと思う。だってベルトはとっくにゆるんでて、ヤッてる途中でほどけないようにヤツが自分でおさえてたの、あたし知ってたし。<br /><br />一週間たった。あたしも吉沢も、なにごともなく普通に生活してる。ヤツはあたしのことを会社の連中にバラさなかったし、あたしも別になんにも言わないし、してない。いつも通り、電車に乗って、会社に行って、たまにチカンに遭ったりしたりしてる。<br />でも吉沢のあたしを見る目がちょっと変わったのがウザイ。甘えてるみたいな、誘ってるみたいな、そんな目だ。なれなれしい態度で話しかけてきたりしないだけいいけど。<br />吉沢はまた、あたしにイジメられたいと思ってんじゃないかって思う。あたしが言えば、素直についてくると思う。言わないけどね。<br /><br />女に誘われるの待ってる男なんか誰が２回も３回も相手にするか、っての！バーカっ！<br /><br />おわり<br /> ]]>
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<dc:subject>趣味の小説</dc:subject>
<dc:date>2008-01-19T22:00:07+09:00</dc:date>
<dc:creator>ひのつく人</dc:creator>
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<title>真面目な人は気分悪くなること請け合いです。</title>
<description> ＩＮＳＵＬＴ２「おはよう、貴美恵さん」貴美恵、あたしの名前。声に振り向くと、後ろに同僚たちがいる。今、初めて気がついたフリをしてたけど、実はさっきから視線を感じてた。お尻にね。この人たちはまず、あたしのカッコやお尻や足を十分に見てから、声をかけてくる。そして前に回って胸を確認にくる。今日は胸元が開いているかどうか、目立つ服を着ているかどうか。でもあたしがどんなに派手なカッコをしててもゼッタイそのこ
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<![CDATA[ ＩＮＳＵＬＴ２<br /><br />「おはよう、貴美恵さん」<br />貴美恵、あたしの名前。声に振り向くと、後ろに同僚たちがいる。今、初めて気がついたフリをしてたけど、実はさっきから視線を感じてた。お尻にね。<br />この人たちはまず、あたしのカッコやお尻や足を十分に見てから、声をかけてくる。そして前に回って胸を確認にくる。今日は胸元が開いているかどうか、目立つ服を着ているかどうか。<br />でもあたしがどんなに派手なカッコをしててもゼッタイそのことには気にかけてるそぶりを見せない。昨日のニュースや今日の仕事のこと、あんまり中身がないテキトーな話をしながら、時々あたしの胸を盗み見てる。多分、本人たちはさりげなく視線をずらしてるつもりなんだろうな。でもバレバレだよ。<br />「おはようございますぅ～」<br />あたしはそんなことちっとも気づいてないってフリして挨拶する。そしてたいしたことない会話にテキトーにうなずく。<br />「…」<br />「あ、おはようございますー」<br />あたしたちの横を吉沢っていうヤツがだまって通り過ぎた。こいつもあたしの体を見にきてるヤツなんだけど、でもベタベタして来たり、話しかけてくることはない。ただいつも黙ってジロジロあたしを見てる。<br />「吉沢のことなんかほっときなよ」<br />と、同僚の一人が言った。もう一人横にいた同僚が、いきなりプーっと吹いて笑いだした。<br />「アイツさあ、今日カバン忘れて来たんだぜ！」<br />「ウソ！なにそれ？」<br />「電車に起き忘れてきたんだってよ！」<br />「なんだそれバカすぎー！！」<br />（カバンを忘れた？電車に？）<br />みんなは吉沢のことでバカ笑いをしていた。<br />「にしてもさぁー、なんだよなあ、あの変なガラ！！」<br />改めて見てみると、吉沢は確かにヘンな模様の背広を着ていた。ほんとにヘン。色もデザインもヘン。そして、あたし以外のそこにいる全員で吉沢を笑った。<br />それよりあたしは吉沢が電車にバッグを置き忘れてきた、って話が気になってしょうがなかった。<br /><br />会社で頼まれた残業を済ませてからまた、電車に乗るために駅へ向かった。あたりはもう暗いけど、そんなに遅い時間じゃない。でも、早く退社するオジサンたちの中には『一杯ひっかけて』酔っ払っちゃってる人もけっこういる。そのくらいの時間だ。<br />ホームそのものが、もう満員。これからここにいる全員がひとつの電車に入っちゃうなんて信じられない。<br />（あー、やっと来たぁ）<br />電車が止まって、ドアが開いて、思った通り、そこにいた全員が先を争って電車に吸いこまれていく。<br />「ん？」<br />その時服の、肘のあたりを誰かに引っ張られたような気がした。<br />ドキン！と、胸が高鳴った。<br />こういうことはよくある。引っ張ったのはチカンだ。電車に乗る前からあたしをマークして、あたしにぴったりくっついて乗車しようとしてる。まわりに流されて、離れてしまわないように、さりげなく服の一部を握ってたりする。<br />（今朝と同じチカン？）<br />電車の中は朝よりギュウギュウに混んでる。そして…<br />（ああんっ！）<br />さっそくチカンの手が後ろから伸びてきた。両方のわきの下から胸をつかんでいる。いきなりダイタン！混んでて分からないからって触ってくるのが早すぎる！やっぱりこいつ今朝のチカンだ。あたしが朝、いいように触らせてたことを知ってるんだ。<br />（あっ、そこはぁ…）<br />チカンの指があたしの乳首を服の上からつまんだ。あん、そこ弱いのに！<br />「ん…っ」<br />小さくだけど、声をあげてしまった。両方の乳首が指でやらしくこね回されている。きっともう固くなってる、あたしの乳首。そして、乳首が感じるのと同時に、一本の線でつながってるみたいにあたしのアソコ、特にクリがキュンキュン感じてる。<br />（あっ？）<br />あたしは、あたしを責めてる手を盗み見た。この手…オジサンじゃないな。今朝の触り方、変態っぽかったんでオジサンかと思ってたけど若いらしい。…なにこの背広。ヘンなデザイン。こんな趣味の悪い服、よく着る気になるよ。<br />（…えっ？）<br />そのヘンな服には見覚えがあった。<br />まさか…<br />まさか、まさか…<br />同じ会社の…<br />「よ、吉沢…さん？」<br />小さい声で、ごく小さい声でだけど確かめるように聞いてみた。後ろを振り向こうとしたけど強くおさえられてしまったのと、あんまりにも電車が混んでたのとでうまく動けなかった。でも、チカン男は言った。<br />「…貴美恵さん、貴美恵さんはワザとチカンに触らせてるんだろ？」<br />やっぱりこの声！あの、暗い男、吉沢！<br />吉沢の手が遠慮なくギュウギュウとあたしのふたつの乳房を握り締めた。<br />「違うわよ…吉沢さん、や、やめて！」<br />本当は本当だけど、この場合、違うって言うしかない。今朝も本当はおもいっきり感じてたけど、やめてって言うしかない。普通は言うでしょ。<br />で、吉沢もチカンがばれた以上、『はいそーですか』ってやめるわけにもいかないんだろうことはわかるって言えばわかる。<br />「毎日こうやってワザと満員電車に乗って、チカンを待ってんだよな、貴美恵さん？」<br />「へ、ヘンなこと言わないで！バカっ！」<br />あたしが特に感じる場所だってわかったのか、吉沢はしつこいくらいに乳首を攻めてきた。乳房をきつく握って、乳首を優しくいじる。足がぶるぶる震えだした。<br />吉沢はあたしをどうするつもりなんだろう？あたしが逆らえないようにしておいて、こうやって毎日チカンする気？それとも同僚たちにあたしのことを言いふらす気？それともそれとも、あたしとセックスするためにあたしを脅す気？それともそれともそれとも…。<br />「毎日こうやってオッパイも太腿もさらけ出して電車に乗って、チカンに触らしてさ、その後トイレでオナって平気な顔して会社に来てるんだよな、貴美恵さんは？」<br />「ち、ち、違う…わよ」<br />ああ、いや！やっぱり全部バレてる！どうしよう…。<br />吉沢はシャツの中に手を入れてきた。ブラジャーのカップを下にずらして、直接あたしの胸に触る。<br />「みんな知らないと思ってんの？貴美恵さんのトイレのオナニー」<br />（あっ…ダメっ…）<br />耳のすぐ近くで吉沢が囁いた。熱い鼻息が耳に当たる。<br />「う、ウソ…」<br />「ウソじゃないよ。みんな知ってるよ。会社の男たち、全員知ってんだよ」<br />吉沢の言ってることが本当かどうかはわからないけど、吉沢がその気になれば確実にみんなに知られちゃうことはわかってた。<br />目の前が暗くなってく感じがする。頭の中が白くなってく感じがする。心の中に黒くて重い塊みたいなモノができた気がする。全身がだんだん冷えてく感じがする。でも、吉沢にいじられてる乳房と乳首と、それとつながってるアソコは反対に熱かった。<br />「貴美恵さんのオッパイ、柔らかくって大きくっていい気持ちだなあ～。パット入れて大きくしてるってウワサもあったけど、本物だったんだね。貴美恵さんのオッパイ、きれいなんだろうなあ～。見てみたいなあ、貴美恵さんのきれいなオッパイ」<br />「う…ぅん、ヘンなこと言わないでよ…」<br />あたしが暗い気持ちになってるっていうのに、吉沢はやらしい言葉をあたしの耳元で囁き続けながら、乳房をいじりまくっている。<br />（はぁっ、はぁっ、はぁっ…）<br />ダメ、気持ちイイ…。<br />吉沢のことは後で考えることにして、今はもっと気持ち良くなっちゃいたい。でもそれは、吉沢が今あたしにしてることを許すことになる。吉沢がさっき言ったことを認めることになる。<br />「ダメったら…吉沢さん、やめないと…」<br />「やめないと大きな声を出す？毎日チカンされて悦んでたくせに？」<br />吉沢はますます図に乗って、下半身に手を出してきた。ミニスカートを腰まで上げて、パンティの中に手を入れた。そしてあたしの陰毛、割れ目、クリをすーっと中指でなぞりながら、最後はアソコの中に指を入れる。恥ずかしいくらい、指はすぽっとアソコに入ってしまった。きっとすごく濡れてたんだと思う。入ってきた瞬間、ちっとも痛くなかった。<br />「きゃぁ…うぅ…」<br />「貴美恵さん、びちょびちょだよ。それに貴美恵さんのオマンコが俺の指をすんごい締めつけてるよ。なんで？」<br />指がアソコの中で出たり入ったりしてる。それに、吉沢のやらしい言葉と息が耳にかかって体がしびれるようだった。<br />「チカンされてんのにこんなに感じてもいいの？ねえ、貴美恵さん？」<br />「バカ、感じてなんか…」<br />吉沢の手はあたしのあそこを広げて、多分そのせいで顔を出したんだと思う、大きくなったあたしのクリを中指と薬指でくるくる回したりキュッとはさんだりしてもてあそんだ。<br />「くぅ、ああ…」<br />「今朝みたいにイかせてやるよ」<br />なんかいばってるみたいな、誇らしげな、そんな吉沢の言葉にあたしは心の中でなにかがストーン、と落ちたような気がした。あと、頭のどこかがプツン、と切れた気もした。<br /> ]]>
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<dc:subject>趣味の小説</dc:subject>
<dc:date>2008-01-14T13:56:44+09:00</dc:date>
<dc:creator>ひのつく人</dc:creator>
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<title>女性から、痴漢モノのリクエストをいただいた折に書かせてもらいました。</title>
<description> ＩＮＳＵＬＴ（来た…）お尻の間に固いものが当たる感触。手、じゃない。オチンチンでもない。これはバッグの角。でも角度は控えめ。まだ、これだけじゃチカンだって決めつけることはできない。この時間はそれほど混んでない。あからさまに変な動きをすればすぐに回りが変に思う。今の段階なら他の乗客を押し退けて隣の車両に逃げることはできる。（あん…）お尻に当たってるバッグがちょっと食い込んできた。こうやって、あたしが逃
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<![CDATA[ ＩＮＳＵＬＴ<br /><br />（来た…）<br />お尻の間に固いものが当たる感触。<br />手、じゃない。オチンチンでもない。これはバッグの角。でも角度は控えめ。まだ、これだけじゃチカンだって決めつけることはできない。<br />この時間はそれほど混んでない。あからさまに変な動きをすればすぐに回りが変に思う。今の段階なら他の乗客を押し退けて隣の車両に逃げることはできる。<br />（あん…）<br />お尻に当たってるバッグがちょっと食い込んできた。こうやって、あたしが逃げないかどうか確認してるんだ。振り向いて睨みつければ視線をそらして、さりげなく離れていくんだろうな。<br />（こいつ、常習犯だ）<br />電車がガタン、と大きく揺れて、体がバランスを崩した。ああん、これだからハイヒールは…。すぐ後ろにいる、顔も知らないチカン男に寄りかかってしまったあたし。バッグを持ってない方の手があたしのお尻をむぎゅっ、とつかんだ。<br />（今のって、不可抗力？それともわざと？）<br />でも、あたしはわざとお尻をチカン男にすりつけたわけじゃない。なのに、まるであたしが誘ったみたいに、あたしが触られるのを待ってたみたいに、その手は遠慮なくお尻をなではじめた。<br />電車が駅に停まってドドドッ、とスーツ姿のオジサンたちがたくさん乗って来た。これから本格的に混み始める。どんどんどんどんオジサンの波に押されて、最初に立ってたところからずいぶん動いちゃったけど、チカン男はずっとあたしから離れない。だってあたしのお尻は波に押されてる間もずーっともまれてたんだから。<br />移動してる間に誰かの足を踏んじゃったみたい。『うっ』て誰かが言ってるのが聞こえた。でも謝る気になれない。だってこんなに混んでるからしょうがないし、あたしは今チカンされてるところだ。踏んだのは、チカン男の足かもしれないし。だったら『すいません』なんて言うのはなんか間抜けだし、損した気分になる。<br />（あっ、なに？）<br />チカンの指がスカートの上からさらにお尻に食い込んで来て、割れ目にそってなぞってる。混んで来たらとたんに大胆になって…。あたしが逃げないし、抵抗したりしないからチカンＯＫの女だと思ってるんだ。<br />（イヤ、へんたい…）<br />スカート越しだけどお尻の穴の部分を探りあてて、指先でくりくりとその部分をいじり始めた。<br />（アアン、ダメ、お尻なんて、ダメ…）<br />あたしが体をモジモジさせてると、お尻をいじってた手がフトモモをなでながら前に回ってきて、下腹部を通ってアソコの部分に滑り込んできた。<br />（はぅっ、あ、そんなことされると…）<br />今日、はいてきたのはスリット入りの超ミニタイトだ。足とお尻に自信があるあたしは、あんまりストッキングをはかない。すこしスソをまくれば、ハイレグのパンティにたどりついてしまう。<br />チカン男の手はスカートをずりあげて、パンティの上からあたしのアソコをグイッ、と押さえた。指先がクリの部分に触れて、パンティの布地が少し擦れた。<br />「ふぅっ…！」<br />（あ、いや、声が出ちゃった！）<br />恥ずかしくなって逃げようとしたけど、こんなに混んでて動けない。それに、チカン男のもうひとつの腕がいつの間にかあたしの体に巻きついてた。<br />最初に、あたしのお尻に当たっていたバッグは多分、足元にある。両手が自由になったチカン男の手はさらに大胆になっていった。<br />パンティの上から二本の指をくるくる回して、クリやビラビラの部分をソフトに刺激しはじめた。<br />（くぅっ…ああ、感じ…ううん、ダメ…）<br />足が痺れてるみたいだった。膝がガクガクする。ゾクゾクして、きっと鳥肌が立ってる。さっき、ぎゅっと触られたから？今度はソフトになでまわされると焦らされてるみたいで息が荒くなってしまっていた。<br />指の動きはだんだん小さく、早く、クリに集中して来た。くるくるくるくると、多分パンティの中で膨らんでるあたしのクリの回りで円を描いてる。<br />（いや、いやん、き、気持ちいい…あ、あ、もっと…）<br />でも電車の中でチカン男にイかされちゃうなんてあんまりいい気分じゃない。あたしはなんとか気を紛らわせようと、上半身を動かした。<br />（は…あぁっ）<br />薄いブラウスと、その下のブラジャーの中で、あたしの乳首は固くなっていた。上半身を動かしたらそれがブラジャーの生地で擦れてしまい、気をそらすどころではなくなってしまった。<br />チカンの手はしつこいくらいにクリを責めている。<br />（あ…あ…あ…、ダメ、ダメ、ダメ…）<br />あまりの気持ち良さにあたしは思わず、フトモモとヒザとふくらはぎにグッ、と力を入れてしまった。<br />なにしてんの、あたしったら…あ、もうすぐ降りる駅だ…。電車が停まる。チカンの足に蹴り入れて逃げちゃおう…。<br />（ああん、でも、もうちょっと…もうちょっとだけぇ…）<br />電車はまた大きく振動して、あたしの体は前後に揺れた。<br />「あうぅっ！」<br />チカン男の指があたしのクリをパンティの上から押し潰していた。あまりの刺激にあたしはまた声を上げてしまっていた。しかも今度は体が少し仰け反って、モロ感じてます、みたいな感じだった。<br />（ヤダ！みんなに聞かれた？）<br />見回しても、あたしの顔を見てる人は誰もいない。良かった、誰にも気づかれなかったみたい。<br />電車が停まって、ドアが開く。この駅で降りるオジサンたちは多い。あたしもその波に乗って、チカンから逃げるように電車を降りた。<br />ホーム、改札、出口にスーツ姿のオジサンたちは流れていく。いつもはあたしも一緒に流れていくんだけど、今日はその流れに逆らって、横道にそれていった。<br />（ラッキー、すいてるー！）<br />そうだよね、今からみんな会社に行こうってのにわざわざ駅の汚いトイレに入るヤツは少ない。<br />あたしはトイレにカギをかけて入るとスカートの裾を腰まで上げて、フタが閉まったままの洋式の便座に座って、大きく足を広げた。パンティの上からあの部分を触ってみる。<br />（あん…！やっぱりこんなに濡れてる）<br />ぴっちりとアソコとお尻に食い込んだネイビーのパンティに、アソコの液が染みたあとがくっきり見えている。それをなぞるように、さっきチカンがしたみたいに自分の指でくるくるとアソコをなでまわした。<br />（はぁん…声がでちゃう…）<br />胸の形が分かるくらい薄いブラウスを着て、スリット入りの超ミニのスカートをはいて、わざと人がたくさん乗ってくる時間に電車に乗っているあたし。<br />そう、あたしは触られるのを待っている。<br />（あたしってヘンタイね。ふふふ…）<br />指の動きをだんだん早めて、クリに集中していく。<br />（くぅっ！あぅっ！はあぁ…！）<br />まるでフェラチオしてるみたいにあたしは舌を出して、自分の唇を舐め回す。爪の先でパンティの生地ごしにクリをカリカリとかいた。<br />「くあああぁ…ん、ん…！」<br />あたしの体は痙攣した。<br />こうしてイクのがあたしの楽しみ。チカンには触らせるだけ触らせておいて、後で自分でイク。<br />セックスする相手がいないわけじゃない。でも、あたしはイクことに飢えていた。<br />セックスは気持ち良い。だけど好きな時に好きなだけイクことはできない。男がいる横でオナニーするのは難しい。<br />一人でオナニーするのはなんだか虚しい。何回かＴＥＬセックスも試してみたけど、自己中でヘタなやつばっかりだった。<br />（ふぅ…）<br />あたしはバッグから取り出した新しいパンティにはきかえてからトイレを出て、鏡の前で、乱れた髪と化粧を直した。<br />ドアを開け、さりげなくオジサンたちの中に紛れ込む。<br />出勤。<br />またね、チカンさん。<br /><br />つづく ]]>
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<dc:date>2008-01-05T19:01:56+09:00</dc:date>
<dc:creator>ひのつく人</dc:creator>
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<title>一休みどうぞ。</title>
<description> 続・太陽の伝説４初めは人違いかと思った。袖と裾の膨らんだ、フリルのたくさんついた淡い色のワンピースをヒラヒラとなびかせながら鼻歌まじりに町中を歩いていた。化粧っ気のない顔。以前、おおげさなほど太く巻かれていた栗色の髪は、軽いウェーブがかかった程度の赤毛になっていた。考えてみればあたりまえだ。ここは先生が昔、住んでいた町だ。つまり、あの女が住んでいる町でもある。先生を俺から奪った女。先生を殺して、先
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<![CDATA[ 続・太陽の伝説４<br /><br />初めは人違いかと思った。<br />袖と裾の膨らんだ、フリルのたくさんついた淡い色のワンピースをヒラヒラとなびかせながら鼻歌まじりに町中を歩いていた。<br />化粧っ気のない顔。以前、おおげさなほど太く巻かれていた栗色の髪は、軽いウェーブがかかった程度の赤毛になっていた。<br />考えてみればあたりまえだ。ここは先生が昔、住んでいた町だ。つまり、あの女が住んでいる町でもある。<br />先生を俺から奪った女。<br />先生を殺して、先生の全てを俺から奪った女。<br />「…お前…っ！」<br />女は俺を見て呆けたような顔をしていた。<br />「お前っ！よくも…よくもっ…！」<br />興奮しすぎて上手く言葉が出なかった。鼓動が早くなっていく。全身に震えが走った。体はどんどん熱くなっていくのに顔がスーッと青ざめていくのが自分で分かる。手のひらにひどく汗をかいていた。<br />「…あ…」<br />小さくそれだけ呟いた後、女は逃げ出した。<br />「待てっ！」<br />追いかけた後のことは考えていない。<br />とにかくあの女を捕まえたかった。そうだ、捕まえて殴り飛ばしてやろう。その後でボディガード達に捕まってリンチに遭ってもかまわない。とにかく、あの女だけは、あの女だけは無事に帰してやらない。<br />「ああ、ああああ、あ、あ」<br />助けを求めるような声を出しているが、悲鳴を上げない。必死で追いかけながらも違和感を感じていた。<br />女は靴を投げ出し、裸足で大きな家へかけこんだ。鼻先でドアが閉まり、勢い余って俺はそこに激突して弾き飛ばされた。内側からカギのかかる音がする。<br />「ちっ…くしょう！開けろっ！出てこいっ！出てこいっ！」<br />俺はドアを激しく叩いた。喉が枯れるほど叫び続けた。ドアに体当たりをした。今まで溜め込んでいた怒りが全部噴き出したようだった。<br />「ちくしょう…ちくしょう…ちくしょうっ…」<br />誰も出て来る気配はない。ボディガードさえも。<br />家の前の石段に座り込み、自分を落ち着かせるために呼吸を整えた。<br />あの女がここにいる。また外に出てくるまでここで待ち伏せてやろうか…いや、グズグズしていたら裏口から出ていってしまうかも知れない。<br />今すぐに窓を割って入り込んでやろうか…。<br />カチリ。<br />背後のドアのカギが開く音がした。<br />『…入って下さい…』<br />…！<br />聞き覚えのある、静かな口調。<br />まさか…！<br />震える手でドアノブを握り、そっと引く。開いたドアから戸惑いながらも体を滑り込ませる。<br />「やあ、ミジョン。また会えて嬉しいですよ」<br />まさか…<br />まさか…<br />そんな…！<br />これは夢か？<br />いや、今までの事が全部夢だったのか？<br />「せ…先生…ィ…」<br />目の前に、死んだ、いや、死んだと思っていた先生がいる。<br />あの時…先生は床に倒れていて…血がたくさん出ていて…先生は全然動かなくて…俺はその後すぐに意識を失って…その時は先生が生きていたかどうか確認できなかった…。<br />先生…<br />先生は生きていた…！<br />「先生ィ～～～っ！」<br />涙が…<br />涙が待っていたように溢れ出てくる。<br />そうだ、泣きたかった。俺はずっと泣きたかった。<br />「先生ィっ…先生ィっ…なんでこんなとこにいるんだよぉ～…っ」<br />新しいシャツをおろしたあの日と変わらない笑顔で先生は俺を見ていた。<br />止まらない涙を拭うこともせずに、ふらふらと近づいていく。<br />先生だ…！<br />先生がいる…！<br />「少し大きくなりましたね」<br />「なんで…なんでこんな情けないカッコしてんだよお…！」<br />先生が腰かけている車椅子がキイッ、と鳴った。少し辛そうな顔でハハハ、と笑う。<br />「実は、あの時のケガがもとでこちらが…」<br />ポン、と手のひらで自分の右足を叩いた。<br />「動かなくなってしまいましてね」<br />「笑ってる場合かよっ…！」<br />先生の膝にすがりつくように抱きしめた。ずっとこうしたかった。先生に抱きついて泣きたかった。先生のズボンは俺の涙と鼻水で色が変わっていた。<br />「バカやろうっ…生きてたんならすぐ帰って来いよおっ…！」<br />「すみません、こんな体でしたから…。それでも、手紙は出しましたし…なんとか一度は家を訪ねたんですよ。ですが、その時にはもうあなたは家を出た後でした。私の出した手紙も封を切っていない状態でしたね」<br />大きな手が俺の頭を撫でる。懐かしい感触。ずっとこれを求めていた。<br />「あなたが家を出たと知った時は少し安心しました。私は、私がいなくなった後、あなたが家の中に閉じこもったまま泣き暮らしているのではないかと気が気ではなかったんです。私が思っていたよりずっと…あなたは強かった…」<br />「強くなんかないよ！先生ィがいなくてずっと辛かったよ…！先生ィ…会いたかったよおぉ…！」<br />泣きすぎて目も頭も鼻も口も耳も喉も全部痛かった。それでも涙が止まらない。<br />「なあっ、帰ろう…家に帰ろう、先生ィ…」<br />「ですが…家に戻ったところで私は以前のようには働けません…」<br />顔を上げて先生を見る。悲しそうな笑顔だった。<br />「いいよそんなの…俺が先生ィの分も働くからっ…！先生ィがいてくれれば俺っ、なんでもできるよ…！」<br />「もう…ヤッ！ちょっとあなた！エルから放れてよっ！」<br />いきなり襟首を捕まれて、おもいきり引かれ、絨毯の上に叩きつけられる。<br />ティフィーだ。引き剥がした俺の代わりに先生に抱きついていて、憎々しげに俺を睨んでいる。<br />「エルに触んないでっ！エルに触んないでっ！エルに触んないでっ！」<br />何度も同じ言葉を繰り返している。<br />なんだって、この女は俺を睨む？自分のしたことを棚に上げて…。<br />この女が俺を睨む権利なんかない筈だ。先生に抱きつく権利なんかない筈だ。<br />そうだ、まだこの女を殴っていない。<br />「やめて下さいミジョン！あなたがそうやって怖い顔で追いかけるから彼女は怯えているんです」<br />拳を握り締め、立ちあがった俺を先生が声で制した。<br />「フィー、あなたも…彼は私の友人なんです。失礼な真似をすると許しませんよ」<br />「エー、だってェ…」<br />…？<br />先生がこの女をフィー、と呼んだ。<br />俺を友人だと言った。<br />どういうことだ…？<br />「すみません、彼女はもう…あなたのことを覚えていないんです」<br />車椅子の後ろ側から腕を先生の首に回して、あの女が俺を睨み続けている。<br />「あの時…私を刺した時から彼女はこうなってしまったんです。多分、あれは彼女にとっても大変な事件で…ショックだったんだと思います。彼女自身の意識は私と別れた頃…十年以上も昔に戻ってしまいました。今は、私以外の人間を認識することができない…彼女の両親さえも…」<br />先生の口から短い溜息が漏れる。<br />「私が彼女をここまで追い詰めてしまったんです…」<br />「そんなの先生ィのせいじゃない！なんで先生ィをそんな体にした女をかばうんだよ！」<br />嬉しそうに先生にじゃれつく女の紅潮した顔と対称的に、先生の青ざめた顔。<br />「彼女のご両親からも是非にと頼まれたのです。私が彼女についているようにと。私がいなければ彼女は普通に生活することもできないんですから…」<br />「そいつらも先生ィにひどいことをしたヤツらじゃないか！これからずっと、この家でそいつらに飼われて暮らすのかよ！」<br />分からない！<br />これが先生の本心なのか？<br />先生がここまでしなければならない理由はなんなんだ？<br />「彼らとは和解しました。彼らは…私に謝罪をしてくれました。今はまだ無理ですが、私はいつか彼らを許せる時が来ると思います」<br />「なんで…なんでだよ…なんでだよ先生ィ…。ここは先生ィの家じゃないよ…なあ、帰ろう。俺たちの家に帰ろうよ…。なあっ、せっかく生きて会えたんじゃないか…先生ィ…」<br />涙は流れ続ける。どうしようもなく流れ続ける。どうしてだろう、どうして今、先生の側にいるのが俺じゃないんだろう。<br />「いいえ」<br />ずっと聞きたかった先生の静かな声。<br />ずっと見たかった先生の優しい笑顔。<br />だけどこれは俺が望んでいた形じゃない。<br />「私は死んだ人間です。私のことは忘れてください」<br />やっぱり夢だ…これは全部夢なんだ…悪夢だ…悪夢だ…早く覚めてくれ…早く終わってくれ…！<br />だって信じられない言葉ばかりを、目の前の先生は口にする。<br />先生が俺を拒絶する筈ないじゃないか…先生が俺を捨てる筈ないじゃないか…。<br />「彼女は私がいなければ生きられないのです」<br />「そんなの自分のせいじゃないか！俺だって先生ィがいなけりゃ生きていけないよ！」<br />痛い！痛い！痛い！<br />鼓動が早すぎて心臓が破裂しそうだ！<br />「いいえ、あなたは大人になりました。現に、たった一人でここまで来られたではないですか」<br />苦しい！<br />先生の笑顔が辛い！<br />なんで分からないんだ、先生！俺がこんなに苦しんでいるのに！<br />「…言ってたじゃないか先生ィ？何度も…何度も言ってただろう、先生ィ…？…俺を愛しているって…なあっ…」<br />「…」<br />重苦しい沈黙の後、先生は小さく口を動かした。<br />「…すべて…」<br />そして、俺を打ちのめす言葉を吐き出す。<br />「…虚言でした…。あなたに…合わせていただけです…」<br />雷に直撃されたような気分、というのはこんな感じかもしれない。<br />頭が痛い！心臓が痛い！<br />手足の先まで痺れるような感覚。<br />こんなに痛いのに、目の前にあるすべてのものが幻覚みたいにボーッとして現実味がない。<br />「…先生ィ…、俺、この町に来るまでに何人と寝たか分からないよ…。俺、体を売ってここまで来たんだ。先生ィ嫌いだったろう？俺が昔、体を売るって言った時、泣いて嫌がっただろう？」<br />先生は視線を足下へ移した。もう、俺を見ようとしない。<br />「…今の私が、あなたの生活についてとやかく言う権利はありません。あなたは、あなたが将来、後悔することのないよう、あなたの思うままに、生きて…ください…」<br />叫ぶしかなかった。もう叫ぶしかなかった。<br />何を言ってももうダメなんだ。<br />先生はもう俺のところには帰って来ない。<br />「先生ィのバカやろう！俺はそんな言葉を聞きたかったんじゃない！」<br />俺はドアの方へ振り返った。<br />このままドアノブに手をかけて、ドアを開けて、出て行ったら本当にそれで終わりだ。<br />追いかけて来てくれ、先生！<br />せめて一言でも、声をかけてくれ！<br />俺を抱きしめて、愛しているって言ってくれ！<br />…？<br />入って来た時は気づかなかった。入り口の横に鏡がある。<br />俺が映っている。<br />俺の顔…こんな顔だったっけか…。<br />先生に…愛されていた時とはまったく違う顔だ。なんだか間延びして、眼も妙にギラギラしている。<br />自分が思っていたより、俺は変わっていた…。<br /><br />「兄ちゃん！」<br />名無しの子供が声をかけて来る。誰とも話したくないっていうのにこいつにはそんな空気を読む能力なんかない。しょうがないか、子供なんだから…。<br />「泣いてんのか兄ちゃん？しょうがねえなあ、でかいクセに…。なあ、腹減ってんのか？なんか持って来てやろうか？…あっそうだ！俺のコレクション見せてやろうか？」<br />「…どうせ財布だろ？」<br />子供は目を丸くして俺をしげしげと見つめる。<br />「なんで分かんだ？兄ちゃんすげぇなあ」<br />「バーカッ！それ以外にないだろお前の場合！」<br />ケラケラと俺の横で笑う子供と一緒に、俺も笑った。ホントはちっともおかしくないけど、笑うしかなかった。<br />「…よう、これやろうか？」<br />「いいのか兄ちゃん！これ大事な財布なんだろっ？」<br />ずっと持ち歩いていた、先生のシャツで作った財布。金が入っていなくてもいつも握りしめていた。<br />子供は財布を受け取り、嬉しそうに眼を輝かせた。<br />「ああ、いいんだ…エルマー。それはもう、いらないから…」<br />「エルマー？なんだそれ？」<br />そう言って、子供は期待をこめた顔で俺を見返す。少し照れ臭かった。<br />「…お前の名前だ。つけてやるって約束しただろ？」<br />「エルマーか！へへっ、なんだかかっこいいなあ！」<br />『エルマー』はぴょんと座っていた場所から降りると飛び跳ねるようにそこら中をかけまわった。<br />「さてと…ここにはもう用はないしな…俺はもう、帰る」<br />「えっ？兄ちゃん帰っちまうのかよ！」<br />途端に『エルマー』は眉毛を八の字に曲げてしゅんとする。情けない表情がおかしい。<br />…困った顔が少し、先生に似ている。<br />「なあエルマー、俺の家に来てみるか？お前の家よりはずっとマシだぞ」<br />「えっ？いいのか！行く！」<br />ほとんど即答だった。『エルマー』はその言葉を待っていたのかも知れない。<br />「遠いぞ～～～」<br />「いいよいいよ！兄ちゃんが一緒なら！」<br />俺が差し出した手に『エルマー』は恐る恐る小さな手を乗せる。そっと力を込めるとニッ、と笑って握り返してきた。<br />これから来た道を戻る。長い長い道程に向かって歩きだす。<br />さようならだ、先生。多分もう一生会うことはない。<br /><br />もう、一生泣かない。<br /><br />（完）<br />　<br />　<br /> ]]>
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<dc:subject>趣味の小説</dc:subject>
<dc:date>2007-11-17T21:07:19+09:00</dc:date>
<dc:creator>ひのつく人</dc:creator>
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<title>エルマーとミジョン。</title>
<description> あんまりきれーくない二人ですが。
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<![CDATA[ あんまりきれーくない二人ですが。<a href="http://blog-imgs-22.fc2.com/h/i/r/hiro10390/mie5.jpg" target="_blank"><img src="http://blog-imgs-22.fc2.com/h/i/r/hiro10390/mie5s.jpg" alt="mie5.jpg" border="0"></a><br clear="all"><br /> ]]>
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<dc:subject>ぶれーく</dc:subject>
<dc:date>2007-11-13T13:46:14+09:00</dc:date>
<dc:creator>ひのつく人</dc:creator>
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<title>エロなのかエロじゃないのか自分で分かっていません。</title>
<description> 続・太陽の伝説３歩いて、とにかく歩いて、たまに電車に乗って、また歩く。小さい頃に聞いた話をたよりにこの国にやって来た。この国。先生が前に住んでいた国を見てみたくなったからだ。俺の住んでいた町とはだいぶ離れている。よくもまあ、一人でこんなに遠くまで来れたもんだと自分で感心している。今から帰れと言われても、ちょっと嫌だ。俺にそんなこと言うヤツはもういないけど。金はほとんどなくても食べるのに困るほどじゃ
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<![CDATA[ 続・太陽の伝説３<br /><br />歩いて、とにかく歩いて、たまに電車に乗って、また歩く。<br />小さい頃に聞いた話をたよりにこの国にやって来た。<br />この国。<br />先生が前に住んでいた国を見てみたくなったからだ。<br />俺の住んでいた町とはだいぶ離れている。よくもまあ、一人でこんなに遠くまで来れたもんだと自分で感心している。今から帰れと言われても、ちょっと嫌だ。<br />俺にそんなこと言うヤツはもういないけど。<br /><br />金はほとんどなくても食べるのに困るほどじゃない。必死に働かなくても今のところはどうにかなっている。<br />簡単だ。『客』を捕まえればいい。儲けようとしなければ、その日の寝床と明日まで食いつなぐ程度の金は確保できる。運が良ければ電車に乗るくらいの余裕も出る。<br />夜、人の多いところへ行く。男でも女でもいい。物欲しそうな顔でウロついているヤツを見つけたら視線を合わせて、五秒間相手の目を見つめればいい。その後、目をそらせば相手の方からフラフラと寄ってくる。<br />たいていはまず、俺の性別を聞きたがる。『どちらでもない』と答えると、十人中八人は喜んでついて来る。<br />後は相手の好みに合わせて、抱いてやるか、抱かせてやるか、どちらかだ。<br />あの女がいつか言っていたように、俺の体を気味悪がるヤツは一人もいない。<br />ここに入国した時は特に金を持っていそうなヤツに取り入った。あまり気乗りはしなかったが、ビザが発行されるまでの間、暫くはそいつの専用になっていた。<br />金でペットでも買ったつもりになっていたそいつとは、空港で別れた。<br />散々咥えた汚らしいそいつの一物を蹴り上げて、とにかく走って逃げた。それで終わりだ。<br /><br />先生が昔いた国、町。<br />立ち並ぶ背の高い住居、店、狭い空。流れる音楽、騒音、行き交うヤツらの笑い声。<br />先生は昔、この中にいた。<br />普通の町だ。単なる町だ。<br />感動はないが、絶望もない。<br />それはもちろん、俺の横に先生がいないせいだ。<br />次は、どこへ行こうか。<br /><br />「よっ。い～天気だねっ」<br />小さな子供が調子良く声をかけてくる。俺に昼間声をかけてくるやつは知り合いかゆすりくらいだ。ボーッと町を眺めている小汚い外国人と仲良くしたいヤツは普通はいない。<br />子供の右腕が動く。すれ違いざまに懐を探る。<br />なんだって俺みたいにボロくさい恰好したヤツから金を掏り取ろうってのか。<br />俺の懐から財布を抜き取った腕を掴み、思い切りひっぱった。<br />「うわわわわわわわっ！何すんだよぉ」<br />「何すんだよじゃないだろっ！バーカッ！」<br />捕まっても財布を放さずに逃げようとしている子供の腕を自分の方へ引いて、耳元で大声を出してやる。子供はびっくりして握りしめていた俺の財布を落とした。すかさず拾い上げて、また懐に戻す。<br />「なんで俺から取るんだよっ！あっちの方にもっと金持ってそうなヤツらがいるだろっ！」<br />座り込んでヘラヘラ笑っている子供にそう怒鳴って俺はその　場を去った。<br />「ようよう待てよう。待ってくれよう」<br />子供がヘラヘラしながらついて来る。いくら無視しても諦めない。まだ懐を狙っているのか、たまに走り寄って来てベタベタと触ってくる。<br />「うるさいッ！」<br />「へはっ…！」<br />怒鳴ると変な悲鳴を上げて逃げて行くが、またいつの間にか近くまでやってきて声をかける。一度エサをやって懐いた犬みたいだった。<br />意味もなく町中を歩いた。腹が減ったので露店でパンを買う。二つ買ったらきれいに金がなくなった。<br />「ほらよっ」<br />「えっ？」<br />うるさくつきまとう子供に一つやる。不思議そうに俺とパンを見比べていたが、子供はニッ、と歯をむき出して笑い、すぐ横にやってきて座った。<br />「兄ちゃんおもしれぇなあ。俺、捕まって殴られなかったの初めてだ。パンもくれたし」<br />「今、見てただろっ？俺はもう金なんか持ってないぞ。食ったらどっか行けよな」<br />うんうんと頷く。<br />「じゃあもうその財布はいらねぇだろ？くれよ！」<br />「財布っ？」<br />泥で汚れた小さな手を、めいっぱい指を開いてさしだす。<br />「お前、財布が欲しかったのかっ？」<br />「うん。どっちかっつったら金が入ってる方がいいけど、財布だけでもいいよ。なあ、さっきから見てたんだよ。俺、そんな財布見たことないんだよ。外国のか？くれよ」<br />どうもこの子供は財布を集めるのが趣味らしい。毎日の生活より財布を増やすための方に労力を使っているようだ。だから金を持っていそうなヤツより珍しい財布を持っていそうなヤツを狙うんだろう。<br />先生の古いシャツを縫い直しただけの、簡単なつくりの財布。ただのボロ布だっていうのにこんなものを盗んでまで欲しがるヤツもいる。<br />「まあ、そりゃ見たことないだろうな。なにしろこの財布は世界でたった一つ…」<br />そこまで言ってエミリアの顔が頭に浮かんだ。そういえばエミリアも同じ物を持っている。<br />「いや、世界中で二つしかないシロモノだからな」<br />さっきより子供の目がギラギラと輝いている。<br />「バカ。これはダメだ」<br />「ちぇっ…なーんだよう」<br />残ったパンを全て口に放り込んで、子供は去っていった。<br />諦めがついたのか、やっと俺につきまとうのをやめたようだ。<br />いつまでもここにいてもしょうがない。金がまるっきりなくなった。今晩の寝床と食料の確保ができていない。俺も立ち上がった。<br />「なあっ、兄ちゃんヒマなんだろ？遊んでやろっか？」<br />三歩もいかないうちにさっきの子供が声をかけて来る。パン代がムダになった気がしてうんざりした。<br />「ヒマじゃないっ」<br />足早に歩き出す。実際、忙しいわけじゃないがヒマでもないことは確かだ。金がなかったらその辺で野宿するしかないが、今日はちょっと無理だ。<br />この町は、俺のいた町より少し寒い。<br />「観光だったら安く回れるとこ知ってるぜ。連れてってやるよ」<br />「金がないのに観光なんかできるわけないだろっ！どっか行けっ！帰れっ！」<br />子供が俺の前に回りこんでくる。俺も方向を変えて別の道を歩きだす。<br />「仕事探しに来てんの？だったら…」<br />「うるさーいっ！」<br />また変な悲鳴を上げて、子供は逃げて行った。<br />戻って来ないうちに走って逃げることにする。<br /><br />女や男を買おうとするヤツってのはたいがい頭の中に独特な幻想世界を持っている。そいつを見抜いて入りこんでやればヤツらは喜んでいくらでも金を払う。<br />誰かが作って用意してあるクソみたいな自由を求めて繁華街にやって来て、クソをひり出すように金を使う。<br />俺は排泄物を受け止める便器だ。<br />排泄物を出し切れば俺の役目は終わる。途端にヤツらは俺の存在を疎ましがり、全てをなかったことにしようとする。<br />誰も、俺を愛そうとはしない。<br />あたりまえだ。便器を愛したがるやつなんかいない。<br />以前俺は、確かに愛されていたはずだ。<br />当然のように愛されていたはずだ。<br /><br />いったいいつから、こんなにも愛されることを難しく感じるようになってしまったんだろう？<br />先生…。<br />先生が大事にしてくれた、可愛がってくれた体を、心を、俺が壊している。<br />俺が汚している。<br /><br />好色そうな顔したヤツがすれ違いざまに俺の後ろ髪を弾く。振り向いて笑ってやればいい。相手が一人なら話は早い。<br />「兄ちゃん！探したぞっ！」<br />すぐ目の前に昼間の子供がいた。<br />男は気が殺がれたような顔で舌打ちして去って行った。<br />「なんだっ、お前は～～～っ！」<br />「まあまあ…兄ちゃん、金ないんだろ？今日泊まるとこあんのか？俺ん家来なよ！」<br />客も逃した。これ以上こんな子供につきまとわれて他の客を捕まえる気にもならない。野宿よりはマシだ。<br />少しイライラしながらも、そいつについて行くことにした。<br /><br />「ここだよ。まあ遠慮すんな」<br />遠慮もなにもない。子供に連れて来られた場所は家じゃない。廃屋だ。ドアは案の定カギがかかっていない。<br />中はがらんとして何もない。ベッドだと言う場所には酒屋の外で見かけるケースが何個か並んでいて、その上に大きなダンボールと新聞がごっそり乗っている。申し訳程度に薄くてボロボロの毛布がある。<br />本当に、『野宿よりはマシ』という程度だ。<br />「…ここホントにお前の家？」<br />「うんっ！」<br />家じゃなくて秘密の隠れ家じゃないのか？<br />「ほいっ、夕飯」<br />そう言って投げてよこしたのは色のかすれた箱に入ったクッキーだった。俺がそれを渋々広げるのを、子供は横で黙って見ている。半分に分けて渡してやると、嬉しそうに笑った。<br />思った通り、クッキーはしけていてまずかった。<br />「お前、家族はいないのか？」<br />あっさり答えが返ってくる。<br />「いねぇよ。兄ちゃんは？」<br />「ん…いないな」<br />肩を揺らして子供が笑う。<br />「じゃあさー、兄ちゃんこの町にいる間はさー、ずっとここに泊まらねぇかっ？」<br />「やだよ、バーカッ」<br />「…ちぇぇ…っ。…いいけどさ、別に…」<br />膝に置いている手に、子供が触れてくる。<br />「なんだよ？」<br />「…なんでもない」<br />照れ臭そうに笑った。俺に触れた手を、大事なものを包むようにもう片方の手で握りしめている。<br />財布を掏り取る時ぐらいしか、他人に触る機会もないんだろう。<br />「兄ちゃん、名前なんて言うんだ？」<br />「ミジョンだ。お前は？一応聞いといてやる」<br />すると子供は言いにくそうに口をもごもごさせた。<br />「…知らないのか？」<br />「誰も俺の名前なんか呼ばねぇからな…。兄ちゃんがつけてくれ」<br />考えとく、と約束した。<br />いつまでも喋り続ける子供に背を向け、ダンボールと新聞紙のベッドで丸くなって眠った。<br />固くて冷たい、俺が今まで体験した中で最低ランクに入るベッドだ。もしかしたら野宿の方がマシだったかも知れない。<br /><br />夜中、寝心地の悪さに目を覚ます。<br />子供が抱きつくように、俺の背中に腕を回して眠っていた。<br /><br />この町で特にすることはない。<br />急いで出ていかなけりゃならない用事もない。<br /><br />もうしばらくはここにいてやってもいい。<br /><br />　　　　　　　　　　　　　　　　　　　おわり<br /><br /><br /> ]]>
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<dc:subject>趣味の小説</dc:subject>
<dc:date>2007-11-11T15:58:07+09:00</dc:date>
<dc:creator>ひのつく人</dc:creator>
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<title>元ネタ分かる人は同年代ですね</title>
<description> 続・太陽の伝説２延々と、延々と、ただ歩き続けている。知ってるヤツが声をかけてくる。いつものように、適当に返事をしておく。いつもならここで仕事を探している。金は持っていないが、今日は別に働きたくない。腹が減ったら働こう。家を出ても、もちろん行くアテなんかない。とりあえず歩いたことのある道をたどっていく。延々と、延々と、たどっていく。小さい頃、この道の先には何があるだろうと、ずっと歩いて行ったことがあ
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<![CDATA[ 続・太陽の伝説２<br /><br />延々と、延々と、ただ歩き続けている。<br />知ってるヤツが声をかけてくる。いつものように、適当に返事をしておく。<br />いつもならここで仕事を探している。金は持っていないが、今日は別に働きたくない。<br />腹が減ったら働こう。<br />家を出ても、もちろん行くアテなんかない。とりあえず歩いたことのある道をたどっていく。延々と、延々と、たどっていく。<br /><br />小さい頃、この道の先には何があるだろうと、ずっと歩いて行ったことがある。歩いても、歩いても、歩いても、ずっとずっと道しかなかった。<br />歩いて歩いて、暗くなるまで歩いて、足下さえ見えなくなるほど暗くなるまで歩いたことがある。<br />結局その日のうちに何か期待していたものを見つけることはできなくて、引き返すことにしたけれど、振り向いたらやっぱり暗闇で、帰れなくなって、恐くて泣き出した。<br />ずっと泣いていたらしばらくして先生がライト片手に迎えに来た。<br />随分歩いたつもりだったけど、先生の肩に乗せられた帰り道はすごく短く感じた。<br />あの時、俺は何を探したかったんだろう。<br />あの時、俺は何に期待していたんだろう。<br />とにかく、今日は暗くなるまで歩いても引き返さなくていい。暗くなったらそこで眠って、また朝が来たら同じ方向へ歩き出す。<br />俺が泣くとニコニコしながら飛んで迎えに来るヤツもいないから、泣く必要もない。<br />泣けば先生が帰ってくるんなら、鼻水だって吹き出してやるけどな。<br /><br />「はぁ…」<br />何度も溜息が出る。これで何回目だろうか。疲れてもいないのに溜息はどうしようもなく出る。歩いても、止まっても、立っていても、座っていても、溜息が出る。<br />どうも、知らないうちに肺の中に息を溜め込んでしまっているようだ。息を吸ってばかりいて、吐くことを忘れるから、溜息が出るのか。<br />「ふぅ…」<br />先生もよく溜息をついていた。年寄りくさいとバカにしていたけど…どうしようもなく出るのはしょうがない。<br />溜息なんかつきたくなくても、勝手に出てしまうんだから。<br />先生はそのことで怒ったことはなかったけど、ずいぶん年寄り扱いして、ひどいことを言っていたと思う。<br />俺は先生に謝らなくちゃいけないことをたくさんしてきた。たくさん言ってきた。<br />どんな昔を振り返っても、先生を困らせたり、悲しませたことばかりが強く思い出に残っている。<br />謝る相手がいなくなってから謝らなかったことを後悔する日が来るなんて考えたこともなかった。<br /><br />前に一度、遊びに来たことがある場所についた。エミリアの家の近くだ。<br />ついでだから行ってみることにした。<br />なんとなく途切れてしまったけれど、エミリアとは何度か手紙を送りあっていた。<br />最後に遊びに来た後、彼女が結婚して住所が変わった。その後に出した俺の手紙が無事、エミリアのところに届いたかどうかは分からない。<br />家に行ったところで会えるかどうかは分からないけど…。<br />「ミジョン～～～っ！」<br />予想に反して、彼女は家にいた。<br />エミリアは俺を抱きしめた後、両腕を取ってくるくる回りだした。前に見た時とちっとも変わっていない。結婚したっていう自覚があるのか…。<br />「ないよ。だって向こうにいるのって週のうち二日くらいだもん」<br />相変わらずの甲高い声できゃははは、と笑った。エミリアの夫が仕事で忙しいのと、何か事情があって、自由な時間が多いらしい。<br />「ねぇっ、先生は元気？」<br />ホントに自覚がないようで、瞳を輝かせて聞いてきた。<br />「んん？…うん…」<br />言葉を濁して答える俺に何を感じとったのか。少なくとも先生の話はタブーだということが分かったらしい。<br />エミリアはまた俺を抱きしめて、頬擦りした。<br />彼女の頬が、頬だけでなく体全部が柔らかくできていることを初めて知った。今まで特に知ろうとしなかったから気づかなかっただけだと思う。むきだしの腕に触るとツルツルしていて気持ちいい。<br />そういえば…エミリアに限っては、先生のことであまり嫉妬を感じなかった。<br />どちらかというとエミリアを応援するような態度をとったこともあった。<br />友達…だから…。<br />彼女の姿は俺とはあまりにも違っていて、もし俺の顔が、体が、髪や肌の色が、彼女のようだったらもっと抵抗なく先生に愛されると思っていた。<br />エミリアは、俺が考える理想の姿だと思っていた…。その時は、エミリアになりたかった。<br />エミリアが先生の恋人になることが、俺の理想の形だと思い込もうとした時期もあった。<br />…。<br />先生を取り合う相手と見るには彼女があまりにも幼くて、まるで妹のように感じていたからかもしれない。同じ年のエミリアを妹だというのも変だけど、実際俺と比べて全然子供だ。<br />先生がそんな子供のエミリアを抱くはずがないという考えも少しあった。二人のことでイライラしたことも少しはあったけど、でも本当に少しだった。<br />結局、俺の知る限りでは二人の間にそれほど重大な進展はなかった。<br />「エミリア？なんか小さくなったな」<br />「何言ってんの！ミジョンが大きくなったんだよっ！」<br />そうだ。昔はずっと同じくらいの大きさだった。<br />エミリアが俺のバッグを珍しそうに見ている。俺は余計な荷物が嫌いで、どこへ行く時も手ぶらでいることが多いということを彼女に話したことがある。前に遊びに来た時も、財布さえ持っていなかった。それを覚えていたのかもしれない。<br />「…それ、先生の？」<br />バッグの中身を取り出して見せると眉をひそめる。荷物を持たない俺が、バッグの中に大事に古ぼけたシャツをしまって持ち歩いているのだ。<br />…まるで形見のように。<br />先生のシャツの袖を握りしめ、じっと見つめながらなにか考えているようだった。<br />「…ねえ、これ大きいよね。少し邪魔じゃない？」<br />「うん…？」<br />正直、これをずっと持って歩くのは邪魔だと思っていた。だからと言って手放す気にはなれない。<br />「あのね、これでお財布縫ってあげよっか？」<br />「財布？」<br />エミリアは少し時間をかけてシャツを解体すると、実に器用に小さな財布を二つ、縫いあげた。<br />二つ、だ。<br />まずは俺に両方さし出し、案の定、縫い賃としてそのうちひとつを渡すよう要求してきた。<br />苦笑しながらも、彼女に従った。<br /><br />「はぁ…」<br />「…ミジョン、なんか溜息ばっかりついてるね。じじくさいよ」<br />えっ、と思わず声を上げてしまった。まさか俺が先生に言ったのと同じことを言われるとは思わなかった。<br />「ごめん、別に退屈しているわけじゃないんだ…」<br />エミリアから目を逸らし、部屋の窓から見える景色に視線を移した。真っ直ぐに俺に向けられたエミリアの顔を見ているのが辛くなってきたからだ。<br />「…あのねえ、あたしはねえ…悲しいのに、泣いちゃいけない時に…涙をこらえなきゃいけない時に…溜息が出ちゃったりするけどね…。すごくたくさんね…」<br />「…！」<br />そうか…<br />涙の代わりに、溜息が出ているのかもしれない…。<br />向かいの席を立って、エミリアは俺のすぐ横に移動してきた。<br />同じ景色を見ながら、寒さをしのぐ小動物のように俺たちは長いソファに体を寄せ合って座った。<br />白く柔らかい肌が密着している部分が熱い。<br />俺の鼓動も、少し早くなっている。<br /><br />今日の食事と寝床は確保できた。これからしばらく家へは帰らないという話をしたら、今日は泊まっていくようにとエミリアがほとんど強制的に決めた。<br />エミリアと並んで大きなベッドに寝転んでいる。大きさもそうだけど、こんな柔らかいベッドは初めてだった。体が埋もれて沈んでいきそうだ。<br />静かな部屋だ…。俺の家みたいに蹴飛ばしたら穴が開くような薄い壁じゃないから、外の音どころか隣の部屋の音も聞こえない。<br />隣り合った部屋にある俺のいびきが聞こえることがあると、そういえば以前に先生が言っていた。<br />叫び声でもあげれば聞こえるかも知れないが、この家の人間の声は皆、小さい。<br />「エミリア…体に触ってもいい？」<br />「えっ？いいけど…」<br />昼間の感触が忘れられなかった。二の腕に触ってみるとプヨプヨしている。先生にはない、俺にもない柔らかさ。<br />そっと撫でると絹のような肌触りで、指が滑りそうだった。<br />そうか、これが女だ。エミリアは女だ。<br />俺は思い切って俺の体のことを彼女に打ち明けてみることにした。<br />エミリアは少し驚いていたようだけど、恐がったり、気味悪がったり、今まで性別を隠していた事で俺を責めたりはしなかった。<br />ただやっぱり、意識しないで横に並んで眠ることはできないようだった。<br />俺も意識している。エミリアに触りたくなったのは女の体への興味からだ。腕だけじゃない、もっといろんなところに触れてみたい。<br />眠れない。ベッドが柔らかすぎる。<br />眠れない。部屋が静かすぎる。<br />眠れない。横にエミリアがいるから。<br />何度も寝返りをうつ。エミリアも同じだった。俺とは時間を少しずらして体を動かしている。<br />ゆっくりと手を伸ばしてみる。指先に触れる。逃げない。お互いの肩が触れるほど寄ってみる。顔のすぐ側まで近づく。嫌がらない。<br />長い指、細い手。握りしめると手の平に汗をかいていた。緊張している。でも握り返してくる。しばらくの間、手を握り合ったまま二人とも動かなかった。<br />どっちから動いたかは忘れた。気がつくと抱き合っていた。触れるだけのキスを何度もして、きつく抱きしめ合った。お互い自分で服を脱いだ。<br />見せ合い、触り合い、相手の感じる部分を教え合う。<br />彼女の中に入り込むまでにはかなりの時間がかかった。入ってからも長い間、彼女の中でじっとしたまま体温を感じていた。<br />俺の下で、エミリアは終始キュウキュウと子犬がエサをねだるような声を出していた。俺の方がはるかに色っぽい声がだせるぞ、と内心思った。<br />俺の体より小さいエミリアをずっと、包むように抱きしめていた。<br /><br />次の日はかなり遅い時間に目が覚めた。部屋の外からエミリアの母親がドアをノックする音が聞こえるまで、熟睡していた。<br />きれいに敷いてあったシーツは乱れていて、俺とエミリアは裸の上半身を起こして目を合わせ、気まずさにお互い小さく呻いた。<br />「ぁ…」<br />シーツに赤いシミの跡が転々とついている。<br />「…洗わなきゃ」<br />「…そうじゃないだろっ！」<br />頬を赤くして半笑いを浮かべているエミリアに思わず突っ込んだ。<br />聞いたところによると、彼女の夫は不能者なのだそうだ。なんで最初から不能者と知っていて結婚したかについては彼女の家の問題だから詳しいことは聞かないが、それがどうも彼女が結婚後も家に縛られずに自由にやっている理由のひとつらしい。<br />足枷が消えたような気分だと言って、エミリアは『へへっ』と笑った。<br /><br />ともかく。<br /><br />本気なのか冗談なのか、俺の両手を握り締めていつまでも愛の言葉を並べたてるエミリアに別れを告げて、複雑な気分でまた歩き出した。<br /><br />おわり<br /><br /> ]]>
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<dc:subject>趣味の小説</dc:subject>
<dc:date>2007-11-04T10:29:41+09:00</dc:date>
<dc:creator>ひのつく人</dc:creator>
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<title>ヘタうつとログインの仕方忘れます。</title>
<description> 続・太陽の伝説『終わり』はあっけなかった。なんでだろう、あんなに幸せだと思っていたのに。嵐が。急に嵐がやってきて、俺のまわりにある大事なものを全部吹き飛ばしていったみたいだった。俺だけ残して。ティフィという女は俺がいない間に、度々先生に会いに来ていた。それに気づいた時、俺は怒りと嫉妬で先生にあたり散らした。先生も苦しんでいたと思う。だけど先生はいつも笑っていた。それが俺をよけいにイラつかせた。先生
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<![CDATA[ 続・太陽の伝説<br /><br />『終わり』はあっけなかった。<br />なんでだろう、あんなに幸せだと思っていたのに。<br />嵐が。<br />急に嵐がやってきて、俺のまわりにある大事なものを全部吹き飛ばしていったみたいだった。<br />俺だけ残して。<br /><br />ティフィという女は俺がいない間に、度々先生に会いに来ていた。<br />それに気づいた時、俺は怒りと嫉妬で先生にあたり散らした。先生も苦しんでいたと思う。だけど先生はいつも笑っていた。それが俺をよけいにイラつかせた。<br /><br />先生が十年ぶりくらいに新しいシャツをおろした日だった。それまで着ていたシャツはもうずっと前からボロボロで、あちこち縫い目だらけで色もはげていた。<br />何年も前から買ってあったのに、『いつか着る』と言ってしまったままになっていた新しいシャツは、やっと出してもらった時にはクシャクシャにシワがよっていて、色もなんだかかすれてて、ちっとも新しくなかった。<br />でも先生はおろしたてのシャツを嬉しそうに着ていて、俺にそれまで着ていたシャツをふざけて着せた。<br />俺はあの日、先生の古くて大きいシャツを着たまま仕事にでかけた。<br /><br />あの日…俺は家に帰るのが少し遅くなった。<br />そうだ…もっと早く帰っていれば、あんなことにはならなかったかも知れない。<br />きっと先生を守れたはずだ。あの女から。<br /><br />家の灯りはついていた。俺が食事当番の日だった。<br />俺が遅くなると先生は当番じゃなくても作りだす。だけどあの日はドアの前まで来ても食べ物の匂いがしなかった。<br />ドアにカギはかかっていない。いつものように勢いよく開く。<br />「先生ィ、ただい…ま…」<br />最初に目に入ったのは…あの女、ティフィ。<br />なんでこんな時間にここにいる？先生はどこだ？<br />次に見えたのが先生の姿。<br />床に突っ伏して倒れていた。<br />…何があったのか、すぐに理解できなかった。<br />背中にナイフが刺さっていて、先生の新しいシャツが刃の食い込んだところから赤く染まっていた。<br />血だ…。<br />血が先生の背中からふきだして、床にもこぼれてどんどん広がっている。<br />先生は倒れたまま動かない。何も言わない。<br />あの女が笑っている。小さな声で、へらへらと笑っている。血がついた両手を見つめて笑っている。<br />「…せ…先生ィーーーっ！」<br />そう叫んだところまでは覚えている。その後、俺は気を失った。誰かに後ろから頭を殴られたのだ。どうせまた、あの女のボディガードだろう。<br />そんな事はもう、どうでもいい。<br /><br />次に気づいた時、俺はたった一人で同じ場所に倒れていた。すぐに立ち上がり、先生の姿を探したが、見つけることはできなかった。<br />あの女はとっくにいない。当然俺を殴ったヤツも。それから血まみれで倒れていた先生も、俺以外、誰もいなかった。<br />それどころか、何もない。<br />先生の机、先生のベッド、先生の本、先生の服、先生の靴、カップ、歯ブラシ、タオル…。先生の部屋から、先生の匂いのするもの全部がなくなっていた。<br />先生が全部いなくなっていた。<br />残ったのは俺が着ていた先生の古いシャツとそれから、床に染みついた血の跡…。<br />狂ったように叫びながら家中を探した。俺の部屋、先生の部屋、ダイニング…いるわけがないと分かっていても、繰り返し同じ場所を探した。<br />わめき散らしながら家を出た。あてもなく先生を探した。もういないだろう。この国にはいないだろう。知っていても、探し続けた。先生の名を呼びながら。<br /><br />疲れ果て、家に帰り、一人、ダイニングの隅で膝を抱えてただ時間が過ぎるのを待った。<br />きっと、これは夢だろう。<br />そのうち覚める。少しすれば先生が帰って来て、部屋の隅で丸まって眠っている俺を揺り起こすだろう。<br />昔からたまに見るんだ。先生が急にいなくなる夢を。部屋の中には俺しかいなくて、先生のものが全部なくなっている夢を。<br />だから、これは夢だろう。<br />目が覚めたらいつものように先生の部屋に行こう。ベッドが小さくて少し狭いけど、先生の横でまた眠れば不安は消える。<br />いつもそうだったから。<br />「先生ィ…遅いなあ…。早く帰ってこいよっ…」<br />声に出して言ってみた。<br />のどの奥と胸と腹の中に、何かの塊がつまっているような感じがして苦しかった。<br /><br />帰って来るはずのない、先生を待った。先生のシャツを着て。<br /><br />待っても来ない。<br />認めなければいけない。<br />先生は、死んだ。<br />…泣かない。<br />…泣かない。<br />ずっと前から決めていた。<br />先生の前以外では、泣かない。<br />だからもう、一生泣かない。<br /><br />朝が来て、夜が来て、また朝が来る。<br />床に残った血の跡がどんどん変色して行くのをただ眺めている。<br />誰も来ない。俺も外へ出ない。<br />体と心がどんどん弱っていくような気がする。このままじっと座っているうちに、俺は死ぬことができるだろうか。先生のところへ行けるだろうか。<br /><br />三日たったと思う。<br />先生のことばかり考えて過ごしていた。<br />生きていた頃の先生。<br />今はもう、あまり覚えていないけど、先生と初めて出会った頃から、ずっとずっと、一緒に過ごしてきた。<br />毎日一緒だった。<br />一日以上離れたことはない。先生の言葉、仕草、笑顔、身体…。<br />笑いあったこと、ケンカしたこと、困らせたこと、触れ合ったこと、抱かれたこと。<br />いつも変わらない笑顔。<br />妙に間延びした口調。<br />少し前に曲がった広い背中。<br />眼鏡の下に指を入れて目頭を押さえるクセ。<br />考え事をしている時に、右手の人差し指の第二関節を噛むクセ。<br />眠る時に、枕の下に腕を入れるクセ。<br />ヒゲの剃り残しが一本でもあるとすごく気にしてピンセットで抜くこと。<br />腕に手を回すと細い目を大きく開いて、おどけた顔で俺を見つめること。<br />絶対に歯を磨いてからでないと眠れないこと。<br />俺の頬や鼻先や額をつつく指先。<br />俺のことをたまに、照れもせずに『私の可愛い子』という意味合いの名前で呼ぶ時の顔。<br />俺を抱きしめて何度でも飽きずに『愛している』と囁く時の声。<br />思い出せる限り、ひとつひとつ丁寧になぞっていく。<br />俺の知っている先生の全部をなぞっていく。<br /><br />二人でゲームをした時、負けそうになったから途中でひっくり返したことがある。<br />理由はもう忘れたけど、ケンカして先生の手を強く噛みすぎて一週間も傷が消えなかったことがある。<br />先生が昔、感動したっていう映画の話を聞いてる途中で眠ってしまったことがある。<br />夜の空を見ながら先生が教えてくれた星の話をマジメに聞いてやらなくて、あくびばかりしてたんで先生がすねていたことがある。<br />夜中に色々なことを考えすぎて、このまま眠ってしまったら次に目覚めた時には先生がいなくなっているんじゃないかと不安で眠れなくなったことがある。その時は先生のベッドに入っても眠ることができなくて、不安で、不安で、だから眠らずに喋り続けて、結局先生にも一睡もさせなかった。<br /><br />先生に伝えていなかったことがある。<br />先生の眼鏡が少し歪んでいるのは俺が間違えて踏んづけたせいだ。<br />先生の本の背表紙に丸い、茶色い跡がついているのは俺が持ち出して鍋敷きにしたせいだ。<br />デッキがないから聴いたことはないけど先生が大切にしていたＣＤのケースにひびが入っているのは俺が取り落としたせいだ。ＣＤにもちょっと傷がついてた。あれはもう聴けなくなっていたかも知れない。<br />先生が昨年植えて、やっと実がなった窓際のトマトが半分枯れたのは俺が水をやりすぎたせいだ。<br />平気なふりをしていた時もあったけど、先生に近づく女はみんな死ねばいいと思ったこともあった。<br />初めてのセックスの時、本当はすごく恐かったし、緊張した。<br />それからその時、『試した』なんて言ったりしたけど、本当は最初から先生とするって決めていた。<br />体を売るって言ったのは本気じゃなくって、ただ先生を困らせたかっただけだった。<br />先生の困った顔が好きだった。<br />先生の大きな手が好きだった。<br />先生に後ろから抱きしめられるのが好きだった。<br />『私の可愛い子』と呼ばれることは恥ずかしかっただけで、本当は嫌じゃなかった。<br />明るい部屋でセックスをするのはもうそんなに抵抗がなくなっていた。<br /><br />俺はちっとも先生に優しくなかった。<br />先生の言葉にも行動にも心にも、素直に応えてやれなくて、先生はもしかしたらそのことで寂しい思いをしていたかも知れない。<br />でもそれは先生が嫌いだからじゃなくて、照れくさかっただけだってことをまだちゃんと言っていなかった。<br /><br />俺は一体、先生のことをどれだけ知っていたんだろう？<br />俺は一体、先生の言葉をどれだけ理解していたんだろう？<br />先生が俺に伝えたがっていた大切なことを、俺はどれだけ聞き逃していたんだろう？<br /><br />先生は数え切れないくらい俺のことを『愛している』と言った。<br />でも、俺は先生の半分も言っていない。<br />いつでも言えると思っていた。<br />もっと言っておけばよかった。<br />何度も言っておけばよかった。<br />好きだ、先生。<br />まだ言いたりない。<br />好きだ、先生。<br />好きだ、先生。<br />好きだ、先生。<br />まだ言いたりない。<br />先生。先生。先生。先生。先生。<br />好きだ。好きだ。好きだ。好きだ。好きだ。<br />…もう二度と言えない。<br /><br />それまで夢の中にいたような気分だったけど、激しい空腹感のせいで不意に現実に引き戻された。<br />悲しくても、辛くても、腹は減る。<br />死んでしまいたいと心で思っていても、体はそれを許さない。<br />適当に保管してある食べ物を漁り、腹を満たす。それからまた同じ場所に座り込んで、先生のことを考える。<br />腹が減ったら食べる。それ以外は何もしない。ただ膝を抱えて部屋の隅でうずくまって過ごす。<br /><br />一週間が過ぎて、家の中にある食料が尽きた。<br />自分の姿があまりにも滑稽だった。しまってあったパンの最後のひとかけを口に入れた時、俺は先生のことでなく、次に空腹感に襲われた時のための食料のことを考えていたのだ。<br />クスッ。<br />耳から笑い声が入って来た。自分の声だ。<br />俺は笑っている。<br />そうだ、思い出した。<br />俺は笑える。<br />ゆっくりと立ち上がり、ずっと縮ませたままだった体を伸ばす。<br />急いで自分の部屋へ行き、少ない私物の中からボロくさいバッグを取り出した。一回、バン、とはたくと埃が立つ。<br />そう言えばよく先生が部屋の掃除をしろとうるさかった。自分の部屋を掃除しても金がもらえるわけじゃない、とその時俺は言い返した。先生は困った顔をして溜息をつく。結局、先生が俺の部屋を掃除していた。<br />古いシャツを脱ぎ、バッグへ詰め込み、それを肩にかける。荷物はそれだけだ。<br />「さっ、行くかな」<br />声に出して言ってみても、『どこへ行くんですか』と聞くヤツはもういない。俺がここにいる理由はもうない。<br /><br />俺は、家を出た。<br /><br />おわり<br /> ]]>
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<dc:date>2007-10-29T05:52:16+09:00</dc:date>
<dc:creator>ひのつく人</dc:creator>
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<title>すっかりオフゲに夢中で更新忘れてました。まいっか、誰も見てないし</title>
<description> A brawny mask　11「それでは、私たちは行きますので」サーキスとエイダは一礼して、メンバーに別れを告げた。「行くってどこに？」「分かりません。エイダと一緒にいられるならどこでもいいのです」いちいち何かある度に見つめあう二人にメンバーは辟易する。「でもいいんですかあ？エイダさんはそんな姿のままでえ」「それは後々考えます。ライズフール」「なに？」サーキスが件の玉を取り出し、少年の前に差し出した。思わず手
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<![CDATA[ A brawny mask　11<br /><br />「それでは、私たちは行きますので」<br />サーキスとエイダは一礼して、メンバーに別れを告げた。<br />「行くってどこに？」<br />「分かりません。エイダと一緒にいられるならどこでもいいのです」<br />いちいち何かある度に見つめあう二人にメンバーは辟易する。<br />「でもいいんですかあ？エイダさんはそんな姿のままでえ」<br />「それは後々考えます。ライズフール」<br />「なに？」<br />サーキスが件の玉を取り出し、少年の前に差し出した。思わず手を出して受け取る。<br />「あなたとはいずれ再会することになるでしょう。それまでこれを預かっておいて下さい。普通の人間には使えませんが…」<br />「はあ」<br />訳も分からないまま、大活躍した玉を少年は勇者から承った。<br /><br />「さて、私もここでお別れだな」<br />村にたどり着く直前不意に、カイルが口を開く。<br />「え～っ？一緒に行ってくれないんですかあ？」<br />コリンが不満そうな口ぶりで抗議した。<br />「（正体なんかとっくにバレてんだから開き直って一緒に帰っちゃえばいいのに）」<br />と、目で訴えるライズフールに向き直り、いつものように頭に手のひらを置く。腰をかがめ、顔を同じ位置まで運び、カイルはアヒル口でニヤリと笑ってみせた。<br />「ライズ…未来を頼む」<br />「えっ？」<br />「それじゃあ皆、元気でなっ」<br />軽く手を振り颯爽と去っていく。<br />「あっ…待って」<br />ティチェリが足早にそれを追いかけていった。<br />数分後、カイルのつけていたマスクを手にティチェリが一人で戻って来る。その顔に翳りはなく、ただ嬉しそうに、大事そうにマスクを抱えていた。<br />こうして、少年の単純なんだか複雑なんだか分からない冒険はなんとか終わりを告げたわけで。<br /><br />「お帰り～♪」<br />家につくなりライズフールは両親に抱擁で迎えられた。<br />「いや～、がんばったなあ～。うんうん、立派立派」<br />「寂しかったわ～」<br />父の胸に抱かれ、頭をぐりぐりされるがいまひとつ喜びも達成感も沸かない。<br />「パパ…ずいぶん早かったね。近道でもしたの？」<br />「ん？何がだい？」<br />必死に父から逃れようともがくが、力の差がそれを許さない。<br />「とぼけるなよっ！そうだママ、パパがひどいんだよ！巡行の間中ずっと女の子たちと…」<br />「パパが？どうかしたの？」<br />「僕の巡行について来たじゃないか！変なマスクして！」<br />「へっ…？」<br />レキシードとイリヤは一度顔を見合わせ、次に少年に向き直ってから揃って首を捻った。<br />「パパなら…ずっと家にいたけど？」<br />「おうっ、久々にふたりきりだったからなあ～、来年には弟か妹ができちゃうかもな～あっはっはっはっ」<br />「やだっレキシード！」<br />イリヤがぺしーん！とレキシードの背中を叩く。<br />「何だよお！ふたりで僕を騙してるんだろ？バレバレだってばっ！」<br />「騙してないって！いやマジで！」<br />「…パパ、お守り持ってる？巡行の時の、ママからもらったヤツだよ？」<br />カイルの古いお守りはマーヴェラに手渡されたのを、少年は見ていた。<br />「お守り？これかい？」<br />首にかかったそれはかなり古臭いものだった。ティチェリの作った新しい、不器用な縫い目のゴミと見紛うばかりのガタガタのお守りではない。<br />「そうだ！…だったら肩見せてよパパ！」<br />「肩？」<br />カイルは巡行の途中で肩に酷い火傷を負っていた。しかもその後治療もしていないし、火傷痕を何度も見る機会があった。今日、明日のうちに完治するような傷ではなかったはずだ。<br />半ば強引に父の服を捲り、火傷があるはずの肩を露出させる。<br />「…ない…？」<br />「なにが？」<br />父の肩に、偽ヴァーミリオンの刻印は存在しなかった。<br />「（カイルは…パパじゃなかった…そんなぁ…じゃあ一体誰だったんだよ？）」<br />黙り込む少年の背中を、思い出したようにレキシードがばんばん叩いた。<br />「それはそうと、ティチェリとはうまくいったみたいだな～。ティチェリのパパからさっき聞いたぞ！きっちり結婚の約束までしたって？」<br />「聞いたって何をだよ？悪いけど全っ然うまくいってないよ！それどころか…」<br />うまく説明ができずに口をつぐんでしまったのを、両親は彼の照れと受け取った。<br />ティチェリはカイルと『うまくいった』のである。少年自身がそれを目撃していた。カイルとの別れ際のティチェリの態度を見ても一目瞭然だ。少年などとっくに眼中から外れているし、カイルとレキシードが同一人物でないというのならティチェリが結婚の約束をした相手というのは当然カイルということになる。<br />「え～、でもティチェリはライズが良ければぜひって言ったってよ？しかもかなり乗り気って話だし」<br />「それティチェリのパパが話作ってない？それか誤解」<br />「まあまあ、照れるなって！ライズ、パパからお祝いをやろう」<br />そう言うとレキシードは腰に下げていた大剣を外し、ライズフールに手渡した。<br />「巡行から無事に帰ったらお前にやろうと思って毎日磨いてたんだ」<br />ずっしりと重いその剣は、巡行の間中ずっと見ていたものと全く同じものだった。見間違えるはずはない。<br />決してひ弱ではない少年が持っているのもやっと、というほど重く扱いにくいこの大剣と同じものを、カイルは常に腰から下げ、自在に操っていた。<br />「マジで…誰だったんだアイツ…」<br />声を出して呟いても答えは出ない。<br /><br />後日、カイルに関して何か手がかりはないかと一番近い水の神殿へ出向いた少年が見たものは、巡行の最初にあったものと全く同じ古臭い建物だった。崩れた形跡はないし、あたりに『しゅー、どん』の跡もない。全てが元通りになっていた。<br />因みに、巡行ではないので《水の巫女》との面識は叶わなかった。<br /><br />その後。<br />巡行の日から二十年が経過した。<br />ラックスとコリンは早々に結婚して薬屋を接いだ。無事巡行を果たしたので成人したし、結婚もしたものの、気が弱いのは相変わらずでラックスはすっかり尻に敷かれている。加えて体が年々丸くなり、もともとあまり異性にもてる方ではなかったのに更に拍車がかかって村では『世界一浮気の心配がない男』というありがたくないニックネームで呼ばれていた。<br />ライズフールはさんざん迷っていたが、ティチェリに強引に押し切られるという形で結婚、それなりに仲良く暮らしている。<br />武器商人兼冒険家（風来坊とも言う）である父と国中をまわって歩く傍ら、たまに帰ってはティチェリの父に格闘の技術を教わったりして、とりあえず村最強を目指していた。<br />日々の忙しさに、巡行での出来事は過去の物語になりつつあった。<br />とある日である。<br />珍しく家に帰って来ていたライズフールは、家事全般の苦手なティチェリの、年に一、二回程度起こる発作のような大掃除に付き合わされるハメになった。<br />「なんだこれ？」<br />棚の奥に丸まって引っかかっている物体を彼は見つけた。引き出してみる。埃を被った布に包まれた白濁色の玉であった。<br />「…なんだっけ、これ？」<br />玉を包んでいた布の埃を叩いて広げると、それは単なる布ではなく、顔の上半分を覆うマスクであることが分かった。<br />「ちょっとーライズ、サボるなよぉー」<br />「ティチェリ、これなんだっけ？」<br />はたきを片手にやって来たティチェリに、マスクを見せて意見を乞う。<br />「ええ？それは&#10072;&#10072;&#10072;…」<br />「…捨ててもいいと思う？」<br />渋面を思いっ切り作ってうーん、とティチェリが唸る。<br />「ライズ、本気で忘れてる？」<br />「何を？」<br />「んもう、ほんとにバカだなあ！…あたしはあの時だってすぐ気づいたのに！」<br />「だから何がだよぉ」<br />ライズフールは手に入れたマスクをこねくり回し、ついには自ら被ってみた。<br />「ブッ…！やだあぁ！キャーッハッハッハッハッ！ににに、似合うよライズぅ～！」<br />彼の手にしていた玉が前触れもなく光りだした。心なしか振動しているように見える。玉を持つ手から下腕、上腕、肩を通って頭にまで響く振動が、彼に言葉を伝える。<br />『ライズフール！』<br />どこかで聞いたことのある男性の声。<br />『機は熟しました。無論、手伝ってくれますね』<br />口調は柔らかいが、有無を言わさぬ態度である。<br />「あ…れ？」<br />視界も足元も耳に入る音も意識も、玉を持つ感触でさえも次第に不確かなものとなっていく。<br />目の前にあるすべてのものが、白く濁って消えていく。いや、消えていくのは自分の方なのだ。確かに、この感覚を昔味わったことがある。<br />「ライズ…無事に戻ってね…」<br />ティチェリの声が遠くなって行く。<br /><br />なんとなく見覚えのある場所に立っていた。<br />確かに自分の住んでいる村だ。<br />だが、どこか違う。<br />何もない村なので、何か異変があればすぐに気づく。その場で、辺りを見回してみる。自分の家、ティチェリの家、ラックスの家、コリンの家。<br />自分の家？<br />自分の家は確か…ティチェリと住んでいる現在の家はたしか…。<br />他の家と距離を比べて考える。<br />確か、ここだ。<br />この、何もない場所に、自分の家があったはずである。<br />「おじさん…誰？」<br />いつの間にか目の前にいた小さな子供が、不審そうに彼を見上げている。<br />「ラックス？」<br />つい、口に出して言ってしまったが、目の前にいる子供がラックスであるはずはない。ラックスは彼と同じ年なのだ。<br />だがあまりにも似ていた。昔のラックスに。<br />「な、なんで僕のこと知ってんの…？」<br />早朝、突然村に現れた不審者に名を呼ばれて思いっきり怯えた顔で、少年はあとずさる。<br />「あっ…あ、僕もう行かなきゃ…友達が巡行に出発するから、見送りだから…」<br />「（巡行…！まさか…！）」<br />半疑ながらも、彼は理解した。というか理解せざるを得なくなってしまった。そして、とっくの昔に忘れてしまっていたことをいろいろ思いだした。<br />「（ここ…昔…二十年前の村に…飛ばされてる？ってことは…今の僕の姿は…？）」<br />「あっ…あっ…じゃ、、じゃあ、じゃあねおじさん…」<br />「ちょっと待ってくれ！もしかして、今日巡行にでかける友達っていうのはライズフールというんじゃないか？」<br />『えっ？』という顔をして少年ラックスが振り返る。小さな目をぱたぱたと瞬かせ、更に不信感を募らせた表情をしていた。<br />「そう…だけど…」<br />「そうか！それじゃあ君も巡行に行くべきだな！」<br />「えっ、ええええ？ぼ、僕は行かないよ…」<br />両手の指ををぐねぐねと動かして怯える少年ににじり寄っていく姿は、自分でもなんとなく『変なおじさん』ぽいなぁ、と思いつつ。<br />「そうは行くか！待て」<br />「ええっ？な、なんで？ううわ、うわあああ、ら、ら、ライズ、たっ助けてえぇぇぇ～～～！」<br />「はっはっはっ、待て待て待てぇ～～～！」<br /><br />やがて彼が辿り着く先にはかつての光景が。<br /><br />（完）<br /> ]]>
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<dc:creator>ひのつく人</dc:creator>
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<title>今のお話の最終話から二番目です。</title>
<description> A brawny mask　10サーキスの指示に従い（普通は逆だろう）チビ王様は石像の前に神の像を並べていく。像の配置に満足すると、鎧のサーキスはお約束の呪文を詠唱し始める。ずいぶんと集中している様子で、メンバーに対して完全に背を向けている。何か悪巧みをしているのなら止めなければいけない。「（飛びかかるんなら今がチャンスなんだけどな）」意見を仰ごうとライズフールはカイルの方を見るが、彼は動く様子がない。というか
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<![CDATA[ A brawny mask　10<br /><br />サーキスの指示に従い（普通は逆だろう）チビ王様は石像の前に神の像を並べていく。像の配置に満足すると、鎧のサーキスはお約束の呪文を詠唱し始める。<br />ずいぶんと集中している様子で、メンバーに対して完全に背を向けている。何か悪巧みをしているのなら止めなければいけない。<br />「（飛びかかるんなら今がチャンスなんだけどな）」<br />意見を仰ごうとライズフールはカイルの方を見るが、彼は動く様子がない。というか、ボーッとしていてなにも考えてなさそうにも見える。<br />「…目覚めよ、神の娘エイダ！」<br />迷ってる間に呪文の詠唱が終ってしまった。少年が心の中で舌打ちする。<br />キイイイィィィ…！<br />「キャアアアア！」<br />「ヒイイイイィ！」<br />ガラスをひっかくような嫌な音が部屋中に響きわたる。そこにいた全員が耳を塞いだが、無駄な抵抗であった。頭の中にまで入り込んでくる大音響に、ゲロ吐きそうなくらい気分が悪くなるメンバーたちであった。<br />『私を目覚めさせたのは誰だ？』<br />恐ろしい声が空気を震わせる。それは石像から聞こえてくるものだった。<br />像の肌は俄かに色づき、石でできたはずの硬い髪が揺らめく。<br />ゴトリ。<br />石像の手が、足が動きだす。<br />『私の眠りを妨げる罪人よ。滅びたくなければ立ち去るがいい』<br />その動きは次第に滑らかになっていき、ついには生き物として自然な動きを始めた。もはや、目の前のそれは石像とは言えなかった。<br />しかし…<br />「きゃわ～～～！なんじゃこれは～～～？」<br />チビ王様が叫ぶのも無理はない。なにしろ命の吹き込まれた神の娘に美しかった石像の面影はなくなっているのだ。肌の色はどす黒く、両の目はギラギラと赤く光り、流れる髪はひとふさひとふさがそれぞれ独立して蠢いており、先端に顔のようなものがついている。指とも爪ともつかない手から伸びる鋭いものがこすれあい、嫌な音がする。<br />「ギャー！これでは結婚なぞできんのじゃー！」<br />混乱に目をぐるぐる回して王様が部屋から出て行く。そして、その部屋唯一の扉を固く閉ざし、外側から鍵をかけてしまった。<br />「コラー！一人で逃げんなあ！」<br />「ひっ、卑怯者ぉ！」<br />「このクソチビー！」<br />『わしゃ知ら～ん！おヌシら、やっつけておいてくれ～』<br />メンバーの罵詈雑言は聞かなかったことにして、王様はさっさと逃げて行った。<br />「よくも私の…醜い姿を見たな…お前達全員、生きて帰さぬ！」<br />「イヤアアアアア！」<br />「エイダ！」<br />キイイイィィィ…ッ！<br />怪物と化した神の娘の全身から発せられた黒い光線が、まずは名を呼んだサーキスめがけて飛び掛る。<br />パキィ…！<br />物々しい鎧がいとも簡単に破壊され、常に隠されていた彼の肉体が現れる。<br />「エイダ！いけない！」<br />と、むき出しになった肩から白いものが発光し、彼の体を光線から守るようにつつみこんだ。<br />「何！」<br />サーキスは怪物に向って剣も抜かずに突進し、<br />「エイダーーーッ！」<br />次の瞬間…その怪物を抱きしめていた。<br />「えっ…？」<br />唖然とするメンバー＆怪物。<br />「エイダ…私です。すみません、長い間あなたを一人にして」<br />「…サーキス…様？」<br />怪物の動きが完全に止まる。その表情から察するに、どうやら正気を取り戻したようである。<br />「イッ…イヤア～ン！サーキス様見ないでぇー！」<br />やはり怪物、人外の力でサーキスを突き飛ばし、顔を隠してうずくまった。しかしその外見で恥らうのはやめてくれとツッコミ入れたいライズフールであった。<br />「エイダ、会いたかった」<br />「でも、でもあたしこんな姿になっちゃったし…サーキス様に見られちゃうなんてえ～！イヤア！もう死んじゃいたい！」<br />「そんな悲しいことを言わないで…どんな姿であっても、あなたは私の愛するエイダです」<br />「…本当？」<br />「はい」<br />「…説明してくれないか？」<br />うっかり二人の世界に入り込んだまま帰って来なくなりそうな雰囲気に、なんとか踏み込んだのはメイフェアーであった。<br /><br />サーキスとエイダは横に並んで座り、見つめあっている。それを囲むようにメンバーは集まって座り込んでいた。なんというかこのカップルの片方が怪物だというのがとにかく変だ。<br />「その肩にあるのは…」<br />「ヴァーミリオンの刻印です」<br />恋人から目を離さずに彼は衝撃の真実を告げた。<br />「でっ…ではお前が…刻印の勇者？なら一体…」<br />「偽者で～す」<br />カイルが片手を上げて申しわけなさそうにメイフェアーの質問に答えた。<br />確かに、形は同じだが焼け爛れて形の悪い彼のマークに対して、サーキスの肩にあるものはくっきりしている。生まれながらにある痣のようである。<br />「な…んだと…では私は…偽の勇者のために神の像を集め、神殿を破壊する手助けをしていたというのか？」<br />メイフェアーの全身がわなわなと震える。<br />「そういうことになりますが、結果オーライですから。派手に動いて私がヴァーミリオンの勇者だということを知られるわけには行かなかったんです」<br />あっさりと、笑顔でサーキスは答えた。<br />「どっちみち神殿に言い伝えられていたものも私がすりかえたものですし。そうしないとエイダは石像のまま…」<br />「コッ…コロス！」<br />メイフェアーは杖を振り上げた。その形相は最初に出会った日に見せた静かな怒りとは違い、大きな目をさらに見開き、震える口の端から泡を発し…ようするにキレたのである。<br />慌ててマーヴェラとアリーゼが彼女を押さえつける。<br />「放せえぇ～！あのバカ者を殺してやる～～～！」<br />「おねえさま落ち着いてくださいぃっ」<br />「騙されたあんたも悪いんだからさァ」<br />「メイフェアー…」<br />気の毒に思ったのかカイルが歩み寄り、慰めるように肩をポン、と叩いた。<br />「触るなあ！偽の勇者があ！ううううう、うえ～～～ん！」<br />「あのー、ところでエイダさんはなんでそんな姿なの？」<br />正座のポーズで黙って話を聞いていたラックスが疑問を口にする。隣でコリンもうんうん、と頷きながら身を乗り出した。<br />「それは、私のせいなのです。ヴァーミリオンの勇者とはいえ私は人間、彼女は神の娘です。私との仲を良く思わない彼女の父が、私たちを引き離すためにこのような形を取ったのだと…」<br />「あっ、あ、それは違うの！サーキス様のせいじゃないの！」<br />「それじゃあどうして？」<br />更にコリンの隣に、ティチェリがやってきて座り込む。<br />「あの、その…あんま棒…」<br />「あんま棒？」<br />サーキスとエイダを囲むメンバーは一斉に声を上げ、眉をひそめた。<br />「サーキス様が随分とお疲れのようだったから、癒してさしあげようと…あの、お父様の宝物庫から黙って『金のあんま棒』を持ち出してしまったの…それで、怒って…」<br />笑っていいやら呆れていいやら、一同はエイダの告白に固まってしまった。<br />「エイダ！貴女という人は…！」<br />サーキスがエイダの肩をつかむ。目がちょっとウルウルしている。<br />「私のために…！貴女はなんと素晴らしい女性なんだ！」<br />「サーキス様ぁ！」<br />そしてまた二人は固く抱き合った。二人の会話を聞いていたメンバーはやはり呆れ果ててそれぞれ床に倒れ込んだ。<br />「理由は分かりました。あなたのお父上の怒りを解くために、このままにしてはおけません！その『金のあんま棒』は未だ、その手に？」<br />「はい、ここに」<br />足首までのドレスをすっ、とまくり上げ、その中から金色に輝くあんま棒を取り出す。<br />「（なんでそんなところに！）」<br />雰囲気的につっこめないので全員言葉を飲み込んだ。<br />例の玉を前に掲げ、精神を集中すると『金のあんま棒』はかき消えた。<br />「これでよし。あんま棒は持ち主の元へ帰りました」<br />ギャーーーーーーーーーッ…<br />「ひえええっ？」<br />「今度はなにい？」<br />野太い悲鳴が地の底から聞こえてくる。次いで、部屋を、いや多分城全体を揺るがす振動が彼らを襲った。<br />「ヴァーミリオン！貴様かあぁ！」<br />「そ、その声は…我が創造主！」<br />取り乱していたメイフェアーが正気に戻り、直立する。マーヴェラとアリーゼも柄にもなく緊張の面持ちを見せた。<br />「キャ！お父様？」<br />「サーキス！いったいなにやったんだよ！」<br />「あんま棒をお返ししただけですが…あるべき場所…彼の服の中へ…」<br />「こっ、こっ、腰掛けたら尻の中に入ったわ！バカモノ！」<br />「あらら…」<br />大地を揺るがされながら聞きたくないセリフだった。<br />「どうやらお前達全員、おしおきが必要だな」<br />「そんな！僕たちは巻き添え食っただけなのに～！」<br />「あんまりですう～」<br />ラックスとコリンが震え上がって叫ぶ。<br />「我が巫女たちよ、我の手足となれ！」<br />三人の巫女の頭上から無数の光が降り注ぐ。<br />「まさか…操られたりすんの？しっかりして、メイフェアー、マーヴェラ、アリーゼっ！」<br />次に起こる事態に身構えながら、ティチェリが叫ぶ。<br />「行け！」<br />「…」<br />「行けって！」<br />「…」<br />「あれ？」<br />「なんともないねェ…」<br />「右に同じですぅ」<br />他の二人と同じく首を捻っていたメイフェアーが何かに気づいて顔を上げる。<br />「…申し訳ない、我が創造主よ。どうやら私たちは全員、あなたの巫女である資格を失ってしまったようだ」<br />「…何だと？お前達全員か？最初の神殿が崩れてから十日もたたないのにか？」<br />「…そういうことだ」<br />「お前ら乱れすぎ！」<br />三人の巫女は頭に手をあてて『てへっ』と笑った。しばしの沈黙。<br />「バカな娘と迂闊なヴァーミリオンよ！お前達のことなどもう知らん！勝手にどこへなりと行ってしまえ！」<br />絶縁状を叩きつけられた二人はお互いに顔を見合わせる。ちょっと複雑な表情をしていた。<br />「我が巫女たち！揃いも揃ってなんという体たらくぶり！いちから教育しなおしてやる！」<br />「えっ…創造主さまぁ～、処分はイヤですぅ」<br />「あたしもちょっとそれはパス。まだやりたいことやってないし…」<br />「黙れぇ！」<br />部屋の中だというのに激しい竜巻が起こり、巫女だけを巻き込んで攫っていった。<br />「きゃああああああ～！」<br />「いやアアァン！」<br />「ヴァーミリオン！」<br />激しい風の中、メイフェアーが必死に腕を伸ばす。<br />反応したのはカイルだった。差し出された腕を&#25681;み、神の力に抵抗して巫女の体を引き寄せた（因みに本物のヴァーミリオンは恋人と見つめあうのに夢中で竜巻に気づいているかさえ疑問）。<br />悲しげに、メイフェアーはそれでも小さく微笑んだ。<br />「私の、ヴァーミリオン…！」<br />彼女がそう呟いた直後、竜巻は消失する。３人の巫女の姿も霧が晴れるように消え去った。<br />確かにつかんでいた腕はなくなり、強く握り締めた拳とそこに残る感触だけが、カイルの元に残った。<br /> ]]>
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<dc:creator>ひのつく人</dc:creator>
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<title>相変わらず。</title>
<description> A brawny mask　9「うわああぁっ！」とりあえず、宿の廊下ではこらえた。が、外へ出た瞬間に押し殺していた感情と声が爆発したように飛び出す。とにかく、叫びたかった。「わあっ！わあああっ！わああ～～～っ！」悔しい？悲しい？苦しい？怒り？焦り？いまひとつどれもあてはまらなかった。少年は混乱していた。「…はあ、はあ、ああ…」「（なんで？なんであの二人が？）」気づかなかった。いや、気づいていないふりをしていただけ
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<![CDATA[ A brawny mask　9<br /><br />「うわああぁっ！」<br />とりあえず、宿の廊下ではこらえた。が、外へ出た瞬間に押し殺していた感情と声が爆発したように飛び出す。<br />とにかく、叫びたかった。<br />「わあっ！わあああっ！わああ～～～っ！」<br />悔しい？悲しい？苦しい？怒り？焦り？<br />いまひとつどれもあてはまらなかった。<br />少年は混乱していた。<br />「…はあ、はあ、ああ…」<br />「（なんで？なんであの二人が？）」<br />気づかなかった。いや、気づいていないふりをしていただけで、本当は薄々感づいていた。<br />ティチェリもカイルもお互い意識していたのは知っていた。すべて気のせいにして見なかったふりをしていたのは彼自身である。<br />憎まれ口を叩くことはあっても常に一番近い位置にいた。心を許せる存在だったし、小さい頃から側にいることが普通で、他の誰かがティチェリとの間に介入するなんていうことは考えられなかった。仲のいいラックスでさえ、自分たち以上の関係にはなれないと（改めて考えたことはなかったが）思っていた。<br />「（バカだ…）」<br />へなへなとその場にくず折れる。<br />「（こんなことになってから気づくなんて…僕…ティチェリが好きだったんだ…）」<br />「おねぇさま～、どうしますぅ？」<br />「困ったねェ…部屋に戻れないよ」<br />「う…む、さすがにあれではな」<br />議論を切り上げて部屋に戻ったが、締め出しを食らった三人の巫女がわらわらと宿から出て来た。<br />「もう少ししてから…オヤ？」<br />巫女たちとライズフールの目がばっちり合う。<br />「ライズフールさん…なにしてるんですかぁ？」<br />先日怒られたばかりのマーヴェラは素早くメイフェアーの背に隠れながら問う。<br />「べっ…別に」<br />「別になんでもないという顔ではないな」<br />「ハ、ハアァ～ン」<br />一番客観的な立場でメンバーを見渡すことができるアリーゼが少年の様子から何かを察してニヤリとした。<br />「アレでしょ？彼女。ふられたの？それじゃしょうがないよねェ」<br />「かのじょぉ～？かのじょって誰ですかぁ？」<br />「ふられるというのは…」<br />「うるさーいっ！」<br />実際はそれほどうるさくもなかったのだが、揃いも揃って空気を読む能力のない巫女たちにわらわらと騒がれて思わず叫んでしまった。<br />それでも、マーヴェラ以外の巫女たちは少年の剣幕に動じない。<br />「だいぶイライラしてんねェ。そういう時はほら、女が体で慰めてあげるのが一番なんだよ」<br />「ほう、それはどういうことだ？」<br />耳年増歴の長かったアリーゼは得意満面で話しだす。<br />「ダテにそのテの本を読み漁ってないからねェ！ほーっほっほっほ」<br />「詳しいんですねぇアリーゼ様～」<br />意味を正しく理解できていないマーヴェラがパタパタと手を叩く。だがこの場合、アリーゼの意見も正解とは言えないが。<br />「こんなところで会議始めんなっ！」<br />「まあいいだろう。そういう事なら私が相手をしてやろう」<br />そう言うなり、メイフェアーは持っていた杖の先を少年に向けて構えた。<br />「今日は気の滅入ることだらけでな。体を思い切り動かしたいと思っていたのだ」<br />「キャア！おねえさまカッコイイ～！」<br />マーヴェラが手を叩いて囃す。<br />「かかって来い」<br />もちろん、戦闘態勢だ。<br />「（それ、ちぃっがあ～～～う…）」<br />ライズフールとアリーゼは心の中で思いっきりツッコミ入れた。<br /><br />食堂のテーブルに片肘をついたまま、ティチェリはぼーっとしていた。目は宙を見つめている。フォークでサラダの野菜を突き刺し、掬い上げて口元までは持っていくのだが口には入らずぽろりと皿に落とす。そしてまた同じ野菜を突き刺す、を繰り返していた。<br />隣と向かいを避け、斜め向かいに座ったライズフールが下唇を突きたてたままその様子をじっと観察していた。（因みに、ラックスとコリンは別のテーブルで二人だけで横に並んで座っている。）<br />「ティチェリ」<br />「…んぁ？」<br />ティチェリは転寝を邪魔されたような顔をして頭を揺らし、初めて視界の中に少年を取り入れる。<br />「なに考えてるか当ててやろうか？…カイルのことだろ？」<br />「！なっ…ばあかっ！」<br />途端に立ち上がり、いつものように頭をはたくために腕を振り上げる。<br />「ティチェリ」<br />いつの間にか少年の背後に来ていたカイルが小さく声をかける。ティチェリに向って手を横に動かして『ダメ』のジェスチュアをしたのが、振り向いた少年にも見えた。<br />「あっ…そうっか…」<br />すぐに腕を引き、しおらしく席に戻る。<br />殴られるのを覚悟して頭を腕でかばっていた少年は、それはそれでおもしろくない。<br />「あっ、あの…ね、ライズ？あたしって乱暴だったよね。いつも口より先に手が動いてさっ…。ライズが怒んないからってすぐ殴ったり蹴ったりして…」<br />「なっ、なんだよ急に…」<br />今のやり取りからいって、ティチェリのこの言葉はカイルが言わせているとしか思えない。それも腹が立つ。<br />「今まで…ごめんね…」<br />「ティチェリ、具合悪いの？なんか気持ち悪いよ」<br />ばき。<br />結局いつものように殴られた。しかもグーで顔面パンチ。<br />「ばかライズ～～～～！」<br />頭を弱々しく振りながら深いため息をつくカイルの姿が、仰向けに倒れた少年の目に映った。<br /><br />「ライズフール、よくやってくれました」<br />宿屋を出た一行の前に、鎧のサーキスが立ちはだかる。<br />「よくぞここまで無事に、神の像と巫女達を運んでくれました」<br />「（無事ってどの程度のことを言うんだろう）」<br />「なんでえ、サーキスさんがお礼を言うんですかあ？」<br />コリンのストレートな疑問。<br />「それは、その像を本当に手に入れるべきなのは、私だったからなのです。さあみなさん、中央の城へご案内致しましょう！」<br />そう言うなりサーキスは懐から水晶に似た玉を取り出した。<br />「？」<br />何が起こったのか理解できぬままメンバーたちの視界は歪み、足元は崩れ落ち、意識は体から離れるような感覚に襲われた。<br />そこにいた全員がなんの抵抗もできず、あっさりと霞のように消し去られる。<br /><br />メンバーは全員大きな部屋に移動していた。床や壁は大理石、天井からぶら下がるのはシャンデリアと一見豪華な部屋だが家具類といえば隅に並べられたソファ以外のものはなく、大勢の、それほど大事でもない客を待たせるための部屋というイメージがあった。<br />邪魔くさいことに部屋の中央には等身大の女性の石像が置かれている。<br />「ねえねえ見てよ！すっごくきれいな人だよ！」<br />「なあんですってえ。ラックス？」<br />どんぐり眼をぎょろりと動かしてコリンが威嚇する。<br />「やだなあ！いくら美人の人がいたって関係ないよ～。僕にはコリンがイチバンなんだからっ」<br />「ホントですかあ？」<br />「ホントホント」<br />「（イチャついてんじゃねー！）」<br />そこにいるほぼ全員がイライラした。<br />確かに、石像は美しい顔をしていた。どれだけの名工が作ればできるのか石像とは思えない細かい作りをしていて、肌のきめ細かさ、豊かな乳房のたおやかさ、腰まで伸びた流れる髪の瑞々しさまでがリアルに表現されている。<br />そして、今にも動き出しそうなほど精巧にできていた。<br />「待たせたの～」<br />大きな扉が重々しく開き、その向こうから鼻にかかった珍妙な男の声が聞こえた。<br />一同がそれに従いドアの方を見ると、そこには鎧のサーキスと…、少し遅れてからやっと目に入るのだが、彼の腰ほどにしか身長のない男が立っていた。<br />と言っても、みるからに金持ちそうな身なりで、横にいるサーキスを従わせている様子である。<br />「この方が、我が王です」<br />サーキスが笑顔をこめて紹介する。<br />「わしが王様じゃ～」<br />「（自分で言うな！）」<br />ライズフール心のツッコミ。<br />「それじゃここ、中央のお城なんだ…」<br />ティチェリは改めてあたりを見回す。心なしか瞳がキラキラしているような。<br />「彼らが、現在まで神の像と巫女たちを守ってくれた私の仲間です」<br />「なかま～？」<br />ラックスの反応を見てサーキスが王様に見えないよう、指を口の前に立てる。<br />「（何考えてんだアイツ…？）」<br />「ほうほう、ご苦労じゃったの～。うちのお城には軍やら兵やらがおらんでのー、像を集めるために傭兵も雇ったんじゃがあやつら失敗ばかりでのう。下品じゃし、お気に召さなかったんじゃ～」<br />「（自分でお気に召すとか言うな！）」<br />ツッコミ入れたい少年の口の端がちょっとピクピクしていた。<br />「流れ者じゃが、お前を信頼して任せてよかったの～」<br />「ありがとうございます」<br />「あのう～、王様あ。何故像を集めていたんですかあ？」<br />学校の授業よろしく片手をぴしっと上げてコリンが質問する。<br />「それはの～、これなんじゃあ」<br />チビ王様が指差した方向には先ほどの美しい像がある。<br />「この石像はのう、生きておるんじゃあ。なんと神の娘が呪文で石化したものでのう。神殿の像３体を使い、巫女の立会いのもとで呪文の効力が消えるようになっておる…んじゃよな？」<br />傍らのにわか従者に同意を求める。サーキスはゆっくりと首を縦に振った。<br />「確かにそのように言い伝えられて来たな。王よ、神の娘を復活させてどうする？」<br />「結婚するんじゃあ～」<br />「はぁ？」<br />チビ王様の答えを聞いたうち数名が眉をひそめて耳に手をかかげた。<br />「わし、この年で妃がいないのでそろそろつれあいが欲しいところなんじゃが、このナリでのう。国は豊かとは言えないので近隣の王女はバカにして来てくれないし、城のメイドにさえ相手にはしてくれなくてのう」<br />なるほど、確かにチビ王様はあまり妙齢女性の結婚相手としては望ましくない容姿をしている。見ての通りの低身長だし、頭部はクラウンに隠れてはいるが、額に前髪がついていない。多分、ハゲだ。でっぷりとした体型で、出張った腹で足元が見えない、というか太りすぎていて立っている状態では腰をかがめられないほどだ。おそらく歩くより横に転がした方が早いだろう。いるだけでふうふう言ってるし。憎めない容貌はしているが、男性ではなくそういう形の動物のようである。<br />好かれるが愛されない。猿回しの猿に似た感があった。<br />「で、わしが悩んでおるところへこのサーキスが流れてきおっての。昔からこの城にある石像が実は神の娘であると教えてくれたんじゃ。そういうわけでわし、この像の石化を解こうと思っての～」<br />「（うわ、めっちゃくちゃ怪しい話…）」<br />「あぁ～、助けてあげれば恩を感じて結婚してくれると思ったんですねぇ？」<br />嬉しそうにマーヴェラが手を打った。<br />「正解じゃ～」<br />「やったぁ～」<br />「そういうわけなので、３体の像を渡してもらいましょう、ライズフール」<br />いまいち信用できない話にとっさに荷物をかばう少年だった。<br />サーキスが再び彼らを運んだものと同じ玉をかかげると、少年はその場に尻をついてしまった。荷物が不意に軽くなったため、バランスを崩したのだ。<br />次の瞬間、神の像はすべてサーキスの元へ渡っていた。<br />「おいっ！返せ…」<br />少年の言葉が途切れる。目の前に、サーキスの抜いた剣の切っ先があった。<br />「事が終るまで大人しくしていてもらいましょう」<br />フ、と彼は小さく笑った。<br /> ]]>
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<dc:creator>ひのつく人</dc:creator>
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<title>パクリ率高いですがオリジナル小説です。うん。</title>
<description> A brawny mask　8「メイフェアーは平気なわけ？」「何がだ？」結局怒りのあまり眠ることのできなかった少年と、朝早く庭先で杖の素振り（？）をしているメイフェアーが鉢合わせていた。「昨日カイルがマーヴェラとっ…あのっ…」「ん？」「いやあのっ…」巫女の瞳が横へ動く。少年がしどろもどろになっている理由を考えていた。「ああ、一緒にいたようだな？何かしていたのか？」「やっだから…」少年は巫女の側へいき、声を潜める。「
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<![CDATA[ A brawny mask　8<br /><br />「メイフェアーは平気なわけ？」<br />「何がだ？」<br />結局怒りのあまり眠ることのできなかった少年と、朝早く庭先で杖の素振り（？）をしているメイフェアーが鉢合わせていた。<br />「昨日カイルがマーヴェラとっ…あのっ…」<br />「ん？」<br />「いやあのっ…」<br />巫女の瞳が横へ動く。少年がしどろもどろになっている理由を考えていた。<br />「ああ、一緒にいたようだな？何かしていたのか？」<br />「やっだから…」<br />少年は巫女の側へいき、声を潜める。<br />「そのっ、前にカイルがメイフェアーにしたみたいなことをマーヴェラにも…」<br />「何故知っている？」<br />もの凄い墓穴を掘ってしまい、戦く彼に比べて巫女の態度は平然としていた。<br />「平気もなにも、あれは人間として必要な行為だと聞いたからな。マーヴェラにも良い機会だったのではないか？」<br />「…それ誰に聞いたの？」<br />分かってはいたが、一応確認してみる。<br />「ヴァーミリオンだが？」<br />「（あっ、のっ、ジジイ～～～！）」<br />怒りに打ち震える少年の背後から巫女がそっと寄り添う。顔が間近まで来たところで気づいて、彼は慌てて飛び退いた。<br />「しかし不思議なものだ」<br />「なななっ、何？」<br />首を傾げ、ふっさりとした髪を揺らしながら呟く。大きな瞳をくるくると回して何か考え巡らせているようだった。<br />「これだけ近づいてもあの時の様に呼吸が乱れたり動機が早まったりすることはないんだな。あれは何か特別な条件があったのだろうか？それともヴァーミリオンの力なのか？」<br />「しっ、知らないよっ！」<br />長い髪が頬に触れ、不覚にもドキッとしてしまった少年は慌てて体を反転させ、再び宿へ入って行った。ひとまず落ち着こうと自分の部屋まで走って戻る。<br />「え」<br />「…あ、ライズ」<br />なんでか部屋にはティチェリと、ついさっきまで爆睡かましてたカイルが並んだベッドに向かい合って腰掛けていた。<br />「…何やってんの？」<br />「え？なにって、少し話してただけだけど？」<br />そう言いながらもカイルの口元は妙にニヤけているし、ティチェリもなんだか困ったような、それでいて嬉しそうなというか微妙な表情をしている。<br />「話ってなんのだよ？」<br />「子供には分からない話だな」<br />「やっだあ！バカ！」<br />ティチェリがカイルの肩をぺしりとはたく。うまく言い表せないのだが、二人の間に流れる空気がいつもと違っていた。どこか甘みを帯びた独特の雰囲気。<br />「（まさかっ…まさかティチェリにまでっ…？）」<br />二つのベッドの間にさほどの距離はなく、真向かいに座れば膝が触れ合うくらいで、実際二人の足はややクロスしていた。<br />特になんということはない、普通に談笑している光景なのだが相手が相手なだけにひっかかるものがあった。<br />「（ティチェリ…僕といる時はあんな顔しないクセにっ！）」<br />少年の前では言動も乱暴で、皮肉ったりケンカ腰であったりする彼女が今はカイルに対して素直というか無防備な笑顔を見せていた。<br />「（気のせいだよな…もともとパパとティチェリは仲良かったし…）」<br />ちら、と横を見ると隅のベッドで未だに寝こけているラックスが目に入る。<br />「（ここでなにかあるってことはないか）」<br />少年は高まる動悸と疑念を悟られないよう適当に二人に挨拶して、自分の荷物を抱えて部屋を出る。ドアに手をかけた際、チラリと背後を盗み見るとカイルの顔に口をよせて何言か耳打ちしているティチェリが目に入った。<br />「！」<br />クスクスと小さく笑い合う二人の姿が妙に気になった。<br />「ライズううぅ～～～」<br />部屋を出るなり恨みがましい顔のコリンに待ち伏せ食らうし。<br />「いつの間にあのふたりがああぁ～～～」<br />思いっきり目に涙をためているところを見ると先程のやりとりを見ていて、しかも二人のただならぬ雰囲気をやはり感じ取っていたらしい。<br />「ティチェリってえ～、カイルさんの本命なんでしょうかあ～？なんだか、今までの方たちとは少し違うよぅなあ～～～…」<br />「まっ、まさか！そんなわけないよ！」<br />自らも抱いていた疑念を打ち消すように大声で叫ぶ少年であった。<br /><br />《中央の神殿》と呼ばれる最後のそれは、距離で言えば《水》と《火》のちょうど真ん中に位置する場所にある。だが水と火、二つの神殿からは生い茂る森に遮られており、安全な道を行くためには遠回りをしなければいけないような造りになっていた。そのため、巡行の最後はどうしてもこの《中央の神殿》ということになる。<br />「エ～ッ？ヴァーミリオンの勇者ァ？」<br />短い巻き毛に派手な髪飾りをあしらった巫女が、その姿に違わぬ素っ頓狂な声をあげた。厚ぼったい唇には毒々しいほどの紅がひかれていて、ひとことで言うと、けばい。本来ならぴったり止めてあるはずのシャツの前が、はちきれそうな乳房のために変に歪んで空間ができている。<br />「証拠がいるなら、そら」<br />メイフェアーがいつもの調子で顎をしゃくる。その方向にいたカイルが前に進み出た。<br />「ああどうも…」<br />後ろに控えていたメンバーはハラハラしていた。なにしろカイルの肩にある《刻印》は偶然が生んだ産物、ただのやけどである。偽者だとばれた場合にどんな騒ぎになるか分からない。<br />「それじゃア、こっちに来て。確かめるから」<br />《中央の巫女》はカイルの腕に全身を絡めるようにして寄り添い、自室へ招いた。その態度はどう見ても巫女と勇者ではない。<br />匂いたつような甘い雰囲気に敏感になった数人は眉をＭにしていた。<br />「アリーゼ、あまり時間は…」<br />「ちょっと外行っててェ。お客さんも来たようだし」<br />ゴン！<br />誰かが神殿の扉を蹴ったような音がした。素材が厚めにできており、外でなにが起こっているかは分からないのだが、勘の良いメイフェアーの『やれやれ』な顔を見ればお客さんの正体もうすうす分かる。<br />重い扉を開くとそこに控えていたのはやっぱり例の鎧の男たちだった。<br />最後尾には『どうもどうも』とばかりに明るく手を振るサーキスの姿もあった。<br />「またお前らかー！」<br />男たちは思い切り嫌そうな顔をしたが、すぐさま剣を抜いて飛び掛ってきた。問答無用。<br /><br />「それでは、私はこの人たちを連れて帰りますので」<br />カイルがいないため苦戦したものの、なんとか鎧の男たちに勝つことができた。メイフェアーの『しゅー、どん』がかなり効いたのと、応戦すると見せかけて背後から男たちをこっそり攻撃していたサーキスの影響が大きかった。<br />「あのさあサーキス、また後でその人たち連れて来るの？」<br />うんざりした調子でライズフールが尋ねる。<br />「いえ、もう３度も失敗していますから彼らはクビです」<br />アハハ、と鎧のサーキスは笑った。<br />「じゃあサーキスさんもお、クビなんじゃないですかあ？」<br />「いえ、私はいいのです。じゃ、そういうことで」<br />コリンの質問に対して明確なんだか曖昧なんだか良く分からない解答を出し、ぴしりと腕をあげて挨拶した後、鎧の一団をのせた台車を抱えて彼は去っていく。台車が用意されていたあたり、今回の戦闘の結果も読まれていた模様。<br />「毎回毎回、なにしに来てんのかなあ…」<br />肩で息をしているライズフールの後ろからひょこりと顔を出したラックスが呟いた（もちろん今まで隠れていた）。<br />「おまたせェ～！あ、終ったア？」<br />《中央の巫女》アリーゼと、偽勇者カイルが連れ立って神殿の奥から現れる。二人の衣服は乱れ、妙に甘ったるい空気を醸し出しており、あからさまに『何かありました』みたいな顔をしていた。<br />気づかないのは今回初めて戦闘に参加したため疲れきっていたティチェリと、鈍感なラックスくらいだった。<br />「つ…次、次は…」<br />コリンのどんぐり眼がウルウルしている。<br />「次はゼッタイ…ゼッタイ、コリンの番だと思ってたのにいぃぃぃ～～～！」<br />建物中に響く大声がフェードアウトしていく。未だ戦闘の疲れが抜けないライズフールはう～ん、と唸って少し考えてから傍らのラックスの肩を軽く叩いた。<br />「よろしく」<br />「えっ…えええ～…？」<br />不満気な顔をしながらもそれに従う気の弱い彼であった。<br />「それにしても、超ラッキー♪巫女に就任早々勇者が現れるなんてェ。もっ、あたし自由でいーんだよねェ？」<br />長いまつげをぱたぱたさせながら、上目づかいでメイフェアーを見る。どうやらリーダー各らしく、なにかと言うと他の巫女は彼女に伺いをたてようとする様子だった。<br />「そういうことだが…しかしこの像を取り去ってしまえば我らの神殿は全てなくなることになるのだ」<br />「あっ、そんなのヘーキヘーキ」<br />「…結局神殿に固執してんのはメイフェアーだけだったんだね」<br />悪気はないが、少年の鋭いツッコミが入る。<br />「…！」<br />自分の人生に初めて疑問を持って、水の巫女は神殿の隅で少し泣いた。<br /><br />集めるべき像は全て手に入り、神殿は遂に三つとも崩れ去った。<br />３人の巫女は食堂で食事ついでに次の方針について語り合っていたが、憑き物が取れたように朗らかな二人に比べて水の巫女はとにかく落ち込んでいた。<br />主役であるはずのライズフールは部屋を追い出されていた。昼間、ラックスがコリンを慰めにいった折、意気投合したらしく今は部屋の中でふたりきりである。始めは彼も一緒にすごしていたのだが、二人の目から『そろそろふたりきりにしてビーム』を痛いほど感じ取って廊下に出た次第である。<br />多分ティチェリは部屋。<br />カイルの居場所はいまいちつかめない。<br />少年は完全に手持ち無沙汰であった。３つの像は勇者扱いであるカイルではなく、何故か少年に預けられている。常に手放さぬよう言われているので今も彼の手元にある。<br />「（ううう、重いし。どっか座りたい…）」<br />暫く前までは部屋の前の廊下に座っていたのだが、通りかかる他の泊まり客の視線がいちいち集まるのに耐えられずに、今はフラフラしている。<br />「（ティチェリ…もう寝たかな…部屋入れてくれるかなあ…）」<br />夜中まで廊下を歩いているわけにもいかない。ちらりと食堂を覗くと巫女たちの論議が白熱していて入り込めるスキはなさそうだった。<br />「（仕方ないよ、うん、仕方ない）」<br />何に対して仕方ないのか少年は自分を納得させながら、今は一人であろう女性陣の部屋を訪ねた。<br />「（ティチェリも一人で退屈してるかも知れないし。なにも変な目的で行くワケじゃない！ちょっと話しするだけ！）」<br />扉の前でうんうん、と無言で頷いた後、深く呼吸する。何故か動悸が早くなっていた。ノックするために腕を上げる。その時、<br />『本当？』<br />部屋の中から嬌声が上がった。どうやら誰かと会話しているようだった。<br />誰か。<br />他メンバーがどこにいるのか把握していれば、その部屋に誰がいるのかは自ずと知れる。<br />カイルである。<br />「（…まさか…マジでティチェリまで…？）」<br />様子を見るべきか、飛び込んでいくべきか少年は迷った。いきなり飛び込んで誤解だった場合カッコ悪いし、またティチェリにからかわれるに決まっている。だからと言ってこのまま息を潜めてここで聞き耳を立てている間に『もしも』のことがあっても困る。<br />高まる鼓動を抑えつつ、音を立てないよう扉を開いた。<br />「本当だよ」<br />やはりカイルの声がした。目に入ったのは部屋の奥側にいるティチェリの姿だった。その視線の先にカイルがいるなら、扉のすぐ近くに立っているのだろう。<br />「もう一度…言って…」<br />震える声で、懸命に涙をこらえながら彼女の口元はそれでも笑みを浮かべている。<br />「君が好きだ」<br />「（！）」<br />そう告げられた途端、大きな目からボロボロと涙がこぼれ落ちた。<br />「嬉しい…ずっとそれが聞きたかったの…！」<br />黒い影が視界をさえぎる。カイルがティチェリの方向へ移動したのだった。やがて抱き合うために近づく二人の姿を見ていることができずに、少年はそっと扉を閉じた。<br /> ]]>
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<title>軽い気持ちで読みましょう。</title>
<description> A brawny mask　7宿屋の食堂である。毎度食堂だの宿屋ばかりで申しわけない。「あれは」メイフェアーが顎をしゃくった先には、食器を両手にかかえてはしゃぐマーヴェラがいる。「もともとああいう性格でな。ある程度は成長したものの、巫女には不向きということで処分されるところだったのだ。私によく懐いていたので、消し去られるのは忍びなかった。だから、私が心を封じて神殿の番をさせることを上へ提案したのだ」「…そう、だ
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<![CDATA[ A brawny mask　7<br /><br />宿屋の食堂である。毎度食堂だの宿屋ばかりで申しわけない。<br />「あれは」<br />メイフェアーが顎をしゃくった先には、食器を両手にかかえてはしゃぐマーヴェラがいる。<br />「もともとああいう性格でな。ある程度は成長したものの、巫女には不向きということで処分されるところだったのだ。私によく懐いていたので、消し去られるのは忍びなかった。だから、私が心を封じて神殿の番をさせることを上へ提案したのだ」<br />「…そう、だったんだ。ごめんっ…」<br />「なんだ？」<br />すまなそうな顔でうな垂れるティチェリとコリンに、水の巫女が首を傾げる。<br />「わけも知らずにい～、酷いとか人間じゃないとか言っちゃってごめんなさいですう～。コリンの方がひどかったですう～」<br />コリンに至っては涙まで浮かべている。<br />がらがっちゃーん！<br />「キャーッ！」<br />悲鳴と騒音につられてそちらに目をやると、床に散乱した食器と、その中央で座り込んでへらへら笑っているマーヴェラが視界に入った。<br />「あっ…えーとぅ…ごめんなさい？」<br />「マーヴェラ！」<br />男性陣が声をそろえて叱りつける。<br />「これからは日常茶飯事だと思え」<br />「あう」<br />ティチェリとコリンはテーブルに突っ伏した。<br /><br />「はあ…」<br />やれやれという顔で少年が食堂に戻って来た。<br />「ライズ、どうだった？」<br />「あの子はまだ泣いてたけど、親の方が許してくれたから」<br />力なく笑って、待っていたラックスとマーヴェラのいる席につく。<br />先程の騒ぎでマーヴェラが調子に乗ったせいで泊り客の子供が巻き込まれ、持っていたおもちゃが食器と一緒に破壊されていた。そのせいで、保護者代わり（？）のライズフールが謝りに行くことになったのだ。<br />「持ってった代わりのおもちゃは？」<br />「渡しては来たけど、気に入らないみたいだった」<br />「やっぱりなあ…」<br />うーん、と二人は腕組みする。<br />「どーしてですかあ～？形は違うけど、同じものなのにい」<br />騒ぎの元凶がきょとんとして少年らの顔を覗きこむ。<br />「あの子の宝物だったんだって」<br />「宝物？…って？」<br />「えっ…」<br />意外な言葉に、二人が絶句する。<br />「そんなに高価なものだったんですか？大変ですぅ～、ごめんなさいいぃ」<br />眉の尻を下げてすまなそうな顔をするのだが、それでもどこまで分かっているのか推測不可能であった。<br />「お金あんまり持っていないのですが、足りますかね～？」<br />「マーヴェラ、お金じゃないんだよ」<br />「ええっ？でも宝物でしょう？」<br />細い目を一生懸命広げて少年らの顔を交互に見る。<br />「高価だから宝物って言うんじゃないんだ」<br />うんうん、と横でラックスが頷く。<br />「あの子の思い出があのおもちゃにはつまってたんだよ。だから大事な物だったんだ」<br />「思い出…大事？？？」<br />理解に苦しんで首を傾けすぎてマーヴェラはテーブルに頭をぶつけた。<br />「思い出…あると大事？」<br />「そうだよ！例えばコレッ！」<br />ラックスが懐から白い包みを取り出す。包まっている布を丁寧に解くと、そこから木箱が現れる。まるで宝石でも取り出すようにうやうやしく蓋をあけるとそこには、<br />「…ゴミ？」<br />「ばかっ！違うよっ！」<br />珍しく彼はライズフールの頭をはたいた。<br />そっと紐を指でつまんでするすると箱から取り出す。<br />「ああ、ティチェリのお守りかあ」<br />「これは僕の宝物なのっ！」<br />そう言って握り締め、何度かほお擦りした後また大事そうに箱に仕舞い込む。<br />「（また大層な…）」<br />「一日一回取り出して眺めるのが僕の日課なんだ～。ライズにはゴミに見えても僕には大事な大事なだいっっっじなっ！生まれて初めて女の子から貰ったプレゼントだし！ライズにはゴミでもっ！」<br />「しつこいなあ！」<br />「でもライズフールさんも同じもの首にかけてますね？」<br />なんやかやと問答しているうちに、服の下から『ゴミ』が飛び出して来ていた。<br />「あの、それ下さいい！」<br />「えッ？」<br />ぴしりとマーヴェラのてのひらが、ライズフールに向って伸びていた。<br />「私、私の宝物にしますから。いらないならくださいっ」<br />彼女の瞳はキラキラと輝いていた。大事な思い出を一切持たないため、宝物というものは理解できないが、接触のあったメンバーの大切にしているものなら何か感じることができるのではないかという思いを持ったのだった。<br />「えっ…とっ、これは…僕にも大事なものだから…」<br />「ライズフールさんは他にも大事なものや思い出があるんでしょう？だったらひとつくらい下さいぃ～」<br />「いやその…とにかくこれはだめっ！」<br />「む～～～～～～…」<br />マーヴェラは少年の前に手を出したまま頬を膨らませ、恨みがましく睨みつける。<br />しばしの沈黙の後。<br />ぶちぃっ！<br />「あっ！」<br />突然、差し出していた方とは反対の手で少年のお守りを引きちぎったマーヴェラだった。<br />「いっこくらいいいでしょうっ？」<br />「マーヴェラっ！」<br />奪ったお守りを握り締め、彼女は食堂を出て行った。<br />「あんたたちまだここにいたのっ…きゃあ！」<br />「うわあ！」<br />どっすん！<br />大騒ぎのため非難して部屋へ戻っていたティチェリと、慌ててマーヴェラを追うため走り出したライズフールが食堂で鉢合わせてぶつかる。間が悪いっつーかなんつーか。<br />「いった～～～い！何すんだばかあ～！」<br />「あっつつつ…ごめん」<br />「今、廊下を走ってったのマーヴェラさんですよねえ」<br />ティチェリと同行していたコリンは数歩後ろを歩いていたため難を逃れた。ばたばたと騒がしく走り去って行く後姿をのんきに見守っている。<br />「そ、そうだ！マーヴェラに大事なものを取られたんだっ！追わなきゃ！」<br />「え～～～っ」<br />追いかけるのに少々間があったとしても、どんくさいうえに足音さえ騒がしいマーヴェラに追いつくのは簡単だった。酒蔵に隠れようと入り込んだところであっさり追い詰めてしまった。<br />「マーヴェラっ！返せよっ！」<br />「ひゃっ！」<br />うるさく突っ込むことはあっても割と表情は温和な少年だったため、この時に見せた彼の鬼気迫る顔つきに巫女は震え上がった。<br />「…うっ…うえええ～～～ん！ひぃいいいんんっ」<br />子供（実年齢は少年より上だが）の防衛手段として、泣くほかないと直感したらしい。地べたにへたりこんで泣き出してしまった。狭い酒蔵や壁にびっしり並べられた酒ビン、下に積んである空のビンに甲高い声が共鳴して、まるで超音波のように少年の耳と脳内を攻撃する。<br />「わあああああ～～～んっ！」<br />「泣くなーーー！」<br />「キャアアアアアーーーッ！」<br />ビシッ！<br />ライズフールの頭部にチョップが入る。<br />「いってぇ～…」<br />「女の子を泣かすな、バカモノ！」<br />背後にカイルが控えていた。振り向くと、マスクをした顔ではなく厚い胸板が目に入る。<br />少年を押しのけて酒蔵に入り込み、すっかり小さくなったマーヴェラを抱えて膝に乗せた。<br />「ちぇっ（パパみたいなこと言ってるし…パパだけど）…」<br />「うっ…ひっ…ひ～～～んっ…」<br />「あーもう泣かなくていいから…どうしたんだ？」<br />「だってマーヴェラが僕のお守りをっ！」<br />ライズフールの剣幕に怯えつつも、彼女は奪い取ったものをしっかりと握り締めて手放そうとしなかった。<br />「…うっ…だってっ…欲しかったんですう～。みんなっ、みんな持ってるから、すごく大事な思い出があるんだってっ、だからっ、だから私もこれがあれば、大切な思い出がっ…ううう、うえええ～～んっ…」<br />たとえ相手に非があったとしても、泣かせてしまうとあまりいい気はしない。彼女の生い立ちをかじり聞いたせいもあって、直情で責め立てたのはまずかったかなと子供ながらに反省した少年であった。<br />「へぇ～～～～～～～～～～～～～～～？」<br />真横からものすごく長いへぇ～？が聞こえた。一緒に追いかけてきたティチェリとコリンが両脇に立って、それぞれがニヤついている。<br />「大事なものなんですかあ～」<br />「なっ、なんだよっ」<br />「ゴミって言ったくせに」<br />「だっ…からそれは…ごめんってっ…」<br />二人からは少年の顔色が変わる様がありありと見てとれた。体温計の水銀が熱で上がっていくように、首のつけねから徐々に赤くなり、頭のてっぺんまでそれが届いてお湯が沸騰したヤカンが『ピーッ！』というイメージである。と言っても、最近ヤカンでお湯を沸かす人は少ないので（以下略）<br />「マーヴェラ、それはライズに返すんだ。お守りなら、私のをあげよう」<br />納得したのかしっかり握りしめていたお守りをあっさり持ち主へ返した。<br />ふっと一息ついたところで、また両サイドの少女たちがニヤニヤしながら少年を肘でつつく。<br />「なんだようっ」<br />「べっつに～～～」<br />カイルが襟元を開き、中の紐に指を通す。二本の紐が首にかかっていた。もともと持っていたものと、ティチェリから先日プレゼントされたものだ。そのうち一本、古い方を外してマーヴェラに差し出した。<br />「わ～っ…ずいぶん古ぼけてますねえ」<br />「それだけ思い出がつまっているということだ」<br />少年は眉をひそめた。ふたつあるからひとつ渡すというのはいいとして、あげた方は昔から持っていたらしい、古い方だ。<br />「（それ…ママのだろ？なんでティチェリのやつをあげないで、そっちを出すんだ？？？）」<br />ふと、横にいるティチェリを見るとやはり複雑な表情を浮かべている。少年の視線に気づいて少し頬を赤らめた。<br />「あっ…とぉ…もっ、眠いから…いこっかコリン？」<br />「え～～～っ？でもでもでもお」<br />「いいからいこっ」<br />「あっあっあっ、カイルさあ～～～ん」<br />カイルの膝の上で無邪気にはしゃぐマーヴェラの様子に歯噛みしながら、コリンはひきずられて部屋へ帰っていった。<br />「マーヴェラ、思い出というのは形あるものばかりではないんだよ」<br />「形がない思い出なんて、忘れちゃうんじゃないですかぁ？」<br />お守りをつけるために髪を分け、項をカイルにさしだしながら問う。<br />「忘れないよ。君が大事と思ったこと、心に留まったことひとつひとつが全て思い出になるんだ。例えば今日、君が泣いてしまったことも」<br />「え～～～っ…？」<br />未だ乾ききらない目の下の涙を指で拭う。横に滑らせた指が軽く耳たぶに触れるとマーヴェラはピクリと反応した。<br />「あっ…」<br />「大切なのは、君が感じる心だよ」<br />「感じる心…？」<br />耳から首筋、首筋から鎖骨へと節くれだった指がなぞっていく。カイルの行動に戸惑いながらも受け入れ態勢で巫女は目を閉じた。<br />「みんなの優しい心を君が感じ取ることが大事だ。例えば今、私が君を愛しいと思っているのが感じとれるかな？」<br />「はっ、はいっ…感じますう…」<br />「？」<br />巫女と言葉を交わしながら、カイルの顔は少年の方へ向けられていた。手を差し出して上下にひらひら振っている。『出て行け』とゼスチュアしているのだ。<br />「（こっ…このオヤジっ…！）」<br />怒りに震える手で少年は酒蔵の扉を乱暴に閉めた。<br />『はいい、感じますう～』<br />「（帰ったら絶っっっ対ママに言いつけてやるっ！）」<br />背後から聞こえる怪しい声に煮えたぎる思いを抱えて来た道を戻っていく少年であった…。<br /> ]]>
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<title>パクリ率高いです。ご了承ください</title>
<description> A brawny mask　6外の家畜さえ寝静まっている時間帯である。一応は早朝と言っても構わないが、季節柄まだあたりは暗い。闇に目が慣れていなければ何も見えないほどの廊下を、カイルは忍び足で進んで行く。宛がわれた部屋のドアに手をかけようとした時だった。「《レキシード》！」何者かの名前が呼ばれ、彼はピクリと反応した。「やっぱりパパなんだろうっ！」廊下の先から姿を現したライズフールが指差し確認。「何を言ってるんだ
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<![CDATA[ A brawny mask　6<br /><br />外の家畜さえ寝静まっている時間帯である。一応は早朝と言っても構わないが、季節柄まだあたりは暗い。闇に目が慣れていなければ何も見えないほどの廊下を、カイルは忍び足で進んで行く。<br />宛がわれた部屋のドアに手をかけようとした時だった。<br />「《レキシード》！」<br />何者かの名前が呼ばれ、彼はピクリと反応した。<br />「やっぱりパパなんだろうっ！」<br />廊下の先から姿を現したライズフールが指差し確認。<br />「何を言ってるんだ、違うといってるだろう？」<br />「でも今振り向きそうになっただろっ！」<br />「そ、それはちょっと驚いたからだ！」<br />猜疑のこもった目で少年は詰め寄る。<br />「メイフェアーとなにしてたんだよっ！ママに言いつけるからな！」<br />「ばっ、バカいえ！お前のママが怖いわけあるか！」<br />「なんでさっきからどもってんだよ！」<br />「く、クセだよ！」<br />そこまで言うと、お互い睨み合ったまま息をひとつ吐き、なんとか落ち着きを取り戻そうとしていた。<br />「…ママが言ってたな～。パパは結婚前すっごい浮気者だったんだってー。今はママがいないからって、こんなことしてていいのかな～」<br />「そんな昔のことを持ち出したところで…」<br />「え？パパのそんな昔のことなんで知ってんの？」<br />「い、一般論だ！」<br />「あっ！待てぇっ！」<br />体を翻して逃げ出したカイルを追って、少年も外へ飛び出した。<br /><br />だいぶ陽が高くなった頃、周辺をかけずりまわった挙句スタミナ切れで、汗だくで倒れている二人が他メンバーによって発見されたという（その時、彼らは走り回っていた理由を忘れていた）。<br /><br />巡行二番目は《火の神殿》と呼ばれていた。<br />「帰るが良い」<br />火の神殿の巫女は感情のない声で静かに呟いた。<br />切れ長のつりあがった目をした美しい娘ではあったが、その顔には表情がない。<br />「…今の話、ちゃんと聞いてたあ？」<br />巡行の札を握り締め、少年は声を裏返して抗議した。ティチェリもそれに続く。<br />「ここにいたら危ないんだよ！城の連中が来る前に逃げないと！それにその像も…！」<br />「我が神殿を見捨てるつもりはない」<br />「え～？お気持ちは分かりますがあ～」<br />コリンの言葉にメンバーが反応して、いっせいにメイフェアーを振り返った。<br />「やはり、無駄だな」<br />最後尾でメンバーのやり取りをみていた彼女は小さくため息をついた。<br />「ムダなのお？やっぱりこの人も神殿に命かけてたりするのかなあ」<br />ラックスが口を尖らせる。<br />「カイルさんのお、肩のマーク（火傷）を見せて像だけ貰っちゃいましょうかあ？」<br />「それも無理だ。刻印など見てもこれには分かるまい」<br />そう言って火の巫女の方向へ顎をしゃくる。<br />がしょんがしょんがしょん…<br />鉄の擦れあう音とともに、例の男たちが近づいて来る。相変わらずの下卑た笑い声が不快だ。<br />「あいつらだ…！まずい！彼女を守るんだ！」<br />「いや、ライズフール、待て。全員身を潜めろ」<br />飛び出そうとした少年を制し、水の巫女が提案する。<br />「でも連れ去られたりしたら…」<br />「いいから、黙って見ていろ」<br />巫女はにこり、と笑って肩を竦めた。全員、彼女の提案に従い左右に分かれて身を潜める。<br />「ちょっとお～、なんでライズがこっち来んの～？コリンの横にいればいいでしょっ？」<br />明らかに棘々しい語感でティチェリは少年を押しのけようとする。<br />「…言っとくけどっ…コリンとは、ティチェリが思ってるような、そんなんじゃないからなっ」<br />「…あっそっ。別にどーでもいいけどっ。…あんまりくっつくなっ」<br />「狭いんだからしょーがないじゃん」<br />頬に息がかかるのを意識せずにいられない。そっとティチェリの方を向くと目が合ってしまった。<br />「…なんだよっ」<br />同時に同じ言葉を発して、二人は赤面した。<br />『あんまり触らないでくださあ～い～』<br />『だだだだだだってだってだって…』<br />ラックスとコリンが隠れている茂みの方からも言い争う（？）声が聞こえる。<br />やがて鎧の男たちは現れ、火の巫女の前に立ちはだかる。彼らの主人から下された命令を、もっともらしい理由を並べ立てていた。<br />巫女はライズフールたちにしたものと同様、機械的な受け答えで男たちを拒否した。そのうちに、気の短い男が巫女に飛び掛る。<br />バシイィッ！<br />「うああああっ！」<br />悲鳴を上げたのは男の方だった。振り上げた腕が巫女に届く前に、体ごとはね返されて２、３ｍ吹き飛ばされた。電流でも流れているのか、倒れた男は痙攣しながら気を失った。<br />突然の攻撃に戸惑いながらも、今度は残った者が一斉に剣を抜き、巫女に向っていく。<br />バシッ！バシィッ！<br />「ぎゃーーーっ！」<br />「わーーーー！」<br />結局誰一人、巫女に触れることはできずに全員が意識をなくした。<br />「な…なんだ、アレ…」<br />「これを守っている壁のようなものだ」<br />少年の問いに、水の巫女が答える。<br />「これは…己で物を考えることができないからな。自分の身を守る術を知らんので外側から防御壁を作っておいたのだ。まずはこれを取り除かねば」<br />「そんなことできるの？」<br />水の巫女は薄く笑った。<br />「お前たちの協力なくしてはできないのだが。この壁の装置はこれの服の中に仕込まれている。それを取り出せば良い」<br />「え～っ？でーもー、この人には近づけないじゃないですかあ」<br />「飛びかかるから弾かれるのだ。そっと近づいて、両側から腕を掴め。ヴァーミリオン、ライズフール」<br />黒目がちの瞳を二方に分かれる男たちに流し、ごく短い言葉と態度で命令する。正に、顎で使われるという状態だった。<br />「…ほんとだ…弾かれない…」<br />恐る恐る二人は火の巫女に近づいたが、鎧の男たちのように弾き飛ばされることもなく、容易に近づくことができた。巫女も、特に反応しない。メイフェアーの指示通りに両側から腕を伸ばす。<br />「しっかりと押さえておけ。ああ、言っておくが攻撃はされるからな」<br />「えっ…」<br />ばりばりばりばりばり！<br />「ギャアアアアアアアア！」<br />メイフェアーの言葉が終らないうちに火の巫女の体は光りだし、なにか凄まじいものを放出した。苦痛に歪む二人とは対照的に、彼女は顔色ひとつ変えない。<br />「めめめめめメイフェアー！こっ…ここここここ」<br />「ははははははは早く早く早く」<br />「こらえろ。腕を放すなよ。途中で放したらやり直しだ」<br />メイフェアーもまた、涼しい顔で光の放出が終るのを待っていた。<br />「そそそそそそそそそ」<br />「ががががががががががが」<br />放出が終っても必死の形相を浮かべて火の巫女に抱きついている二人を尻目に、水の巫女は背後にまわってあっさりと服の中にある小さな箱を取り出す。地面に投げつけると、それはいとも簡単に弾け飛んだ。<br />「刻印の勇者が現れるまでここを守るという役目は同じなのだが…これには心がないので分からないのだ」<br />「心がないって？どういう意味？」<br />切れ長の目で常に前だけを見据える人形のような巫女の顔を撫で、メイフェアーは重いため息を吐いた。<br />「心は邪魔なので封じてしまった。私が…」<br />「…じゃっ、じゃまあ？」<br />「ひどい！なにそれ！」<br />ラックスとティチェリが水の巫女に詰め寄る。<br />必要以上に普通の人間と関わることのなかった巫女は、ストレートに感情をぶつけてくるメンバーらに対して戸惑っていた。<br />ただ、仕事を円滑に進めるために行ったのだが、それが悪いことだと彼女に教える者はいない。<br />「ひどい…のか？」<br />「ひどいですう～！メイフェアーさん人間じゃないですう～」<br />「（確かに人間ではないが）分かった…なら心の縛めを解こう…」<br />戸惑いの表情を隠せないまま、彼女は火の巫女の前に立ち、しきりに指を切りながら何言か唱える。<br />「…責任は…取るんだな？」<br />「えっ…」<br />メンバーの返事を待たず、火の巫女の心は解き放たれる。メイフェアーの両手から出現した発光体がその場所を離れ、巫女の体に入り込む。幾分かの衝撃のためか、彼女の体は倒れ込んだ。<br />「あ～～～っ」<br />なんでか一番焦ったラックスが飛び出して、その体を受け止める。が、非力な彼はその体重を支えきれずに一緒に転倒してしまった（彼が下敷きになったおかげで巫女にケガはなかったが）。<br />「マーヴェラ、起きろ」<br />ぺち、と意識を失ったらしい火の巫女の頬を張る。<br />「うんんん～…でもーっ、まだ眠いしー…」<br />メンバーはちょっと耳を疑った。なんか心を封じられてた者の第一声とは思いにくい。<br />べしーん！<br />今度は思い切り頭をはたく。それほど力がこもっているようには見えなかったが、ものすごくいい音がした。<br />「きゃぁー！いったーいっ…あ、あれぇ？おねえさま？あらーっ…お久しぶりですぅ～」<br />「おねえさまあ？」<br />「妹ではないのだが、これが勝手にそう呼ぶのだ」<br />「いっ、いやそんなことはどーでもいーんだけど」<br />ひとつ大きなあくびをしてから、火の巫女マーヴェラと呼ばれた少女はぴょこりと立ちあがる。見慣れないメンバーを物珍しそうにキョロキョロと見回し、一通り顔を見てからまたメイフェアーに向き直った。<br />「刻印の勇者だ」<br />無言の誰何に、メイフェアーがため息まじりに彼らを紹介する。<br />「えーっ！やったぁ！じゃあ私の役目も終わりですねぇ！ひゃは～っ☆」<br />「…なんかさあ…」<br />「う、うん…」<br />ティチェルはライズフールを軽く肘でつついた。すぐ傍らのラックスも頷く。<br />「…コリンがふたりになったって感じ？」<br />「どこか行くんですかあ？」<br />「ああ、これから中央を目指す」<br />ひょん、と飛び上がって《勇者》と紹介されたカイルの腕にしがみつき、その大きな体の横から顔を出してまたメイフェアーに問いた。<br />「おねぇさまが行くなら私も行く～っ！」<br />「ちょっとお！なんでカイルさんと腕組んだりするんですかあ！だめですう！離れてくださいい～！」<br />「（また増えるのか…）」<br />「マーヴェラ！」<br />水の巫女が鋭い眼光で一喝すると、火の巫女は驚いたハムスターのように硬直する。<br />「その前にすることがあるだろう？」<br />「あっ…あっ、はい、ごめんなさいぃっ！これっ、これですねっ？」<br />怒られた方の巫女は慌てて神殿の中に入り、すぐに戻って来た。手には、件の像が握られている。<br />「はいっ、勇者さんどおぞっ」<br />「ああ、ありが…ってこれ？」<br />ズズ…ズ…ズゴゴゴゴ…！<br />「ばっ、ばっばっ…」<br />『ばか～～～～～っ！』<br />ドドドドドドドドドドドドドド…！<br />神殿はやっぱり崩れた。<br />「あはっ…やっちゃった～。ごめんなさーいっ」<br />命からがら逃げ出したメンバーは、やはり逃げ遅れてカイルに抱えられたまま明るく笑っているマーヴェラを見つめながら深くため息をついたのだった。<br /><br /> ]]>
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<title>暫くＩＮできないでいました。ふぅ。</title>
<description> A brawny mask　5小さなボディーガード達は自慢の杖をクロスして、神殿の扉を守っていた。「早々に次の神殿を目指すのだ。勇者たちよ。メイフェアー様の遺志を無駄にするな」「ライズ…」言われて振り向いた少年の目に、涙に塗れたティチェリの顔が映った。「こんなのないよね…おかしいよね…神殿を守るために命を捨てなきゃいけないなんてっ…」彼もやるせない気持ちだった。ズズ…ズズズズ…！「！」あろうことか、目の前にそびえる神
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<![CDATA[ A brawny mask　5<br /><br />小さなボディーガード達は自慢の杖をクロスして、神殿の扉を守っていた。<br />「早々に次の神殿を目指すのだ。勇者たちよ。メイフェアー様の遺志を無駄にするな」<br />「ライズ…」<br />言われて振り向いた少年の目に、涙に塗れたティチェリの顔が映った。<br />「こんなのないよね…おかしいよね…神殿を守るために命を捨てなきゃいけないなんてっ…」<br />彼もやるせない気持ちだった。<br />ズズ…ズズズズ…！<br />「！」<br />あろうことか、目の前にそびえる神殿が再び揺らぎ出した。<br />ズズズ…ゴゴゴ…！<br />「…崩れる…？」<br />「逃げろ！ティチェリ！ラックス！コリン！カイ…ル？」<br />「カイルは？カイルがいないっ！」<br />「まさかまだ神殿の中に？」<br />「うそっ！カイルさあ～～～ん！」<br />ドドドドドドドド…！<br />「きゃ～～～～～っ…！」<br /><br />一行は瓦礫の山を呆然と見ていた。立ち尽くす者、膝をつく者、地べたに座り込んでいる者。だがその中に、カイルの姿はなかった。<br />「カイルさああ～～～ん…」<br />コリンが瓦礫に向って何度となく叫んでいる。<br />「なんで…メイフェアーが命がけで守ろうとした…守ったはずの神殿がこんなに簡単に崩れるなんて…！なんで…」<br />ティチェリは立ち尽くしているライズフールにしがみつき、呟いた。全身を激しく震わせている。<br />「カイルさああああ～～～～んっ…」<br />「（カイルは…パパはどうしたんだ…？なんでこんなに簡単にいなくなったりするんだ？なんで…？）」<br />ティチェリから腕に伝わってくる震えも熱い涙も、少年には感じられなかった。全ての力が抜けていくようだった。<br />「ガイルざあああ～んっ、返事じでぐだざいよおおおお～」<br />「カ…カイル…カイルーーー！」<br />「…は～～～い…」<br />「へ？」<br />思わず叫び出したライズフールの目の前に、ちょこんとカイルは現れた。おずおずと手を振り、申し訳なさそうに小さく返事をする。<br />「やあ」<br />「やあって…ちょっ…」<br />神殿が崩れ去る時に巻き込まれたのだろう。全身に擦り傷と打撲のあとがあり、服もところどころ裂けていた。腰に大きな荷物を抱えている。<br />「…なんと…」<br />低くくぐもった声が、下方から聞こえてくる。黒くすすけていたので判別できなかったのだが、荷物と思われたそれは人がたをしていた。<br />「なんという事をしてくれたのだッ！馬鹿者ォ～～！」<br />薄汚れた顔の、目と思しき部分から水が吹き零れて、頬を伝って顎に流れその部分だけを洗い流した。<br />「メイフェアー！」<br />未だボーッとしている少年の傍らでティチェリが我に帰る。<br />「我が命を賭して守る筈の神殿がっ…ああ、神殿がぁっ！」<br />カイルにしっかりと抱きかかえられ、宙に浮いた手足でばたばたともがく。<br />「死んだら、もったいないじゃないか？」<br />「馬鹿を言え！あれは私の命だったのに！かっ、返せ！返せぇっ！私の神殿を返せえぇっ！ゆ、許さんぞっ！例えヴァーミリオンといえど許さんっ…！うえええ～～～んっ！」<br />先ほどまでの落ち着いた巫女というイメージがガラガラと崩れた瞬間だった。腰に抱かれたまま泣きじゃくり、子供がだだをこねるように暴れ続ける。<br />やがて、時間がたつとメイフェアーはぐったりして、その四肢は力なくぶら下がるままになった。<br />どうしていいか分からずにその他のメンバーはただその様子を見守っていた。<br />「…神殿なんてまた建てればいいじゃないか。命を失ったら戻らないんだぞ」<br />「…黙れ。あの神殿の歴史がどれだけ続いているかも知らずにそのような軽口を叩くな。下ろせ。お前に触れられていると思うと気分が悪い」<br />その場に下ろされるとすぐに顔を上げ、カイルを睨みつける。<br />「…像を…集めるのだろうな？ヴァーミリオンよ」<br />強制に近い質問に対して無言で頷く。<br />「私も行く」<br />「えっ」<br />後ろにいたメンバーの方が驚いて声を上げた。<br />「全てが終った時…お前を殺してやる」<br />「ん～…好きにすれば？」<br />なんでかニヤニヤしながら殺人予告を受けた彼はマスクごしに頭を掻いていた。誰がどう見てもおかしな反応であった。<br />「私達は」<br />二人のボディーガードの声がはもる。<br />「神殿もなくなったのだし、これで解雇だな。自分の村に帰ろうと思う」<br />「…ああ、すまなかった」<br />「ヒィッ！」<br />振り返った巫女の顔つきに、二人は小さな悲鳴を上げた。口調こそ元の落ち着いた状態に戻っていたが、カイルに対して『殺してやる』と言った時のままの表情がはりついていたのだ。<br />「…よろしく頼む」<br />「ハッ、ハイイイイイ！」<br />鋭い視線をギラリと向けられた少年も、震え上がってしまった。<br />「ああああの、あの、このおじさんたちどうする？」<br />始終体を丸めて逃げ回っていたラックスが口を挟む。カイルの特訓とやらに意味があったのか、神殿が崩れた際には率先して気を失ったままの鎧の男たちを運んでいたようだった。<br />「彼らは、私に任せてもらいましょう」<br />がっさーっ。<br />「サーキス！」<br />生い茂る草むらから突然鎧のサーキスが現れた。どうやらず～～～っと隠れて様子を見ていたらしい。<br />「…ずっとそこにいたの？」<br />「はい、ずっとここにいました」<br />ポッ、と頬が朱に染まる。<br />「どうした？行くぞ！」<br />遥か向こうで声がする。『ついて行く』はずの巫女はさっさと一人で歩きだしていた。<br /><br />その日の夜、宿屋。<br />「らぶらぶ大作戦ですう～」<br />「えええ～～～…」<br />深夜にものすごく上機嫌で部屋を訪れたコリンに対して、ライズフールの表情は暗かった。<br />「だってえ、約束したじゃないですかあ」<br />「？」<br />「じゃっ、ちょっと行ってくるから」<br />意味が飲みこめずに首を捻っていたが、ちょっと考えた後でラックスはひとつの結論を出した。<br />「そうか！らぶらぶなんだ！あの二人は」<br />ぽふっ、と右手の拳で左のてのひらを打つ。<br /><br />カイルは宿屋の庭先で石段に座り込み、長剣を肘掛にぼんやりと外を眺めていた。<br />姿勢を低くして、やや遠いところから少年達はその様子を覗き見る。<br />「あっ、なんか月とか眺めてるっぽいですね。カッコイイ～。キャー」<br />「ぼーっとしてるだけだろ。だいたいあんなマスクしてんのになんでカッコイイかどうか分かるんだよ」<br />「顔は関係ないんですう～」<br />「えええ（やっぱり）…」<br />ライズフールは激しく首を捻った。<br />「でっ、作戦なんですが、ライズがまず私に襲いかかってですね、そこをカイルさんに助けてもらうという「いやだッ！」<br />ばふん！<br />コリンの掌打が容赦なく少年の口と鼻を突いた。<br />「大声だしたら見つかっちゃうじゃないですかあ～」<br />「コリン酷い…」<br />ゴツッ！<br />「いてっ！」<br />次に声を上げたのはカイルだった。メイフェアーが別方向から音もなく現れ、持っていた杖で頭部を殴りつけたのだ。<br />「…何故避けない？気づいていたのだろう？私はお前を殺すと宣言した人間だぞ」<br />「全然気づかなかった」<br />巫女の方へ向き直り、口の端を吊り上げカイルが笑った。覗いていた二人は慌てて腰をかがめる。<br />「嘘をつけ。一度殴らせたからと言って、私が満足するとでも？私の意志は変わらない。全てが終ればお前を殺す」<br />「メイフェアー、君は素直じゃないな」<br />「なんだと？どういう意味だ！」<br />そっと肩に伸びてくる手を巫女は振り払う。<br />「君は私に、命を助けてくれてありがとうと言うべきだ」<br />「は？馬鹿を言うな！私は死にたかったんだ！神殿を守りたかった！それが使命…」<br />「使命だな。君の望みじゃない」<br />スッ、とひとさし指を鼻先で立て、距離を置く相手に近づいていく。<br />「違う、神殿を守ることこそが私の望み…私の命など惜しくなかった…」<br />「君は昼間、声をかけてきた子供の笑顔を見て笑い返しただろう？」<br />「…それがどうした？」<br />男の話に耳を傾けながら、鼻先に近づいてくる指を凝視する。<br />「野に咲く花を見て微笑んだだろう？初めての町を見て驚嘆しただろう？」<br />「文句が…あるのか？」<br />「気がつかないのか？君は、君の体験した事柄に対して感動していたんだ。生きている事に対して感動した」<br />巫女は目を丸くして、言葉を失う。<br />「神殿を守るという使命しか知らずに死んでいたら、そんな感動はなかった筈だ。あのまま死んでも、君は死にきれなかっただろう。なにしろ、まだ生きていなかったんだからな」<br />「…生きていなかった？私が…？」<br />いつの間にか、カイルはメイフェアーの目前に迫ってきていた。暗い中でもお互いの顔色が分かる位置にまで。<br />「そうだ。だが、今日君は生きた。今から死ねば、神殿が蘇ると言ったら君は死ねるか？今日の感動を捨てて」<br />「あたり…前だ…」<br />「嘘だ」<br />太く長い指が額にそっと触れる。<br />「君はもう死ねない。死にたくないと思っているからだ」<br />「でたらめ…言うな」<br />「だから素直じゃないと言うんだ」<br />指先はゆっくりと移動していき、小さな鼻をつつく。<br />「私は…神殿を…」<br />「神殿はもうない。君は死ぬ必要がないんだ」<br />「な…ら、私はなんのために生かされてきたのだ？」<br />大きな瞳が小刻みに震える。カイルの指が、唇に触れるとメイフェアーは感電したように体を揺らした。<br />「過去のことは知らない。君はもう、自分の生きたいように生きればいい。君のしたいことをしていい。だったら君は死にたいか？」<br />「えっ…」<br />「誰かに殺して欲しいのか？」<br />不意に、巫女の首を太い両腕が襲う。軽い圧迫に、一瞬恐怖を感じて彼女は身を固くした。<br />「…死にたくは…ない」<br />「そうだろう？君の本当の心は生きたかったんだ。神殿の犠牲になんかなりたくなかった」<br />圧迫を解き、その指で小さな顎を掬いあげる。すでに二人の顔は息がかかるほどに近づいていた。<br />「生きてて良かったよな？」<br />「…生きていて…良かった…」<br />「そうだな、だったら言ってみよう。命を助けてくれてありがとう」<br />薄赤い唇が震える。催眠術にかかったように、彼女は復唱した。<br />「命を…助けてくれて…あり…がとう…」<br />「それが君の素直な言葉なんだ」<br />言葉が吐き出されると共に、ためていた息が唇からもれる。力が抜けたのかがっくりと膝を折ったところをカイルが受け止めた。今度は、肩をつかまれても抵抗しようとはしなかった。<br />「どうした？」<br />「わ…分からない…心臓が変だ。胸が苦しい。顔も…熱い」<br />動機の分からない衝動に、メイフェアーは混乱していた。今にも泣き出しそうな表情で弱々しく頭を左右に振っている（もちろん、分からないのは彼女だけだ）。<br />「私は病気になったのか？どうにかしてくれ…このままではおかしくなりそうだ！」<br />「それを静める方法はあるんだが…」<br />「頼むっ！早くっ！」<br />『頼まれた』ので、仕方なく？カイルは彼女の動悸を静める方向に（！）協力するのだった。震える体を抱き寄せ、喘ぐ唇に口づける。既に片腕はあらぬ方向へ動いている。<br />建物の中に潜んでいる二人にも分かるほど、彼は破顔していた。<br />「（パパ～～～っ！）」<br />声にならない声で、ライズフールは叫んでいた。<br />「カイルさあ～んっ…うるうる…」<br />一応コリンも呼びかけてはいるものの、大声を出す勇気はないようだった。<br />「どうしましょう…止め…ます？」<br />「コリンさ…今あそこに入ってく勇気ある？」<br />目に涙をためながら首を激しく振るコリン。それを見て、ライズフールもしっかりと頷く。<br />「見つからないうちに部屋に帰ろうっ」<br />「カイルさ～～～ん、カイルさ～～～ん」<br />動きたがらないコリンの首を抱えて、少年は部屋へ戻っていった。<br /><br />「へー、ほー…」<br />「ほらねっ、ホントだったでしょ？」<br />帰ったら帰ったで眼光鋭いティチェリとやけにはしゃいでいるラックスに迎えられた。<br />一見、抱き合いながら部屋に入ってきたような二人を見ての感想だった。<br />「そっかあ～、あんたたち、そうだったんだあ～？別に隠すことなかったのにい～。友達として！祝福してあげるからね！ねえラックス？これからは、二人の邪魔しないように気をつけなきゃね！」<br />「うん！」<br />ますます暗い気持ちになる少年であったり。<br /><br /> ]]>
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<dc:subject>趣味の小説</dc:subject>
<dc:date>2007-07-27T23:52:44+09:00</dc:date>
<dc:creator>ひのつく人</dc:creator>
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<title>しつこく絵。</title>
<description> しつこくメイドちゃん。
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<![CDATA[ しつこくメイドちゃん。<br /><br /><a href="http://blog-imgs-22.fc2.com/h/i/r/hiro10390/mai4.jpg" target="_blank"><img src="http://blog-imgs-22.fc2.com/h/i/r/hiro10390/mai4s.jpg" alt="mai4.jpg" border="0"></a><br clear="all"><br /> ]]>
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<dc:subject>ぶれーく</dc:subject>
<dc:date>2007-07-12T15:14:18+09:00</dc:date>
<dc:creator>ひのつく人</dc:creator>
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<title>さらに絵。</title>
<description> さらにメイドちゃん。
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<![CDATA[ さらにメイドちゃん。<br /><br /><a href="http://blog-imgs-22.fc2.com/h/i/r/hiro10390/mai3.jpg" target="_blank"><img src="http://blog-imgs-22.fc2.com/h/i/r/hiro10390/mai3s.jpg" alt="mai3.jpg" border="0"></a><br clear="all"><br /> ]]>
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<dc:subject>ぶれーく</dc:subject>
<dc:date>2007-07-11T17:10:07+09:00</dc:date>
<dc:creator>ひのつく人</dc:creator>
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